ネットワーク データセット ビルダの動作
ネットワーク データセット ビルダに基づくダイアグラム テンプレートの場合、そのダイアグラム テンプレートに関連付けられたスケマティック フィーチャクラスは、ネットワーク解析レイヤの入力タイプ（ストップ、バリア、インシデント、訪問先など）ごとに構築されたメモリ内の Network Analyst フィーチャクラス、およびネットワーク解析結果に含まれるネットワーク上の実際のネットワーク GIS フィーチャクラス（道路、ネットワーク ジャンクションなど）に関連します。
ネットワーク データセット ビルダに基づくダイアグラムの生成時には、ビルダによってスケマティック フィーチャクラスが設定されます。この場合、ダイアグラムでの使用が想定されるスケマティック フィーチャが次のように作成されます。
- 解析されたネットワーク解析レイヤに含まれるメモリ内フィーチャが解析され、そのジオメトリとトポロジがデコードされます。
- ネットワーク解析レイヤに含まれる各フィーチャ レイヤについて、そのフィーチャ レイヤを処理する必要があるかどうかが確認されます。つまり、ダイアグラム テンプレートに対して、そのフィーチャ レイヤに関連するメモリ内フィーチャクラスに関連付けられたスケマティック フィーチャクラスが存在するかどうかが確認されます。
ダイアグラム テンプレートに対してそのようなスケマティック フィーチャクラスが存在する場合は、フィーチャ レイヤ内のネットワーク フィーチャごとに、関連付けられたスケマティック フィーチャがメモリ内に作成されます。また、その属性、ネットワーク フィーチャのコスト属性（ArriveTime、DepartTime、Attr_Meters、Attr_Minutes、Status、CurbApproach など）、スケマティック フィーチャに必要なその他の属性（シンボルに使用されるサブタイプ、属性）が評価され、トポロジとジオメトリが初期化されます。
- 関連するダイアグラム テンプレートでスケマティック ルールが指定されている場合は、メモリ内で構築されたすべてのスケマティック フィーチャに対してスケマティック ルールが実行されます。
- ダイアグラム テンプレートにデフォルトのスケマティック レイアウト アルゴリズムが構成されている場合は、アルゴリズムが実行され、その結果に基づいてメモリ内のすべてのスケマティック フィーチャのジオメトリが更新されます。
- 生成プロセスの開始後、メモリ内のスケマティック フィーチャはすべて、スケマティック データセット内のスケマティック フィーチャクラスに保存されます。
- 作成されたすべてのスケマティック フィーチャに対して、スケマティック フィーチャクラスからクエリが実行され、ダイアグラムが表示されます。
その後、ダイアグラムの存続中（つまり、スケマティック データセットから削除されるまで）はいつでも、ダイアグラムに対して以下の操作が可能です。
- 再び開く。
- 編集、レイアウト、および保存。
- そのコンテンツとジオデータベースとの整合性を維持するための更新。これにより、関連付けられた GIS フィーチャに影響をおよぼした変更が、関連付けられたスケマティック フィーチャ上でレポートされます。バージョン対応のネットワーク データセットに基づくダイアグラムについては、他の任意の参照バージョンから更新することもできます。したがって、ダイアグラムの生成が特定の時点における特定のバージョンのネットワーク データセットに基づいていても、そのネットワーク データセット バージョンが削除されたり、参照バージョンでなくなったりした場合は、ダイアグラムの参照バージョンを変更して、ダイアグラム コンテンツをネットワーク データセットのバージョンに合わせて進化させることができます。
注意:また、ネットワーク データセット ビルダに基づくダイアグラム テンプレートを使用して、ネットワーク フィーチャに関連付けられたスケマティック フィーチャと、いずれかのデータベース タイプから動作するカスタム クエリに基づくスケマティック フィーチャを含む混合ダイアグラムを生成することもできます。この場合、生成プロセスには次の中間ステップが含まれます。
- カスタム クエリがダイアグラムの構築時に開始するよう構成されている、つまり評価モードが [生成/更新時のクエリ] になっているクエリが指定されているスケマティック フィーチャクラスは、ルール実行の直前に処理されます。
- カスタム クエリがダイアグラムの読み込み時に開始するよう構成されている、つまり評価モードが [編集開始時のクエリ] になっているクエリが指定されているスケマティック フィーチャクラスは、ルール実行の直後に処理されます。
注意:ネットワーク データセット ビルダのプロパティの構成時には、[スケマティック フィーチャクラスの自動作成] という実行モードをビルダで有効に設定します。このモードが有効の場合、スケマティック フィーチャクラスの作成時に、関連するメモリ内フィーチャクラスに関連付けられたスケマティック フィーチャクラスが存在しなくても、ネットワーク解析結果に含まれるネットワーク上のあらゆるメモリ内フィーチャを処理できます。この実行モードが無効の場合、ネットワーク データセット ビルダはダイアグラム テンプレートの不足しているスケマティック フィーチャクラスを作成できないため、ネットワーク解析に含まれるメモリ内フィーチャのすべてまたは一部に関連するスケマティック フィーチャが、生成するダイアグラムに組み込まれない可能性があります。