ジオプロセシング ツールを使用したテレイン データセットの構築
[3D Analyst] ツールボックスには、テレイン データセットを作成するための一連のジオプロセシング ツールが用意されています。このツールボックスを有効にするには、3D Analyst をインストールし、[カスタマイズ] → [エクステンション] の順に選択し、[エクステンション] ダイアログ ボックスで有効にします。
ジオプロセシング ツールは、データ自動化プロセス、スクリプト、およびモデルに適しています。テレイン データセットを対話的に作成する場合は、[新規テレイン] ウィザードを使用します。[新規テレイン] ウィザードは、ArcCatalog またはカタログ ウィンドウでフィーチャ データセットのショートカット メニューからアクセスできます。
ジオプロセシング ツールを使用して、自動化によるテレイン データセットの作成を計画している場合は、次に示されるツールを順に使用します。
- テレインの作成 (Create Terrain)
- テレイン ピラミッド レベルを追加(Add Terrain Pyramid Level)
- テレインにフィーチャクラスを追加 (Add Feature Class to Terrain)
- テレインの構築 (Build Terrain)
上記の各ジオプロセシング ツールは、示されている順序で個別に実行する必要があります。テレイン データセットの作成に使用する 4 つのジオプロセシング ツールは、[テレイン管理] ツールボックスにあります(次の図を参照)。テレイン データセットの作成に使用する各ジオプロセシング ツールの手順を次に説明します。
1. テレインの作成 (Create Terrain) ジオプロセシング ツール
[テレインの作成(Create Terrain)] ジオプロセシング ツールは、指定されたフィーチャ データセットの中に新しいテレイン データセットを作成します。[テレイン ピラミッド レベルの追加(Add Terrain Pyramid Level)] → [テレインにフィーチャクラスを追加(Add Feature Class to Terrain)] → [テレインの構築(Build Terrain)] の順に使用してテレイン定義を完成し、使用可能なテレイン データセットを作成します。
- [3D Analyst ツール] を展開し、[テレイン管理] ツールセットを展開します。
- [テレインの作成 (Create Terrain)] をダブルクリックしてジオプロセシング ツールを開きます。[テレインの作成 (Create Terrain)] ダイアログ ボックスが表示されます。
- [入力フィーチャ データセット] の [参照] ボタン をクリックし、テレイン データセットを作成する場所を選択します。
- フィーチャ データセットをハイライト表示し、[追加] をクリックします。
- [出力テレイン] テキスト ボックスに、新しいテレイン データセットの名前を入力します。
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[平均ポイント間隔] テキスト ボックスに、平均ポイント間隔を入力します。
[平均ポイント間隔] パラメータは、テレイン データセットの構築に使用するデータに従って決定する必要があります。この値は正確である必要はありませんが、適切な近似値を表している必要があります。収集されたデータの密度が場所によって大幅に異なる場合は、より小さな間隔を値として使用します。
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必要に応じて、[最大概観図サイズ] を指定します。
テレインの概観は、テレイン データセットの最も解像度の低い表現です。最大サイズは、概観図を作成するためにサンプリングされる計測ポイント数の上限です。デフォルトは 50,000 です。
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必要に応じて、ArcSDE のコンフィグレーション キーワードを入力します。
コンフィグレーション キーワードを使用して、最適な空間の格納および場所パラメータを指定します。このキーワードは ArcSDE ジオデータベースにのみ適用され、データベース管理者によって提供されます。
- テレイン データの作成および整理に使用する [ピラミッド タイプ]([WINDOWSIZE(ウィンドウ サイズ)] または [ZTOLERANCE(Z 許容値)])を選択します。デフォルトはウィンドウ サイズです。
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ウィンドウ サイズが選択されている場合は、次の項目も指定する必要があります。
- [ウィンドウ サイズ メソッド]。デフォルトは [ZMIN] です。
- [追加間引き処理]。デフォルトは [NONE] です。
- 必要に応じて、[追加間引き処理の閾値] を設定します。デフォルトは 1 です。
- [OK] をクリックして [テレインの作成(Create Terrain)] ジオプロセシング ツールを実行します。
2. テレイン ピラミッド レベルの追加(Add Terrain Pyramid Level)ジオプロセシング ツール
[テレイン ピラミッド レベルの追加(Add Terrain Pyramid Level)] ジオプロセシング ツールでは、既存のテレイン データセットのピラミッド レベルを定義します。テレイン データセットに対してピラミッド レベルが追加され、定義された後で、[テレインにフィーチャクラスを追加(Add Feature Class to Terrain)] ツール、[テレインの構築(Build Terrain)] の順に使用して、テレイン定義を完成し、使用可能なテレイン データセットを作成します。
- ArcToolbox で、[3D Analyst ツール] を展開し、[テレイン管理] ツールセットを展開します。
- [テレイン ピラミッド レベルの追加(Add Terrain Pyramid Level)] ジオプロセシング ツールをダブルクリックします。[テレイン ピラミッド レベルの追加(Add Terrain Pyramid Level)] ダイアログ ボックス(下の図を参照)が表示されます。
- [入力テレイン] の [参照] ボタン をクリックして、ピラミッド レベル定義の追加先のテレイン データセットがある場所を選択します。
- テレイン データセットをハイライト表示し、[追加] をクリックします。
- [ピラミッド レベル定義] ウィンドウに最初のピラミッド レベルを入力します(1 5000)。
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[データの追加] ボタン をクリックして、最初に定義したピラミッド レベルを表示ウィンドウに追加します。
注意:
[ピラミッド レベル定義] ウィンドウでは、テレイン データセットに追加する 1 つ以上のピラミッド レベルの Z 許容値またはウィンドウ サイズ、および基準縮尺を定義します。値はスペースで区切られたペアで指定され、1 つのペアが各レベルを表します。Z 許容値は浮動小数点値として指定することができます。基準縮尺は整数で指定する必要があります(たとえば、値 24,000 は 1:24,000 の縮尺を表します)。
- ステップ 5 と 6 を繰り返して、テレイン データセットの各ピラミッド レベルの定義を継続します。
- [OK] をクリックして [テレイン ピラミッド レベルの追加(Add Terrain Pyramid Level)] ジオプロセシング ツールを実行します。
3. テレインにフィーチャクラスを追加(Add Feature Class to Terrain)ジオプロセシング ツール
[テレインにフィーチャクラスを追加(Add Feature Class to Terrain)] ジオプロセシング ツールは、各フィーチャクラスを既存のテレイン データセットに使用する方法を定義します。各フィーチャクラスは、フィーチャ データセット内にテレイン データセットとともにすでに存在している必要があります。テレイン データセット フィーチャクラスの設定の詳細については、「テレイン データセット ソース計測値のインポート」をご参照ください。
テレイン データセットにフィーチャクラスが追加され、定義された後で、[テレインの構築(Build Terrain)] ジオプロセシング ツールを使用してテレイン定義を完成し、使用可能なテレイン データセットを作成します。
- ArcToolbox で、[3D Analyst ツール] を展開し、[テレイン管理] ツールセットを展開します。
- [テレインにフィーチャクラスを追加(Add Feature Class To Terrain)] をダブルクリックしてツールを開きます。[テレインにフィーチャクラスを追加(Add Feature Class To Terrain)] ダイアログ ボックスが下に表示されます。
- [入力テレイン] の [参照] ボタン をクリックして、テレイン データセットがあるフィーチャ データセットを選択します。
- テレイン データセットをハイライト表示し、[追加] をクリックします。
- [入力フィーチャクラス] の [参照] ボタン をクリックして、入力フィーチャクラスがあるフィーチャ データセットを選択します。
- フィーチャクラスをハイライト表示し、[追加] をクリックします。
- [データの追加] ボタン をクリックして、最初のフィーチャクラスを表示ウィンドウに追加します。
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使用するフィーチャクラスについて、次のフィーチャクラス プロパティを適切に設定します。
- in_feature_class - テレイン データセットに追加する入力フィーチャクラスの名前です。
- height_field: フィーチャの高さを指定するフィールドです。Z 値がフィーチャ ジオメトリから取得された場合は、シェープ フィールドが一覧表示されます。
- SF_type: これはサーフェス フィーチャ タイプです。フィーチャ ジオメトリがサーフェスの三角網にどのように組み込まれるかを定義します。
- グループ: 主題が類似するデータであり、同じ地理フィーチャを異なる詳細レベルで表します。同じグループに属するフィーチャクラスには、同じグループ ID が割り当てられます。
- min_resolution および max_resolution: これらのパラメータは、ポリラインまたはポリゴンのサーフェス フィーチャ タイプとして追加されたフィーチャクラスに使用されます。これらの解像度範囲は、サーフェスでフィーチャに適用されるピラミッド レベルの範囲を定義します。テレイン データセットのピラミッド レベルの解像度を考慮し解像度閾値を指定します。
- 概観図: フィーチャクラスがテレイン データセットの最も解像度の低い表現の計測値に使用されるかどうかを指定します。概観図は、テレイン データセットの範囲全体を表示するときにデフォルトで描画されるものです。ポイントは概観図で常に使用されます。ここでの設定は、ラインおよびポリゴン データ ソースのためのものです。概観図に表示する必要のあるフィーチャクラスのみを TRUE に設定します。たとえば、詳細なブレークラインは必要ないと思われますが、特にデータ境界が不規則な形状の場合には、クリップ ポリゴンが必要になる可能性があります。境界が詳細な場合はそれを一般化し、より低解像度の表示を概観図に使用します。より詳細なピラミッド レベルでは、詳細なバージョンを使用する必要があります。
- エンデベッド: 埋め込まれたフィーチャクラスはテレイン データセット自体に含まれています。これらのフィーチャクラスは、ArcCatalog または Add Data ブラウザで表示されません。マルチポイント フィーチャクラスのみ埋め込むことができます。
- embedded_fields: マルチポイント フィーチャクラスが埋め込まれており、[LAS → マルチポイント(LAS to Multipoint)] インポート ジオプロセシング ツールを介して作成された LAS(LIDAR など)属性がある場合は、これらの属性を保持できます。埋め込みポイントとともに保存する LAS 属性をここで指定します。
- アンカー: アンカープロパティは、ポイント フィーチャクラスに割り当てることができます。アンカーは、テレイン データセットのすべてのピラミッド レベル全体にわたって維持されています。アンカーはフィルタ処理および間引きの対象外です。このため、ピラミッド レベルをどんな解像度で使用するかに関係なく、テレイン サーフェス内にアンカーを確実に表示できます。
- 使用する各フィーチャクラスに対してステップ 5 ~ 8 を繰り返して、テレイン データセットの定義を継続します。
- [OK] をクリックして [テレインにフィーチャクラスを追加(Add Feature Class to Terrain)] ジオプロセシング ツールを実行します。
4. テレインの構築 (Build Terrain) ジオプロセシング ツール
[テレインの構築(Build Terrain)] ジオプロセシング ツールは、テレイン データセットを定義した後で、正常に機能することを確認するために必要な手順を実行します。
- ArcToolbox で、[3D Analyst ツール] を展開し、[テレイン管理] ツールセットを展開します。
- [テレインの構築(Build Terrain)] をダブルクリックしてツールを開きます。[テレインの構築(Build Terrain)] ダイアログ ボックス(下の図を参照)が表示されます。
- [入力テレイン] の [参照] ボタン をクリックして、テレイン データセットがあるフィーチャ データセットを選択します。
- テレイン データセットをハイライト表示し、[追加] をクリックします。
- [OK] をクリックして [テレインの構築(Build Terrain)] ジオプロセシング ツールを実行します。