カスタム クエリからダイアグラムを構築するためのスタンダード ビルダの構成

コンテンツ全体がカスタム クエリから構築されるスタンダード ビルダ ダイアグラムを生成する場合、ユーザが指定する特定の入力コンテキストはありません。この場合、スタンダード ビルダは、そのダイアグラム テンプレートと関連付けられているスケマティック フィーチャクラスに対して構成されたカスタム クエリから動作します。これらのクエリは、どのようなタイプのデータベースからも動作するように構成でき、そのデータベースからレコード セットが返されます。次に、スタンダード ビルダがそれらのレコード セットから処理を行い、生成されるスケマティック ダイアグラムで予期される関連スケマティック フィーチャを構築します。

スタンダード ビルダが、カスタム クエリからのみ処理を行う場合は、ビルダ プロパティ ページで特定のプロパティを指定する必要はありません。この場合、ビルダの構成の主な手順は、ダイアグラム コンテンツの構築に使用するスケマティック フィーチャクラスごとにカスタム クエリを構成することです。また、スタンダード ビルダによっていくつかのダイアグラムが構築される場合、カスタム クエリは、ダイアグラム テンプレート レベルで指定されることがよくあります。以下の「標準スケマティック ダイアグラムのコンテンツを生成するためのカスタム クエリの構成」セクションでは、これらのクエリをどのように構成する必要があるのかを簡単に説明します。

10 より前のバージョンの Schematics では、コンテンツがすべてカスタム クエリから構築されるスケマティック ダイアグラムは、カスタム クエリに基づくビルダという特定のビルダによって管理されていました。このビルダでは、カスタム クエリに基づくダイアグラムに含まれるスケマティック フィーチャのいずれもスケマティック データセットに格納されませんでした。このビルダに基づくダイアグラム テンプレートと関連付けられたスケマティック フィーチャクラスに対して構成されたクエリは、ダイアグラムの生成時にメモリ内で動的に実行され、ダイアグラムが開かれるたびに再実行されました。現在の Schematics では、そのようなダイアグラムを生成するように構成されたスタンダード ビルダは、他の定義済みビルダと同様にスケマティック データセットで動作します。ダイアグラムの生成時に、カスタム クエリから構築されたスケマティック フィーチャは、スケマティック データセットのスケマティック フィーチャクラスに格納されます。スケマティック ダイアグラムが再度開かれたとき、コンテンツは、カスタム クエリを自動的に再実行することなく、それらのスケマティック フィーチャクラスから直接取得されます。ただし、前の Schematics バージョンの動作と同じように、ダイアグラムが表示されるたびに、カスタム クエリを強制的に再実行することもできます。以下の「ダイナミック スタンダード ビルダ ダイアグラムの構成」セクションでは、そのようなダイアグラムが表示されるたびにカスタム クエリが自動的に再実行されるように構成する方法について説明します。

標準スケマティック ダイアグラムのコンテンツを生成するためのカスタム クエリの構成

一連の定義済みダイアグラムを生成するためのクエリの構成

スタンダード ビルダは、これがカスタム クエリから処理を行う場合、スケマティック ダイアグラム(予期されるデータすべてを含むダイアグラム)を構築するように構成することも、一連の定義済みスケマティック ダイアグラム(各ダイアグラムにフィルタされたデータ [県ごとに 1 つのダイアグラム、事業所ごとに 1 つのダイアグラムなど] が含まれるようになる)を構築するように構成することもできます。スタンダード ビルダによっていくつかのダイアグラムが実装されると想定した場合、ダイアグラム テンプレートに対して以下のように構成する必要があります。

  1. まず、すべての予期されるスケマティック ダイアグラム アイテムを返すために使用するクエリを指定します。同じ構成段階で、各ダイアグラム識別子の構築方法も指定する必要があります。これらのパラメータはすべて、スケマティック ダイアグラム テンプレートに関連する [プロパティ] タブの [クエリ/識別子] セクションで構成します。

    スケマティック ダイアグラム テンプレートのクエリとスケマティック ダイアグラム識別子の指定の詳細

  2. 次に、ダイアグラムごとのデータ フィルタリングに使用する値を持つスケマティック属性を作成します。この属性は、ダイアグラム テンプレート レベルで構成する必要があります。これは、通常、ID または名前フィールドに関連します。これらのフィールドに含まれる値は、各ダイアグラムで予期されるスケマティック フィーチャを構築するために、クエリが実行されるテーブルでも使用できます(たとえば、ステーションや国名)。
注意注意:

スタンダード ビルダによって 1 つのダイアグラムが実装されると想定される場合、前述の構成段階は必要ありません。

標準ダイアグラム テンプレートと関連付けられたスケマティック フィーチャクラスに対するクエリの構成

スタンダード ビルダは、ダイアグラム テンプレートに関連付けられたスケマティック フィーチャクラスに対して構成されたカスタム クエリから、ダイアグラムで予期されるスケマティック フィーチャを作成します。次の構成段階は、これらのスケマティック フィーチャクラスを作成および構成することです。この段階は、4 つの手順に分かれています。

  1. スケマティック フィーチャクラスを作成します
  2. スタンダード ビルダ ダイアグラム テンプレートに基づいてスケマティック フィーチャクラスをダイアグラム テンプレートと関連付けます
  3. 関連付けられたスケマティック フィーチャクラスごとに、レコード セットを返すクエリを構成します。そのレコード セットから、スタンダード ビルダが各定義済みダイアグラムで予期されるスケマティック フィーチャを作成します。作成されるスケマティック フィーチャそれぞれの識別子を構築する方法を指定することも必要です。これらのパラメータは、スケマティック フィーチャクラスに関連する [プロパティ] タブの [クエリ] セクションで構成します。

    スケマティック フィーチャクラスのクエリとスケマティック フィーチャ識別子の指定の詳細

  4. 最後の手順は、リンク スケマティック フィーチャクラスにのみ関係します。Schematics で、スケマティック ダイアグラムに含まれるリンクを適切に生成できるのは、ExtremityNode および OriginNode 定義済み属性が、各リンク スケマティック フィーチャクラスに対して構成された後のみです。これらの属性は、各リンクの原点ノードと端点ノードの識別子を返すように作成および構成されている必要があります。

ダイナミック スタンダード ビルダ ダイアグラムの構成

ダイアグラムの生成時に、カスタム クエリから作成されたスケマティック フィーチャは、すべてスケマティック データセットのスケマティック フィーチャクラスに格納されます。したがって、デフォルトでは、ダイアグラムを開くたびにそれらのカスタム クエリが再実行されることはありません。ダイアグラムのコンテンツは、スケマティック データセットのスケマティック フィーチャクラスに直接クエリされます。ただし、ダイアグラムを開くたびにそれが動的に再構築されるように個別に構成することもできます。そのようなダイナミック モードを構成するには、いくつかのパラメータを設定します。

注意注意:

スタンダード ビルダ ダイアグラムが、ダイナミック モードで構成される場合、スケマティック データセットのスケマティック フィーチャクラスのコンテンツは、開いているダイアグラムには反映されません。実際に、ダイアグラムの生成または更新時に、スケマティック フィーチャが構築され、スケマティック データセットのスケマティック フィーチャクラスに格納される場合でも、ダイアグラムがメモリに読み込まれるときに、そのスケマティック フィーチャクラスに対して構成されたカスタム クエリと属性はシステマティックに再評価されます。自動的に表示されるダイアグラムには、それらの新しい評価結果が反映されます。

注意注意:

スケマティック ルールを使用してスケマティック ダイアグラム コンテンツを自動化する場合、このダイナミック モードを構成しないでください。スケマティック ルールは、ダイアグラムを読み込むときに起動するようにカスタム クエリを構成しているスケマティック フィーチャクラスからのスケマティック フィーチャに対しては実行されません。スケマティック ルールは、ダイアグラムの生成または更新時に起動するようにカスタム クエリを構成しているスケマティック フィーチャクラスからのスケマティック フィーチャに対してのみ適用されます。

関連項目


7/10/2012