地理模式図 - 線形配置レイアウト アルゴリズムのプロパティ
[レイアウト タスク] ドロップダウン リストで [地理模式図 - 線形配置] スケマティック レイアウト アルゴリズムを選択した場合、[スケマティック エディタ] ツールバーで [レイアウト アルゴリズム プロパティ] ボタン をクリックすると、関連付けられたプロパティを示す次のようなダイアログ ボックスが表示されます。
各パラメータ値は、ArcGIS Schematics によって指定されたデフォルト値か、またはアクティブなダイアグラムに関連するスケマティック ダイアグラム テンプレートに対して、[スケマティック データセット エディタ] の [レイアウト タスク] タブでそのテンプレートのデフォルトとして個別に設定された値です。
地理模式図 - 線形配置スケマティック レイアウト アルゴリズムでは次の 3 つのタイプのスケマティック ノードを移動できます。
- 接続スケマティック リンクが 2 つあるノード。図 1.1 では、赤色の丸で示されています。
- 末端スケマティック ノード(接続リンクが 1 つのノード)。このようなスケマティック ノードは、[末端ノードを拡張] チェックボックスと [末端ノードをシフト] チェックボックスのいずれか、または両方がオンになっている場合に移動します。図 1.1 では、緑色の丸で示されています。
- 1 つ以上の末端ノードと接続する、接続が 3 つあるスケマティック ノード、および 2 つの接続リンクによって末端以外のノードと接続し、その他すべての接続リンクによって末端ノードと接続する、接続が 4 つ以上あるスケマティック ノード。このようなスケマティック ノードは、[末端ノードをシフト] チェックボックスがオンになっている場合に移動します。図 1.1 では、ピンク色の丸で示されています。
ノード配置オプション
[ノード配置] オプションでは、ノードの移動方法を指定します。
- [均等間隔] オプションは、接続リンクが 2 つあるすべてのノードを、それらと、その接続先の 2 つのノードとの間隔が等しくなるように移動する場合に選択します。アクティブなダイアグラムに関連付けられているダイアグラム テンプレートで別のオプションが指定されている場合を除き、これがデフォルトのオプションになります。
以下の図は [均等間隔] オプションを示しています。接続リンクが 3 つ以上あるスケマティック ノード(ピンク色のシンボル)、および接続リンクが 1 つのスケマティック ノード(緑色のシンボルで示されている末端ノード)は移動しません。接続が 2 つのスケマティック ノード(赤色のシンボル)だけが移動します。移動したノードとその接続リンクの端点の間隔 d1、d2、d3 は等しくなります。図 2.2 と 2.4 は、[均等間隔] オプションを選択し、[パス(経路)を維持] チェックボックスをオフ(図 2.2)またはオン(図 2.4)にした場合の結果を示しています。
- [ユーザ定義間隔] オプションを選択して [最小シフト] パラメータの値を入力した場合、アルゴリズムの実行後、接続リンクが 2 つあるスケマティック ノードとリンクの端点との最小間隔は [最小シフト] で指定した間隔になります。距離単位は、[絶対単位] チェックボックスの設定によって異なります。アクティブなダイアグラムに関連付けられているダイアグラム テンプレートで別の値が指定されている場合を除き、[最小シフト] パラメータの値はデフォルトで 2 になります。[最小シフト] パラメータの値が大きすぎる場合、接続が 2 つあるノードが移動すると、移動した各ノードとそのリンクの端点との間隔は、2 つの接続リンクによって定義されるパス上で等しくなります。
以下の図は、[絶対単位] チェックボックスがオフになっている場合の [ユーザ定義間隔] オプションを示しています。図 3.2 は、[最小シフト] を 3 に設定した場合の結果を示しています。接続が 2 つあるノードのうちの一方(赤色の円で表示)だけが移動しています。接続が 2 つあるその他のノードは、そのリンクの端点との間隔がすでに 3 以上なので、移動していません。
- [反復間隔] オプションを選択した場合、[処理の反復回数] および [最大シフト] パラメータの値に従って、接続が 2 つあるすべてのノードがわずかに移動します。
[最大シフト] パラメータでは、これらのノードと接続先のノードとの最大間隔を指定します。距離単位は、[絶対単位] チェックボックスの設定によって異なります。この間隔に達すると、ノードは移動しません。アクティブなダイアグラムに関連付けられているダイアグラム テンプレートで別の値が指定されている場合を除き、[最大シフト] パラメータの値はデフォルトで 2 になります。[処理の反復回数] パラメータでは、最終的な結果を表示するまでに線形配置アルゴリズムの処理を何回繰り返すかを指定します。[処理の反復回数] パラメータのデフォルト値は 5 です。
以下の図は、[絶対単位] チェックボックスがオフになっている状態で、[反復間隔] オプションを選択し、[最大シフト] を 5、[処理の反復回数] を 100 に設定した場合の結果を示しています。図 4.1 は初期状態のスケマティック ダイアグラムを示しています。図 4.2 は、線形配置アルゴリズムを 1 回目に実行したときの結果を示しています。リンク上の黒色の十字は、移動したノードの初期位置を示しています。この図に示されているように、ノード 2 の間隔は、ノード 1 およびノード 3 の間隔よりも広くなっています。図 4.3 は、線形配置アルゴリズムを 2 回目に実行したときの結果を示しています。黒色の十字がノード 3 の近くにあることから、このノードは最大シフト間隔にほぼ達しています。図 4.4 は、線形配置アルゴリズムを 3 回目に実行した後のダイアグラムを示しています。
詳細パラメータ
[詳細パラメータ] では、線形配置の結果を調整できます。
- [パス(経路)を維持] チェックボックスは、アルゴリズム実行中に移動するノードに関連する接続リンクのパスを保持する場合にオンにします。このチェックボックスをオンにした場合、移動前からこれらのリンクに表示されていた中間点が残り、移動したノードの最初位置には新しい中間点が表示されます。
以下の図は、接続が 2 つあるノード(赤色のシンボルで表示)に関連する接続リンクについて、[均等間隔] オプションを選択し、[パス(経路)を維持] チェックボックスをオフ(図 5.2)またはオン(図 5.3)にした場合の結果を示しています。
- 選択した各ノードの接続を、現在選択されている接続リンクの数に応じて移動するには、[選択セットの角度を計算] チェックボックスをオンにします。デフォルトではこのチェックボックスはオフになっており、接続リンクは選択されているかどうかにかかわらず、接続リンクとしてカウントされます。このチェックボックスをオンにした場合、接続が 3 つ以上あるノードが選択され、その接続リンクのうちの 2 つだけが選択されている場合、線形配置アルゴリズムによってノードを移動できます。
以下の図は、図 5.1 で選択されているスケマティックについて、[均等間隔] オプションを選択し、[選択セットの角度を計算] チェックボックスをオン(図 6.2)またはオフ(図 6.3)にした場合の結果を示しています。各図ではノード 1 の角度は 2 です。ノード 2 の場合、その実際の角度は 3 ですが、[選択セットの角度を計算] チェックボックスがオンになっている場合には角度が 2 になります。このため、ノード 2 は [選択セットの角度を計算] チェックボックスがオンの場合には線形配置アルゴリズムによって移動し、このチェックボックスがオフの場合には移動しません。
- [末端ノードをシフト] チェックボックスは、線形配置アルゴリズムの実行中に、接続が 3 つあり、そのうちの 1 つ以上が末端ノードと接続しているノード(ピンク/白色の丸シンボル)、および接続が 4 つ以上あり、そのうちの 2 つの接続リンクが末端以外のノードと接続し、その他すべての接続リンクが末端ノードと接続しているノード(ピンク色のシンボル)も移動する場合にオンにします。
- [末端ノードを拡張] チェックボックスは、線形配置アルゴリズムの実行中に末端ノード(接続が 1 つのノード)も移動する場合にオンにします。この場合、[最大シフト] パラメータには、これらのノードと接続先のノードとの最大間隔を指定します。この間隔に達すると、末端ノードは移動しません。アクティブなダイアグラムに関連付けられているダイアグラム テンプレートで別の値が指定されている場合を除き、[最大シフト] パラメータの値はデフォルトで 2 になります。
以下の図は、[均等間隔] オプションを選択し、[末端ノードをシフト] チェックボックスをオンにして、[最大シフト] を 2(図 8.2)または 3(図 8.3)に設定した場合の結果を示しています。
図 9.1 と 9.2 は、同じダイアグラムについて、[均等間隔] オプションを選択し、[末端ノードをシフト] および [末端ノードを拡張] チェックボックスをオンにして、拡張の [最大シフト] を 2 に設定した場合の結果を示しています。
絶対単位チェックボックス
デフォルトでは([絶対単位] チェックボックスがオン)、[最小シフト] および [最大シフト] の間隔は、[スケマティック ダイアグラム プロパティ] ダイアログ ボックスの [XY 座標系] タブで指定された座標系に基づく絶対単位として解釈されます。[絶対単位] チェックボックスをオフにすると、これらのパラメータ値は、ダイアグラム内のスケマティック ノードを表すのに使用されている現在のシンボル サイズの平均を基準にした相対単位として解釈されます。この場合、[末端ノードを拡張] チェックボックスをオンにし、[最大シフト] パラメータの値を 2 に設定すると、末端ノードとその接続先のノードの間隔は、並んで配置されている 2 つのシンボルの平均サイズより狭くなります。
パラメータの指定には、絶対単位を使用するより相対単位を使用するほうが容易ですが、相対単位による指定が真の意味を持つのは、対象のダイアグラムに基準縮尺が設定されている場合に限られます。
デフォルトに戻すボタン
[デフォルトに戻す] ボタンをクリックすると、すべての線形配置パラメータがデフォルト値にリセットされます。復元される値は、Schematics によって指定されたデフォルト値か、またはアクティブなダイアグラムに関連するスケマティック ダイアグラム テンプレートに対して、[スケマティック データセット エディタ] の [レイアウト タスク] タブでそのテンプレートのデフォルトとして個別に設定された値です。