ジオメトリック ネットワークを表現する GIS フィーチャに基づくダイアグラムの更新

ジオメトリック ネットワークを表現する GIS フィーチャから構築されるスタンダード ビルダ スケマティック ダイアグラムには、ダイアグラムの初期生成時にスケマティック フィーチャの保存先になったスケマティック データセット テーブルから実行されるクエリ対象のスケマティック フィーチャが含まれます。ダイアグラムを開いたときは、スケマティック フィーチャに対して、ジオメトリック ネットワーク フィーチャクラスからではなく、これらのスケマティック データセット テーブルからクエリが実行されます。つまり、ジオメトリック ネットワーク データで行われた変更(フィーチャの状態変更、フィーチャの削除など)がある場合、スケマティック ダイアグラムを開いても、その変更内容がスケマティック ダイアグラムに自動的に反映されない可能性があります。

ジオメトリック ネットワーク データから構築されたスタンダード ビルダ スケマティック ダイアグラムの更新では、そのダイアグラム内のスケマティック フィーチャに関連付けられた GIS フィーチャに影響を与える各変更がスケマティック データセット テーブルでレポートされるように(つまり、ダイアグラム内でレポートされるように)、通常はスケマティック ダイアグラムのコンテンツがジオデータベースのコンテンツと同期されます。ただし、選択した更新オプションによっては、スタンダード ビルダ ダイアグラムの更新は、単にそのコンテンツをジオデータベースと同期するだけではなく、新しいスケマティック フィーチャをダイアグラム コンテンツに追加したり、新しいスケマティック フィーチャを使用して、ダイアグラム コンテンツを上書きすることができます。

ジオメトリック ネットワークを表現する GIS フィーチャに基づくスタンダード ビルダ スケマティック ダイアグラムを更新するには、次の 4 つの方法があります。

どの更新オプションを選択した場合でも、次のような結果になります。

スケマティック ダイアグラムの更新は通常、ArcMapで実行されます。次のセクションでは、ジオメトリック ネットワークを表現する GIS フィーチャに基づくスタンダード ビルダ スケマティック ダイアグラムを更新する手順について詳しく説明します。

注意注意:

そのようなダイアグラムの更新には、Schematics ジオプロセシング ツールの [ダイアグラムの更新(Update Diagram)] および [ダイアグラム(複数)の更新(Update Diagrams)] を使用することもできます。

注意注意:

関連する Schematics テーブルと編集した地理フィーチャクラスが同一の物理ワークスペース(データベース)にある場合、バージョン対応の ArcSDE ジオデータベースまたはファイル ジオデータベースで作業している場合を除いて、編集セッション中にダイアグラムの更新を実行することはできません。パーソナル ジオデータベースまたはバージョン対応でない ArcSDE ジオデータベースで作業している場合は、ダイアグラムを生成する前に、地理データでの編集セッションを停止する必要があります。

編集セッション中のダイアグラムの更新の詳細

手順:
  1. ArcMap を起動します。
  2. ダイアグラムに新しいスケマティック フィーチャを追加するか、一連の新しい GIS フィーチャからそのコンテンツを上書きする場合は、次の操作を実行します。
    1. 更新操作の実行元であるジオメトリック ネットワークが含まれる *.mxd ファイルを読み込みます。
    2. マップで目的の GIS フィーチャを選択するか、[ユーティリティ ネットワーク解析] ツールバーのツールを使用してネットワークに対して目的のトレース処理を実行します。
  3. [スケマティック] ツールバーの [スケマティック ダイアグラムを開く] ボタン [スケマティック ダイアグラムを開く] ボタン をクリックして、更新するスケマティック ダイアグラムを参照して選択します。
  4. [スケマティック] ツールバーの [スケマティック] 矢印をクリックして、[ダイアグラムの更新] [ダイアグラムの更新] ボタン をクリックするか、ArcMap のコンテンツ ウィンドウでスケマティック レイヤを右クリックして、[ダイアグラムの更新] [ダイアグラムの更新] ボタン をクリックします。

    [ダイアグラムの更新] ダイアログ ボックスが開きます。

    ジオメトリック ネットワーク データに基づくスタンダード ビルダ - [ダイアグラムの更新] ダイアログ ボックス 1

  5. このダイアログ ボックスのオプションで、アクティブなスケマティック ダイアグラムの更新方法を次のように選択できます。
    • [元の選択内容/トレース/クエリに対して同期する(属性とフィーチャ)] を選択すると、ダイアグラムがトレース結果から生成されたときに保持されたトレース パラメータ、またはこのダイアグラムの初期生成に使用された GIS フィーチャ セットを使用して、アクティブなスケマティック ダイアグラム コンテンツを更新できます。
      • マップに描画として返されるコア トレース結果に基づいてダイアグラムが生成された場合、トレース パラメータはスケマティック データセットに保存されます。その場合、これらの保存されているパラメータに基づいてトレースが再実行され、そのトレース結果を使用してダイアグラムが更新されます。
      • マップでの選択操作による選択セット、選択セットとして返されたトレース処理、またはコア以外の(つまり適用可能な)トレース結果に基づいてダイアグラムが生成された場合は、このダイアグラムの初期生成に使用された GIS フィーチャ セットを使用して更新されます。

        [元の選択内容/トレース/クエリに対して同期する] オプションの詳細

    • [属性のみを更新する] を選択すると、そのダイアグラムに含まれるスケマティック フィーチャの属性のみが、ジオデータベースに従って最新の情報に更新されるように、アクティブなスケマティック ダイアグラムのコンテンツが更新されます。

      [属性のみを更新する] オプションの詳細

    • [アクティブ ダイアグラムに新しいフィーチャを追加する] を選択すると、アクティブなスケマティック ダイアグラムにすでに含まれているすべてのスケマティック フィーチャが残されます。また、選択またはトレース操作後にデータ フレーム内でハイライト表示されている一連の GIS フィーチャに対応するスケマティック フィーチャが追加され、スケマティック ダイアグラムのコンテンツがすべて更新されます。

      [アクティブ ダイアグラムに新しいフィーチャを追加する] オプションの詳細

    • [アクティブ ダイアグラムを上書きする] を選択すると、選択またはトレース操作後にデータ フレーム内でハイライト表示されている一連の GIS フィーチャに従って、アクティブなスケマティック ダイアグラムが上書きされます。

      [アクティブ ダイアグラムを上書きする] オプションの詳細

    注意注意:

    マップ ドキュメントで GIS フィーチャが現在 1 つも選択されておらず、実行されたトレース処理もない場合、またはアクティブなダイアグラム全体がカスタム クエリから構築されている場合、[アクティブ ダイアグラムに新しいフィーチャを追加する] および [アクティブ ダイアグラムを上書きする] オプションは使用できません。

  6. [手動で移動、削除、再接続されたフィーチャは維持する] チェックボックスをオンまたはオフにします。
    • 削除または削減したスケマティック フィーチャが更新後に戻され、接続が変更されているスケマティック フィーチャのリンクが再接続されて、更新後に、関連付けられた実際のフィーチャとの完全な整合性が確保されるようにするには、このオプションをオフにします。
    • ダイアグラムから削除または移動したスケマティック フィーチャが再表示されないようにし、編集した接続が更新後のダイアグラムで維持されるようにする場合は、このオプションをオン(デフォルトの状態)のままにします。

    [スケマティック フィーチャの削除] [スケマティック フィーチャの削除] ボタン または [ノード削減] [ノード削減] ボタン コマンドを使用してスケマティック フィーチャをアクティブなスケマティック ダイアグラムから手動で削除または移動した場合にのみ、このチェックボックスを利用できます。このダイアグラムが最初に生成されてから [スケマティック リンクの再接続] ツール [スケマティック リンクの再接続] ボタン を使用して、一部のスケマティック リンクの接続が変更されている場合もこのチェックボックスを利用できます。

  7. [OK] をクリックします。

[元の選択内容/トレース/クエリに対して同期する] または [属性のみを更新する] オプションがオンになっているときに [OK] をクリックすると、更新プロセスが直接実行されます。

[アクティブ ダイアグラムに新しいフィーチャを追加する] または [アクティブ ダイアグラムを上書きする] オプションの場合は、更新プロセスで処理する入力 GIS データを指定するための 2 番目のダイアログ ボックスが開きます。

注意注意:
  • [追加元][上書き元] のどちらのダイアログ ボックスにも、[データ フレーム] リストには、選択されている GIS フィーチャを含むデータ フレームのみが表示されます。アクティブ データ フレームに選択した GIS フィーチャが含まれている場合、このデータ フレームが、そのドロップダウン リストでデフォルトとして表示されます。
  • [現在の選択セット] オプションは、マップ ドキュメントのいずれかのデータ フレームで GIS フィーチャが選択されていないときは使用できません。
  • [現在のトレース] オプションは、マップ ドキュメントでトレース操作がすでに実行され、トレース結果が描画として返されている場合にのみ使用できます。メモリには一度に 1 つのトレース結果しか保持されないため、トレース操作が実行されたデータ フレームを指定する必要はありません。
  • メモリ内のトレース操作結果が選択セットとして返された場合、[現在のトレース] オプションは、[追加元][上書き元] のどちらのダイアログ ボックスでも使用できなくなります。[現在の選択セット] オプションを使用して、スケマティック ダイアグラムのコンテンツを現在のトレース結果で更新する必要があります。

関連項目


7/10/2012