ArcSDE ジオデータベースへのダイレクト コネクションのトラブルシューティング
ダイレクト コネクションで発生する問題のほとんどは、次のいずれかの原因で発生します。
- 接続元のクライアント アプリケーションに必要な ArcSDE ダイレクト コネクション ドライバがない
- ODBC(Open Database Connectivity)ドライバがない、または正しく構成されていない
- データベースが接続を受け付けるように構成されていない、または接続がブロックされている
必要なダイレクト コネクション ドライバがインストールされていない
ジオデータベースのシステム テーブルにはソフトウェアのリリース バージョンが保存されます。クライアントがジオデータベースに接続する際には、クライアント アプリケーションで利用可能な ArcSDE ダイレクト コネクション(DC)ドライバがジオデータベースに保存されているリリース番号と比較されます。
ArcSDE のほとんどのリリースでは、ArcSDE ジオデータベースと接続元のクライアントのリリース レベルが同じでなければならず、多くの場合は、サービス パックも同じでなければなりません。ジオデータベースに保存されているリリース番号がクライアントの DC ドライバと一致しない場合は、次のどちらかのエラーが返されます。
ArcSde Direct Connect driver release isn't compatible with ArcSde database instance release
または
SDE Server Release is not compatible with the current Release Newer DC driver attempting to connect to older ArcSde instance
(このエラーは、接続元のクライアントのリリースがジオデータベースよりも新しいことを示します。)
Older DC driver attempting to connect to later ArcSde instance
(このエラーは、接続元のクライアントのリリースがジオデータベースよりも古いことを示します。)
適切な DC ドライバが ArcGIS クライアントにインストールされている場合は、ArcGIS 10 のクライアントから ArcGIS 9.3 または 9.2 の ArcSDE ジオデータベースに対してダイレクト コネクションを確立することが可能です。これらのドライバは ArcGIS クライアント インストールに含まれています。
旧バージョンのクライアントから バージョン 10 のジオデータベースへの接続はサポートされていません。
ODBC ドライバまたは他の必要なクライアント ファイルが存在しないか正しく構成されていない
ODBC コネクションのセットアップ方法に関しては、DBMS(Database Management System)によって要件が異なります。これらの接続をセットアップする方法については、以下のトピックをご参照ください。
ODBC コネクションの実際の構成は、Informix データベースで必要となります。これらがクライアント マシンで正しく設定されていない場合、そのクライアントからのダイレクト コネクションはうまくいきません。
データベースが接続を受け付けるように構成されていない
データベースにリモート クライアントから接続するためには、追加の構成が必要になる場合があります。たとえば、PostgreSQL データベースに接続するためには、pg_hba.conf ファイルをクライアントが接続を確立できるように変更しなければなりません。この構成ファイルは PostgreSQL のインストール ディレクトリにあります。リモート接続を許可するように pg_hba.conf ファイルを変更する方法については、PostgreSQL 用の ArcSDE インストール ガイドと PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。
SQL Server データベースにネットワーク経由で接続するためには、接続を受け付けるようにネットワーク プロトコルを設定する必要があります。ネットワーク プロトコルを確認するには、Microsoft SQL Server 構成マネージャを起動し、左のツリーで [SQL Server ネットワークの構成] を展開し、[<SQL Server インスタンス> のプロトコル] をクリックします。[TCP/IP] プロトコルを右クリックし、[有効化] をクリックします。
接続がブロックされている
データベース管理者(DBA)には、ユーザがジオデータベースに接続するのを阻止する方法がいくつかあります。通常は、ユーザがジオデータベースに接続していない間に、DBA がバックアップや圧縮といった特定の管理タスクを実行するために使用されます。
新規ユーザによるジオデータベースへのログインを阻止するには、ジオデータベースを一時停止することができます。ユーザが一時停止しているジオデータベースに接続しようとすると、次のメッセージが返されます。
Failed to connect to database. SDE not accepting connection requests
接続しようとしてこのメッセージが返された場合は、DBA に連絡して、それが意図的なものであるかどうか、そうである場合はジオデータベースの利用が再開されるのはいつになるかについて問い合わせてください。
これは、ダイレクト コネクションと ArcSDE サービスを通じた接続の両方に当てはまります。
DBA は、DBMS が提供する機能を通じて接続をブロックすることもできます。たとえば、SQL Server インスタンスを一時停止して、データベースへの新しい接続を阻止することができます。サポートされている DBMS のほとんどは、休止モードに移行させることができます。これにより、データベースに新たに接続することは不可能になります。