リアルタイム データの概念

リアルタイム データとは、Tracking Server 接続または GPS 接続からストリーミングされる時間対応データです。これにより、トラッキング フィーチャのリアルタイム表示が容易になります。データのリアルタイム トラッキングが特に必要となるのは、危機対応システム、商用車両追跡システム、国防および情報機関の脅威検出システム、衛星追跡システムなどです。

Tracking Server へのリアルタイム接続の設定

Tracking Analyst で Tracking Server からのリアルタイム データを受信するには、まず Tracking Server でリアルタイム データ接続をトラッキング サービスとして定義する必要があります。Tracking Server でトラッキング サービスが確立されたら、マウスを数回クリックするだけで Tracking Analyst からサービスに接続できます。Tracking Server Manager インタフェースを使用したトラッキング サービスの作成方法については、Tracking Server のユーザ ドキュメントをご参照ください。

リアルタイム データが出力されるようにするには、最初に Tracking Server への接続を設定する必要があります。この接続を設定したら、ArcMap または ArcGlobe のレイヤとしてリアルタイム サービスを追加できます。Tracking Server からデータを受信すると、そのデータがマップに表示されます。

Tracking Server へのリアルタイム接続を作成する方法の詳細

リアルタイム トラッキング サービスをマップに追加する方法の詳細

リアルタイムという用語は、ニア リアルタイムと表現されることがあります。これは、マップ上に表示されるまでに、データはその入力データ ソースからネットワーク接続と Tracking Server を経由して伝送されなければならないためです。リアルタイム データの表示に要する時間は、使用しているアプリケーションへの通信リンク、サーバの速度、およびネットワークの速度によって異なります。これらの制約を前提としても、Tracking Server から受信するデータはリアルタイムに限りなく近い情報であるため、ほとんどのトラッキング ニーズに十分に対応できます。

削除ルール

削除ルールでは、システム メモリへのリアルタイム データの格納方法を定義します。Tracking Analyst では、パフォーマンスを最大化するために、リアルタイム データはメモリに完全に格納されます。メモリの消費量を制限するために、リアルタイム データはシステム メモリからときどき除去(削除)する必要があります。

削除ルールの詳細

トラッキング レイヤとしての GPS 接続の追加

Tracking Analyst では、ローカルに接続された GPS 装置からのデータ フィードを ArcMap のリアルタイム トラッキング レイヤとして追加できます。Tracking Analyst のレイヤとして GPS 接続を追加すると、シンボル トラッキングやデータ再生などの Tracking Analyst の機能が利用可能になります。また、GPS データをトラッキング レイヤとして保存する機能も利用できます。

この機能は、[GPS] ツールバーに用意されている機能を基盤とします。トラッキング レイヤとして GPS 接続を追加するには、GPS デバイスに接続し、そのデバイスで使用できるように [GPS] ツールバーを構成してから接続を開く必要があります。

GPS 接続をマップに追加する方法の詳細

未来のイベントの表示

未来のイベントの表示は、[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの [時間] タブで利用できる追加機能です。この機能を有効にするには、[未来のイベントを表示] のチェックボックスをオンにします。このチェックボックスをオンにすると、Tracking Server 接続から受信したすべてのリアルタイム データが表示されるようになります。このチェックボックスをオフにした場合、一部のトラッキング フィーチャが、Tracking Analyst で未来のイベントとして扱われるため、表示されない可能性があります。このような状況は、タイム ゾーンの不一致、不正確なシステム クロック、またはリアルタイム データのプロパティが原因で発生することがあります。

リアルタイム データのトラッキング表示の構成

リアルタイム トラッキング レイヤを使用している場合、データは絶えず Tracking Analyst にストリーミングされています。[トラッキング表示設定] ダイアログ ボックスを使用すると、上級ユーザは、Tracking Analyst でマップの更新に適用するデータ表示更新の設定を構成できます。上級ユーザは、マップのリアルタイム トラッキング レイヤをさらに最適な方法で更新できるように、表示更新の設定を構成できます。

トラッキング表示を構成する方法の詳細

関連項目


7/10/2012