新しい ArcGIS Server AMI への既存の構成の移行
Esri は、ArcGIS Server のリリース(サービス パックを含む)ごとに AMI(Amazon Machine Image)を提供しています。新しいリリースまたはサービス パックに移行するには、AMI を使用して新しいインスタンスを作成し、以前のインスタンスからデータと構成ファイルを引き継ぐ方法があります。

ここで説明するワークフローには、AWS Management Console を使用するさまざまな管理作業が含まれます。サービス パックを適用する簡単なワークフローとして、配備されている既存の ArcGIS Server に直接サービス パックを適用することもできます。ヘルプでは両方のワークフローを説明していますので、状況に応じて適切な方法を選択してください。
手順:
- 移行元のインスタンスから AMI を作成して、インスタンスのバックアップを作成します。この操作では、アタッチされているすべての EBS ボリュームのスナップショットも作成されます。データを復元する際に、これらのスナップショットを使用します。
- 新しい ArcGIS Server AMI を使用して、新しい EC2 インスタンスを起動します。
- 作成したインスタンスに含まれている EBS ボリュームをデタッチした後、削除します。
- EBS ボリュームのスナップショットからボリュームを作成します。これらのボリュームが、起動した新しいインスタンスと同じアベイラビリティ ゾーンに作成されていることを確認します。
- 作成した新しいインスタンスに新しいボリュームをアタッチします。
- 必要な場合は、Windows の [ディスクの管理] コンソールを開き、新しいボリュームを元のドライブ文字に割り当て直します(ヘルプが必要な場合は、ドライブをアタッチするための手順をご参照ください)。使用する Windows デバイス(例: xvdg)が、削除した EBS ボリュームが割り当てられていたデバイスと同じである場合、この手順は必要ありません。
- 移行元のインスタンスから、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\server\system フォルダと <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\server\user\cfg フォルダを、それぞれ新しいインスタンスの対応するフォルダにコピーし、既存のファイルとフォルダを上書きします。この作業を正しく行うには、移行元のインスタンスでサービスの停止が必要となる場合があります。また、インスタンス間で直接ファイルをコピーする代わりに、これらのファイルを一度デスクトップ コンピュータなどの別の場所にコピーしなければならない場合もあります。
移行元インスタンスの C ドライブに他にも保存しているファイルがある場合は、これらのファイルも新しいインスタンスの対応する場所にコピーする必要があります。
- 新しいインスタンスで、各サービス構成ファイルをテキスト エディタで開き、移行元インスタンスのパブリック IP アドレスを新しいインスタンスの IP で置換します。これらの IP は仮想出力ディレクトリなどの URL に含まれています。
- 新しいインスタンスで、SOC アカウントに ArcGIS Server ディレクトリに対する読み取りと書き込みの権限を付与します。デフォルトでは、これらのディレクトリは D:/arcgisserver に配置されます。
- 新しいインスタンスで、SOC アカウントに GIS データ フォルダに対する読み取り権限(および、必要に応じて書き込み権限)を付与します。
- 新しいインスタンスで、[ソフトウェア認証ウィザード] を完了して ArcGIS Server を認証します。
- サービスとアプリケーションをテストして、新しいインスタンスが正しく動作することを確認します。
- 新しいインスタンスから AMI を作成します。これを使用して、インスタンスを必要な数だけ起動します。
- Elastic IP を新しいインスタンスを指すように割り当て直すか、移行元のインスタンスを Elastic Load Balancer から削除して、移行後の新しいインスタンスで置き換えます。
この時点で、新しいバージョンまたはサービス パックの ArcGIS Server が実行されます。残りの手順はクリーンナップの目的で行います。
- 移行元のインスタンスを終了します。
- 移行元のインスタンスにアタッチされていた EBS ボリュームを削除します。インスタンスを終了したときに、これらは自動的に削除されていません。
- 必要に応じて、移行元のインスタンスにアタッチされていた EBS ボリュームのスナップショットを削除します。
- 必要に応じて、手順 1 でバックアップとして作成した AMI を登録解除します。
関連項目
2/6/2012