[画像解析] ウィンドウとは

[画像解析] ウィンドウは、よく使用される表示機能と処理機能を集めたもので、ArcMap での画像とラスタ データの解析と活用を支援します。このウィンドウは、たとえばアプリケーション ウィンドウの側面に固定でき、開いたまま固定することも、アプリケーション ウィンドウの側面に沿った [画像解析] タブに収めることもできます。

インタフェースは、レイヤ リスト、[画像解析オプション] アイコン、[表示] パネル、および [処理] パネルの 4 つの部分で構成されています。

レイヤ リスト

レイヤ リストは、モザイク データセット イメージ レイヤ、イメージ サービス、WCS レイヤなど、アクティブ データ フレーム内のラスタ レイヤすべてを反映したものです。ラスタ カタログ レイヤは [画像解析] ウィンドウ内では表示できず、使用することもできません。

レイヤ リストはコンテンツ ウィンドウの代わりになるものではありませんが、ここから [レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスにアクセスしてレイヤを削除できます。また、レイヤをアクセラレートすることもできます。アクセラレートされたラスタ レイヤは、アイコン アクセラレートされたラスタ レイヤ とともに表示されます。レイヤの順序を変更するには、コンテンツ ウィンドウを使用する必要があります。

レイヤ リスト

レイヤ リスト内では複数のレイヤを選択できるので、選択したすべてのレイヤに対して一度に処理を適用したり、表示オプションを設定したりすることができます。たとえば、複数のレイヤを選択して、ストレッチやリサンプリングの手法を変更できます。また、[画像解析] ウィンドウには、レイヤ リスト内で選択が行われたときにアクティブになるボタンを、選択内容に応じて制御する機能が組み込まれています。たとえば、2 つのレイヤを選択した場合、[スワイプ レイヤ] ツールは非アクティブになります。これは、この機能が一度に 1 つのレイヤのみを対象とするからです。また、複数のレイヤを選択した場合は [コンポジット バンド] ツールがアクティブになるので、選択したレイヤからマルチバンド ラスタ レイヤを作成できます。この選択内容に応じた判断は限定されたもので、データのレイヤに適用すべきでないボタンがアクティブになる場合もあります。たとえば、2 つのレイヤを選択した場合に、その 2 つの画像を合成しても意味がないにもかかわらず、[パンシャープン] ツールがハイライト表示されることがあります。

オプション

[画像解析オプション] ボタン 画像解析オプション は、[画像解析] ウィンドウの上部にあります。このボタンを押すと、[画像解析オプション] ダイアログ ボックスが開き、ウィンドウに備わっている一部のツールのデフォルトを設定できます。たとえば、NDVI ツールで使用される赤バンドと近赤外線バンドの定義、[陰影起伏] ツールで使用される光源方位と光源高度の値、標準偏差ストレッチ手法で使用される標準偏差値などを設定できます。オプションの変更は、ツールを使用する前に行う必要があります。

ほとんどの場合、これらのオプションは [画像解析] ウィンドウ内のツールにのみ適用されます。ただし、[ストレッチ] タブの値(標準偏差値など)を変更した場合は、[ArcMap オプション] ダイアログ ボックス(システム デフォルト)でもこの値が変更され、以後追加されるレイヤにも影響がおよびます。一方、[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスで標準偏差値を設定した場合は、システム デフォルトは変更されず、[画像解析] ウィンドウで使用される値も変更されません。

表示

この [表示] パネルには、データの見栄えを良くするために使用されるツールがあります。このツールには、コントラスト、明るさ、ガンマ、および透過表示のスライダ、ダイナミック範囲調整(DRA)を使用するためのチェックボックス、重複するデータを含む 2 つのレイヤを比較するための [スワイプ] ツールと [点滅] ツールなどがあります。

表示設定ツールの詳細

処理

[処理] パネルでは、よく使用されるいくつかの画像処理機能に 1 回のクリックで簡単にアクセスできます。たとえば、クリップ、マスク、オルソ幾何補正、たたみ込みフィルタ、モザイクなどの機能を使用できます。

[処理] パネルのツールを使用する際には、レイヤ リストとコンテンツ ウィンドウに新しいレイヤが追加されます。これは、関数を使用してデータを処理する新規の一時ラスタ レイヤが、すべての処理ツールから出力されるからです。処理が永続的に適用される別のデータ ファイルを作成する(作成には時間がかかることがあります)代わりに、関数によって処理を迅速にリアルタイムで適用できます。このレイヤを保存するには、新規のラスタ データセットにレイヤをエクスポートするか、レイヤ ファイルを保存します。保存せずに ArcMap を閉じると、このラスタ レイヤは失われます。

処理ツールの詳細

関連項目


7/10/2012