標準メッセージからの軍事関連フィーチャの作成
軍事関連フィーチャは、標準メッセージから作成できます。標準メッセージには 15 文字の SIDC(シンボル ID コード)が含まれており、これは共通戦闘シンボル仕様に準拠したフィーチャを作成するために必要な情報を提供します。
フィーチャに使用するレイヤの識別
SIDC の各桁は、フィーチャに関する情報を表しますが、必ずしもすべての桁に値があるわけではありません。SIDC では、値のない桁を埋めるために 2 つの文字が使用されます。特定のシンボル環境に基づいたユーザ定義のベース SIDC の空桁を埋めるためには、アスタリスク(*)が使用されます。SIDC の未使用の桁を埋めるためには、ダッシュ(-)が使用されます。最もよく使用される桁は、フィーチャが属するレイヤを識別するための桁です。これらは、コーディング スキーマ(第 1 桁)、標準アイデンティティ(第 2 桁)、および戦闘ディメンション(第 3 桁)です。
この図は、SIDC の各桁が表すフィーチャに関する情報を示しています。
特定のフィーチャに使用するレイヤは、SIDC の最初の 3 桁で識別されます。コーディング スキーマの値によって、SIDC のその他の桁の情報が若干異なります。たとえば、W というコーディング スキーマ(気象および海洋学)では、フィーチャに関するカテゴリ情報(フィーチャが大気、大洋、または宇宙のフィーチャであるかを特定)を伝達するために標準アイデンティティの桁が使用されます。
標準メッセージからフィーチャを作成するときに最初に確認する桁は、コーディング スキーマです。これは、フィーチャの全般的なシンボル仕様を示します。マップに配置されるすべてのシンボルについて、シンボルが属するレイヤを特定するためにコーディング スキーマが使用されます。
コーディング スキーマ(SIDC 第 1 桁) | |||
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S | 戦闘(Warfighting) | 部隊、装備、および施設(UEI)(Units, Equipment, and Installations (UEI)) | C2 UEI Air Track.style C2 UEI Ground Track Equipment.style C2 UEI Ground Track Installations.style C2 UEI Ground Track Units.style C2 UEI Sea Surface Track.style C2 UEI Space Track.style C2 UEI Special Operations Track.style C2 UEI Subsurface Track.style |
G | 戦術グラフィックス(Tactical Graphics) | 軍事作戦(Military Operations) | Military Operations.style |
W | METOC/気象(METOC/Weather) | 気象および海洋学シンボル仕様(METOC)(Meteorological and Oceanographic Symbology (METOC)) | Military METOC.style |
I | 情報(Intelligence) | 信号情報(SIGINT)(Signals Intelligence (SIGINT)) | Signals Intelligence.style |
O | 安定化活動(SO)(Stability Operations (SO)) | 安定化活動シンボル仕様(SO)(Stability Operations Symbology (SO)) | Stability Operations.style |
E | 危機管理シンボル(Emergency Management Symbols) | 危機管理シンボル(EMS)(Emergency Management Symbols (EMS)) | Military Emergency Management.style |
第 2 桁は、シンボルの標準アイデンティティ/演習展開記述子を表します。シンボルの標準アイデンティティは、表されているオブジェクトによってもたらされる脅威に関する情報を伝達します。標準アイデンティティは、未知(Unknown)、友軍(Friend)、中立(Neutral)、および敵軍(Hostile)の 4 つの基本的なカテゴリをベースにしています。標準アイデンティティは、「想定」タグを追加したり、X 増幅子でマークして、それが演習シンボルであることを示したりできます。演習シンボルは、レイヤを決定するとき、標準シンボルと同じように扱われます。
戦闘フィーチャ、戦術グラフィックス用のフィーチャ、および信号情報グラフィックス用のフィーチャは、ユーザによって標準アイデンティティを使用してレイヤに配置されます。信号情報シンボルは、標準アイデンティティさえわかっていれば配置できます。標準アイデンティティに関連する信号情報については、未知(Unknown)、友軍(Friend)、中立(Neutral)、および敵軍(Hostile)の 4 種類のレイヤがあります。
UEI、軍事作戦、SIGINT、SO、および EMS 用の標準アイデンティティ/演習増幅記述子(SIDC 第 2 桁) | |
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U | 未知(Unknown) |
F | 友軍(Friend) |
H | 敵軍(Hostile) |
N | 中立(Neutral) |
P | 保留(Pending) |
A | 想定友軍(Assumed Friend) |
S | 推測(Suspect) |
G | 演習保留(Exercise Pending) |
W | 演習未知(Exercise Unknown) |
M | 演習想定友軍(Exercise Assumed Friend) |
L | 演習中立(Exercise Neutral) |
J * | ジョーカー(Joker) * |
K * | フェイカー(Faker) * |
* 現時点ではサポートされていません。 |
SIDC の第 3 桁は、戦闘ディメンションのインジケータとして使用されます。ユーザは、戦闘ディメンション値を使用して、戦闘シンボルを現在のレイヤに挿入します。SOF を表すシンボル(下の表を参照)は、その標準アイデンティティと組み合わせて、対応する部隊レイヤに配置できます。戦闘ディメンションの SOF または地上部隊ではない戦闘シンボルは、その標準アイデンティティと組み合わせて、対応する装備レイヤに配置できます。地上戦闘ディメンションのフィーチャについては、SIDC の第 5 桁を使用して、フィーチャを適切なレイヤに配置できます。
戦闘ディメンション(SIDC 第 3 桁) | |||||||
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P | 宇宙(Space) | ||||||
A | 航空(Air) | ||||||
G | 地上(Ground) | ||||||
S | 海上(Sea Surface) | ||||||
U | 海中(Sea Subsurface) | ||||||
F | SOF | ||||||
X | その他(Other) | ||||||
Z | 未知(Unknown) |
先ほど説明したように、地上戦闘ディメンションの戦闘フィーチャを正しいレイヤに配置するには、SIDC の第 5 桁を使用する必要があります。地上戦闘ディメンションの戦闘フィーチャが属するレイヤは、3 つの異なる値に基づいて特定されます。標準アイデンティティ、戦闘ディメンション、および SIDC の第 5 桁によって、ユーザはすべての戦闘シンボルを適切なレイヤに正しく配置できます。
地上ベースの戦闘シンボルの値(SIDC 第 5 桁) | |
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U | 部隊(Units) |
E | 装備(Equipment) |
I | 施設(Installations) |
気象および海洋学フィーチャは、SIDC の第 11 ~ 13 桁に基づいて配置します。
METOC グラフィック タイプ(SIDC 第 11 ~ 13 桁) | |
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P - - | ポイント(Point) |
- L - | ライン(Line) |
- - A | エリア(Area) |
安定化活動については、SIDC の第 3 桁を使用して、フィーチャを適切なレイヤに配置する必要があります。安定化活動のカテゴリ V および R は、安定化インシデント レイヤに属します。カテゴリ P および G は、安定化組織レイヤに属します。カテゴリ O は、安定化活動レイヤに属します。カテゴリ I および L は、安定化ロケーション レイヤに属します。
安定化活動カテゴリ(SIDC 第 3 桁) | |
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V | 暴力活動(Violent Activities) |
L | ロケーション(Locations) |
O | 活動(Operations) |
I | アイテム(Items) |
P | 個人(Individual) |
G | 非軍事団体または組織(Non-Military Group or Organization) |
R | 強姦(Rape) |
危機管理フィーチャが属するレイヤを特定するためにユーザが確認する SIDC の桁は、フィーチャのタイプによって異なる場合があります。インシデントと自然事象は、それぞれのレイヤに直接配置できます。インフラストラクチャ フィーチャは、EMS 施設レイヤに配置できます。危機管理活動カテゴリに分類されるフィーチャを適切な EMS レイヤに配置するには、その SIDC 情報をさらに確認する必要があります。SIDC の第 11 桁が H である危機管理活動フィーチャは、EMS 施設レイヤに属します。役割 ID セクションの最後に使用された桁が B である危機管理活動フィーチャは、EMS 装備レイヤに属します。その他の危機管理活動フィーチャはすべて、EMS 部隊レイヤに属します。
危機管理カテゴリ(SIDC 第 3 桁) | |
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I | インシデント(Incident) |
N | 自然事象(Natural Events) |
O | 活動(Operations) |
F | インフラストラクチャ(Infrastructure) |