ArcGIS 10 の新機能 - グラフ
ArcGIS Desktop アプリケーションでグラフを作成し、データを視覚化して調査することができます。グラフでは、フィーチャを簡単に比較してフィーチャ間の機能的な関係を読み取り、その他の手段ではわかりにくいデータの分布、傾向、パターンを把握できます。
グラフ メニュー
[グラフ] メニューを表示するには、メイン メニュー バーの [表示] メニューを選択します。
新しいグラフの種類
ArcGIS 10 では、新しく 3 種類のグラフを作成できるようになりました。
バブル グラフ
バブル グラフは散布図と似ていますが、追加のサイズ変数をグラフに取り込むことができる点が異なります。基本的には、これは 3 つの変数を 2 次元でグラフ化するということです。バブルは、相対的な重要度を示す、サイズが異なるマーカーによって表されます。次の例では、総人口(y 軸)、都市部の人口の割合(x 軸)、AIDS 感染者数(バブルの大きさ)の 3 つの変数がグラフ化されています。
極座標グラフ
極座標グラフは円形グリッド上に折れ線グラフを描画したもので、角度を使用してデータ値の傾向を示します。極座標グラフは主に数学や統計で利用されます。このグラフは、方向によって変化する変数を表すときに使用します。極座標グラフには複数のデータセットをプロットでき、各データセットが 1 本の線によって表されます。以下の例は、各水流方向の合計エリアを極座標グラフで表しています。この場合、ほとんどのエリアは西から東へ向かって傾斜しており、降雨時には水が東方向へ流れることを示しています。
最小/最大縦棒グラフ
最小/最大縦棒グラフには、地理データに関連付けられている最小値と最大値が示されます。たとえば、特定の時刻における、ある河川のいくつかの計測地点での河川流量の最小値と最大値を表示できます。棒グラフと同様に、最小/最大縦棒グラフでも各バーによって不連続データが表されますが、バーは X 軸から伸びるのではなく、最小値から開始して最大値で終了します。最小/最大縦棒グラフでは、量を相互に比較できるだけでなく、シリーズの最小値と最大値も示されます。
グラフを作成および保存するためのジオプロセシング ツール
ArcGIS 10 では、[データ管理] ツールボックスの [グラフ] ツールセットにあるジオプロセシング ツールを使用してグラフを作成できます。モデルやスクリプトで、[グラフの作成(Make Graph)] ツールと [グラフの保存(Save Graph)] ツールを単独で使用したり、組み合わせて使用したりすることで、必要な種類のグラフを作成できます。
ArcGlobe および ArcScene でのグラフ
ArcGIS 10 では、ArcGlobe および ArcScene アプリケーションでグラフを作成できます。作成したグラフは、3D ドキュメント内に保存するか、またはグラフ ファイルとして保存できます。グラフ マネージャを使用して、これらのアプリケーションのグラフを管理することもできます。