ジオデータ サービスとは

ジオデータ サービスにより、ArcGIS Server を使用して、LAN またはインターネット経由でジオデータベースにアクセスすることができます。このサービスは、ジオデータベース レプリケーションを実行する機能、データ抽出に基づいてコピーを作成する機能、およびジオデータベースでクエリを実行する機能を提供します。ジオデータ サービスは、任意のタイプのジオデータベース（ArcSDE ジオデータベース、パーソナル ジオデータベース、ファイル ジオデータベース）で作成することができます。

ジオデータ サービスは、ジオデータベースにリモートからアクセスしなければならない状況で役立ちます。たとえば、東京と大阪のオフィスでデータを管理するための ArcSDE ジオデータベースをセットアップしたいとしましょう。ArcSDE ジオデータベースを作成した後、各オフィスはジオデータ サービスを使用して、インターネット上にジオデータベースを公開することができます。さらに、ジオデータ サービスを使用して、ArcSDE ジオデータベースのレプリカを作成することができます。また、ジオデータ サービスとジオデータベース レプリケーションを使用して、各ジオデータベースの変更データをインターネット経由で定期的に同期させることもできます。

ジオデータ サービスに取り組む前に、ジオデータベース、ジオデータベース レプリケーション、およびデータ抽出作業の基礎を理解する必要があります。そのための出発点として、ArcGIS Desktop ヘルプの「データ分散の概要」が参考になるでしょう。ArcGIS Server でこれらの操作を行う前に、ArcGIS Desktop 環境でレプリケーションとデータ抽出を実際に体験しておくとよいでしょう。

ArcGIS Desktop でのジオデータベースの準備

GIS サービスを公開するための最初の作業は、参照する GIS リソースを作成することです。ジオデータ サービスのリソースは、ArcSDE ジオデータベース、パーソナル ジオデータベース、ファイル ジオデータベースのいずれかです。これらのジオデータベースは ArcCatalog で作成することができます。ジオデータベースの設計と作成については、ヘルプの「データ管理」セクションをご参照ください。さらに、Esri Press では、効果的なジオデータベースの設計に関する書籍を出版しています。

ジオデータベース レプリケーションにジオデータ サービスを使用する計画がある場合は、データが正しく構成されていることと、ArcSDE ジオデータベースに含まれていることを確認する必要があります。詳細については、ArcGIS Desktop ヘルプの「レプリケーションのためのデータの準備」をご参照ください。

ジオデータ サービスの公開

ジオデータ サービスの公開方法には、ジオデータベースから直接公開する方法と、関連するマップ サービスとジオデータ サービスを同時公開する方法の 2 通りがあります。公開されたジオデータ サービスは、Web アプリケーションや Web サービスでのレプリカの同期、またジオデータベースの操作に使用することができます。