モバイル キャッシュの同期(Synchronize Mobile Cache) (モバイル)
サマリ
モバイル キャッシュを、そのデータ ソースと同期させます。
このツールでは、抽出元のマップ ドキュメントを使って、モバイル キャッシュの更新をデータ ソースにポストすることができます。このツールを使って、ジオデータベースの変更データをモバイル キャッシュに取得することも可能です。
このツールは、Microsoft Windows オペレーティング システム上でのみ使用できます。
使用法
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このツールは、マップ ドキュメントを介してデータ ソースとモバイル キャッシュを同期させます。このマップ ドキュメントは、モバイル キャッシュの抽出元です。モバイル キャッシュからの変更データをマップ ドキュメントにアップロードする際、このツールは両者のチェックサムを比較して、マップ ドキュメントがモバイル キャッシュと同じスキーマであるかどうかを確認します。チェックサムは、選択マップ レイヤのデータ ソースのスキーマに基づいて計算されます。スキーマが変更されると、変更を同期できなくなります。
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デフォルトでは、変更をアップロードまたはダウンロードする範囲は、マップ ドキュメントの全体表示に基づきます。これは、範囲パラメータを使用して上書きできます。このツールは、[環境設定] で指定された範囲を使用します。
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モバイル キャッシュとそのデータ ソース間で同期できるのは、ジオデータベースのデータ ソース(ファイルベースおよびエンタープライズ)に基づくベクタ レイヤだけです。デフォルトでは、すべてのレイヤが確認され、すべての編集がチェックインされます。
変更のダウンロードのみを選択すると、このツールはデータ ソースから変更データを取得し、ローカル編集はキャッシュに保持されます。データ ソースがバージョン対応のジオデータベースである場合、このツールは指定されたバージョンからモバイル キャッシュにデータをダウンロードします。ダウンロードのバージョンが指定されていない場合には、デフォルトのバージョンからダウンロードされます。
変更のアップロードのみを選択すると、モバイル キャッシュの変更データがデータ ソースにアップロードされます。データ ソースがバージョン対応のジオデータベースである場合は必ず、モバイル キャッシュの抽出元と同じバージョンに変更データがアップロードされます。
[変更のアップロード] と [変更のダウンロード] の両方が選択されている場合、このツールは最初にモバイル キャッシュの編集をデータ ソースにアップロードし、モバイル キャッシュを削除してから、指定されたバージョンのモバイル キャッシュを再度作成します(ジオデータベースがバージョン対応の場合)。
構文
パラメータ | 説明 | データ タイプ |
input_mapDocument |
モバイル キャッシュと同期させるマップ ドキュメント。 | ArcMap Document |
input_inputFolder |
モバイル キャッシュが配置されているディレクトリ。 | Folder |
input_uploadChanges (オプション) | モバイル キャッシュからの変更データをマップ ドキュメントにアップロードするかどうかを選択します。
| Boolean |
input_downloadChanges (オプション) | マップ ドキュメントのデータをモバイル キャッシュにダウンロードするかどうかを選択します。
| Boolean |
input_extent (オプション) | 範囲は、文字列、または、4 つの座標リスト(X の最小値, Y の最小値, X の最大値, Y の最大値)を使用して指定したり、範囲オブジェクトを作成し、そのプロパティを設定して指定することができます。 | Extent |
input_layers (オプション) |
同期するレイヤの名前。 | String |
input_version (オプション) |
データをダウンロードするジオデータベースのバージョン。 | String |
コードのサンプル
モバイル キャッシュ ファイルのすべてのレイヤを、マップ ドキュメントと同期させます。
import arcpy arcpy.SynchronizeMobileCache_mobile(“c:/map/redlands.mxd”, “c:/cache“, "true","true","","","")
モバイルキャッシュの変更データを、マップ ドキュメントのすべてのレイヤに範囲を指定してアップロードします。
import arcpy arcpy.SynchronizeMobileCache_mobile(“c:/map/redlands.mxd”, “c:/cache“, "","true", "", "-1834676.42491188 -398227.791203287 -1833518.27644341 -396875.282178691","","")
モバイル キャッシュ ファイルの選択レイヤを、マップ ドキュメントと範囲を指定して同期させます。
import arcpy map_document = "C:/map/redlands.mxd" cache_folder = "C:/Mobile/DeploymentPackages/Redlands" extent = "-117.274738 34.001452 -117.1115 34.135168" layers = "qa.SDE.Vents;qa.SDE.Offices" arcpy.SynchronizeMobileCache_mobile(map_document,cache_folder,"true","true",extract_extent,layers,"#")