防衛/インテリジェンスの新機能
このトピックでは、ArcGIS 10、10 SP1、および 10 SP2 の防衛/インテリジェンスに関する新機能を説明します。
バージョン 10 Service Pack 2
- APP-6(B)軍事関連シンボル仕様のサポートを強化するように、スタイル ファイルが更新されました。
- Military Analyst および MOLE を使用しているユーザが ArcGIS のネイティブ機能に移行するときに役立つように、「Military Analyst および MOLE からの移行」のトピックが追加されました。
- 軍事関連フィーチャの概念と防衛ワークフローを詳しく説明するように、次の新しいトピックが追加されました。
- 防衛/インテリジェントの Resource Center に、新しいテンプレートの Patrol Data Capture が追加されました。このテンプレートはドキュメントと一緒にダウンロードして、巡回中の兵士が携帯する GPS デバイスから収集された ArcGIS のロケーションをインポートする方法について学習できるように作成されています。収集したデータの問題を修正する方法や、巡回レポート情報を対応する巡回路に関連付ける方法も学習できます。
バージョン 10 Service Pack 1
- このサービス パックでインストールされるスタイル ファイルには、以下を目的とする新しいマーカー シンボルが含まれます。
- 軍事関連フィーチャの追加のサポート
- MIL-STD-2525B Change 2 のサポートの強化
- ArcGIS 10 リリースで利用可能な Military Overlay レイヤ パッケージと防衛に関するテンプレートは、Defense Resource Center のテンプレート ギャラリーから ArcGIS.com に移動しました。また、Hostile Operations レイヤ パッケージなどの新しいレイヤ パッケージも追加されています。追加された新しいテンプレートには、NSG Entity Catalog データ用の Topographic Basemap Template および CIB(Controlled Image Base)データ用の Imagery Basemap Template も含まれます。Esri から提供されている防衛関連のすべてのレイヤ パッケージとテンプレートを表示するには、次の手順に従います。
- Internet Explorer などの Web ブラウザを使用して、ArcGIS.com(http://www.arcgis.com)にアクセスします。
- ウィンドウ上部にある [Show] ドロップダウン矢印をクリックし、[All Content] をクリックします(デフォルトでは、Web コンテンツのみが表示されます)。
- 検索テキスト ボックスに「ArcGIS for Defense」と入力します。Esri によって作成された、防衛/インテリジェンス分野のレイヤ パッケージ、テンプレート、およびベースマップがすべて表示されます。
バージョン 10
ArcGIS はこのリリースで大きく変更され、防衛/インテリジェンスのユーザ分野により適応するようになりました。Military Analyst および MOLE エクステンションはバージョン 10 でも利用できますが、これらのエクステンションの多くの機能は ArcGIS のネイティブの機能として提供されます。ArcGIS で防衛/インテリジェンスのタスクを実行するために、それぞれのエクステンションをダウンロード、インストール、または学習する必要がなくなり、必要とされるのは ArcGIS の知識のみとなりました。
バージョン 10 より前の Military Analyst および MOLE を使用していた場合は、この移行に関するドキュメントが、タスクを実行する新しい方法を学習する際に役立ちます。
次に、防衛/インテリジェンス分野に影響する ArcGIS 10 での変更内容を示します。
- フィーチャ テンプレートを使用して、軍事関連フィーチャ(軍事関連シンボル)をマップに追加できます。詳細については、「マップへの軍事関連フィーチャの追加」をご参照ください。
- 軍事関連フィーチャを含む定義済みのレイヤ パッケージを、ArcGIS.com からダウンロードできます。デフォルトの軍事関連レイヤ パッケージである MilitaryOverlay.lpk には、次の軍事関連フィーチャ(軍事関連シンボル)のフィーチャ テンプレートが含まれています。
- サポートされている仕様のすべての C2 軍事作戦フィーチャ(主攻矢印など)。
- 汎用の歩兵小隊など、いくつかの部隊、装備、および施設のフィーチャ(UEI フィーチャ)。レイヤ パッケージにフィーチャ テンプレートとして用意されていない、任意の軍事関連フィーチャを作成できます。詳細については、「新しいタイプの軍事関連フィーチャの定義」をご参照ください。
- サポートされる仕様の別のカテゴリのフィーチャ。たとえば、気象および海洋学(METOC)、危機管理、信号情報、安定化活動のフィーチャなどがあります。
- 測地フィーチャを、描画または場所と測定値の入力によってマップに追加できます。詳細については、「測地フィーチャの作成」をご参照ください。
- MGRS(Military Grid Reference System)ロケータなど、MGRS のサポートが拡張されました。詳細については、「ArcGIS での MGRS のサポート」をご参照ください。
- 新しい 4 つの ArcGIS ジオプロセシング ツールは、防衛/インテリジェンスに重点を置いています。
- 方位距離 → ライン(Bearing Distance To Line) - ラインを作図するための情報を含むテーブルを測地線フィーチャクラスに変換します。
- テーブル → 楕円(Table To Ellipse) - 楕円の定義を含むテーブルを測地楕円のフィーチャクラスに変換します。
- XY 座標 → ライン(XY To Line) - 始点と終点を(X、Y 座標の組として)含むテーブルを測地線フィーチャクラスに変換します。
- 座標表記の変換(Convert Coordinate Notation) - テーブルまたはフィーチャクラスの座標形式(DD、DMS、UTM、MGRS など)を別の座標形式に変換します。
- 新しい [モザイク データセットへのラスタの追加(Add Rasters To Mosaic Dataset)] ジオプロセシング ツール ダイアログ ボックスの [ラスタ タイプ] ドロップダウン メニューを使用して、モザイク データセットに追加する軍事用ラスタ データのタイプに合わせて特別に設計されたラスタ タイプを選択できます。選択できる軍事用ラスタ タイプは、CADRG、CIB、DTED、および NITF です。これらの軍事用ラスタ タイプを([ラスタ タイプ] ドロップダウン メニューで選択して)使用する場合、次のような利点があります。
- 軍事データをモザイク データセットに追加するために軍事関連のラスタ タイプが使用するロジックは、追加する軍事データのタイプに特有です。複製の処理方法の詳細については、「軍事データを含むモザイク データセットの更新」をご参照ください。
- 軍事関連のラスタ タイプは、画像メタデータを抽出し、それをモザイク データセット属性テーブルに書き込みます。各ラスタ タイプの詳細と抽出されるフィールドのリストについては、「サポートされているラスタ タイプ」をご参照ください。
- ArcMap に新しいウィンドウの [画像解析] ウィンドウが追加され、画像とラスタ データの解析および活用のサポートが強化されました。
概要については、「ArcGIS における防衛の概要」をご参照ください。
7/10/2012