アクティブ ダイアグラムを上書きするオプションを使用した更新

[アクティブ ダイアグラムを上書きする] オプションは、マップ ドキュメントのデータ フレームの 1 つでトレースまたは選択処理の後も選択されたままになっている GIS フィーチャに対して機能します。このオプションを使用すると、マップで選択されている GIS 入力フィーチャのアクティブなダイアグラムのコンテンツ全体を上書きすることができます。このオプションを使用してダイアグラムを更新することは、選択またはトレース処理の後にハイライトした新しい GIS フィーチャ セットからダイアグラムを再生成することに似ています。唯一の相違点は、更新後のダイアグラムのスケマティック フィーチャのジオメトリに関係しています。ダイアグラムをレイアウトして保存すると、更新前にダイアグラムに含まれていたスケマティック フィーチャは、マップで現在選択されている GIS フィーチャに関連付けられており、保存されているジオメトリが更新後も保持されます。

注意注意:

マップ ドキュメントで GIS フィーチャが現在 1 つも選択されておらず、実行されたトレース処理もない場合、またはアクティブなダイアグラム全体がカスタム クエリから構築されている場合、[アクティブ ダイアグラムを上書きする] オプションは使用できません。

[アクティブ ダイアグラムを上書きする] オプションをオンにした場合は、スケマティック ダイアグラムの上書きに使用する GIS 入力データを指定する必要があります。次の 2 種類の入力を使用できます。

いずれの場合も、更新プロセスは次のように実行されます。

  1. カスタム クエリに基づいていないダイアグラムに含まれているスケマティック フィーチャがメモリに読み込まれます。
  2. マップ内でハイライトされている現在の GIS フィーチャ セットが解析され、ビルダが次のように動作します。
    • マップでハイライトされている GIS フィーチャに関連付けられているダイアグラムに最初に含まれていたスケマティック フィーチャが更新されます。これらのスケマティック フィーチャの属性と初期ジオメトリが更新され、ダイアグラムが保存されなかった場合は現在のジオメトリが再初期化されます。
    • マップでハイライトされている GIS フィーチャに基づいて新しいスケマティック フィーチャがメモリ内に作成されます。これらのスケマティック フィーチャの属性が評価され、トポロジとジオメトリが初期化されます。
    • ダイアグラムに最初に含まれていたスケマティック フィーチャはマップでハイライトされている GIS フィーチャとの関連付けがなくなり、メモリから削除されます。
  3. 次に、関連するダイアグラム テンプレートにスケマティック ルールが指定されている場合は、すべてのメモリ内スケマティック フィーチャに対してそれらのスケマティック ルールが実行されます。
  4. [手動で移動、削除、再接続されたフィーチャは維持する] チェックボックスがオンになっている場合は、削除、削減、および再接続の処理が再実行されます。
  5. ダイアグラム テンプレートにデフォルトのスケマティック レイアウト アルゴリズムが構成されており、ダイアグラムにレイアウトが 1 つも保存されていない場合は、アルゴリズムが再実行され、それに伴ってすべてのメモリ内スケマティック フィーチャのジオメトリが更新されます。
  6. メモリ内のすべてのスケマティック フィーチャが、スケマティック データセットのスケマティック フィーチャクラスに保存されます。
  7. 次に、アクティブなスケマティック ダイアグラムが、新しいスケマティック データセットのコンテンツで更新されます。

注意注意:

マップ ドキュメントでハイライトされている GIS フィーチャに関連付けられているスケマティック フィーチャをカスタム クエリに基づくスケマティック フィーチャと組み合わせるようダイアグラム テンプレートが構成されている場合は、更新プロセスで追加手順が実行されます。

  • カスタム クエリがダイアグラムの構築時に開始するよう構成されている、つまり評価モードが [生成/更新時のクエリ] になっているクエリが指定されているスケマティック フィーチャクラスは、ルール実行の直前に処理されます。
  • カスタム クエリがダイアグラムの読み込み時に開始するよう構成されている、つまり評価モードが [編集開始時のクエリ] になっているクエリが指定されているスケマティック フィーチャクラスは、ルール実行の直後に処理されます。
いずれの場合も、更新プロセスは次のように実行されます。
  • カスタム クエリが指定されているスケマティック フィーチャクラスに保存されているすべてのスケマティック フィーチャがメモリに読み込まれます。
  • 各スケマティック フィーチャクラスに指定されているカスタム クエリが実行され、メモリ内スケマティック フィーチャが次のように更新されます。
    1. クエリされたレコードに関連付けられたままのメモリ内スケマティック フィーチャが更新されます。これらのスケマティック フィーチャの属性と初期ジオメトリが更新され、ダイアグラムが保存されなかった場合は現在のジオメトリが再初期化されます。
    2. 新しいクエリ レコードに関連付けられた新しいスケマティック フィーチャがメモリ内に作成されます。これらのスケマティック フィーチャの属性が評価され、トポロジとジオメトリが初期化されます。
    3. 返されたレコードに関連付けられなくなったメモリ内のスケマティック フィーチャは、メモリから削除されます。

注意注意:

更新前にアクティブなダイアグラムに特定のレイアウトが保存されていた場合は、更新前にすでにダイアグラムに含まれていたスケマティック フィーチャについては最後に保存された位置が保持されますが、更新時にスケマティック ダイアグラムに導入された新しいスケマティック フィーチャの位置は、次のように設定されます。

  • 新しいスケマティック フィーチャが、ジオメトリック ネットワークを表現する GIS フィーチャに基づいている場合は、地理座標に配置されます。
  • 新しいスケマティック フィーチャがカスタム クエリによって構築されたもので、初期座標が構成されている場合は、初期座標に配置されます。
  • 新しいスケマティック フィーチャがカスタム クエリによって構築されたもので、初期座標が指定されていない場合は、(0,0)の位置に配置されます。

注意注意:

最初にトレース処理結果から生成されたダイアグラムの場合、生成プロセス時にトレース パラメータはスケマティック データベースに保存されます。[アクティブ ダイアグラムを上書きする] オプションを使用して更新すると、これらの最初のトレース処理パラメータは更新時に消去されます。この場合、[アクティブ ダイアグラムを上書きする] オプションの選択が、ダイアグラムの初期生成時の方法よりも優先されます。次の表に、[現在の選択セット] または [現在のトレース] オプションと共に [アクティブ ダイアグラムを上書きする] オプションを使用した場合に、更新後にも維持されるトレース パラメータの状態を示します。

最初にトレースから生成されたダイアグラム

最初に GIS フィーチャ選択セットから生成されたダイアグラム

現在の選択セットから上書きする

更新前にスケマティック データベースに含まれていた初期トレース パラメータは、更新後には失われます。

スケマティック データベースには、トレース パラメータは保持されていません。

現在のトレースから上書きする

新しいトレース パラメータがスケマティック データベースに追加され、最初に保持されていたパラメータが上書きされます。

追加されたトレース処理に関連するパラメータは、スケマティック データベースに保持されます。

ダイアグラムを上書きするオプションを使用した更新の詳細

7/10/2012