レイヤ コンテンツの統合(Consolidate Layer) (データの管理)
サマリ
すべてのデータおよび参照先データ ソースをコピーすることにより、1 つまたは複数のレイヤを 1 つのフォルダに統合します。
図
使用法
サポートされていないレイヤ タイプ(スケマティック レイヤまたはツール レイヤ)にこのツールを使用した場合は、警告が表示されます。サポートされていないレイヤは出力に書き込まれません。
レイヤを統合するかパッケージ化したとき、結果として生成されたレイヤは、整数 + レイヤ名という規則に基づいて名前が変更されます(たとえば、0001fGDB_Polylayer.lyr のようになります)。番号付きシーケンスは、コンテンツ ウィンドウに表示されるレイヤの順序を維持する目的で追加されます。パッケージを解凍したときに、番号が小さいレイヤほど、コンテンツ ウィンドウの上部に表示されます。
[データをファイル ジオデータベースへ変換] がオンの場合
- データ ソースごとに、固有のファイル ジオデータベースが統合フォルダに作成されます。
- 圧縮されたラスタ形式およびベクタ形式は、ファイル ジオデータベースに変換され、圧縮は解除されます。
[データをファイル ジオデータベースへ変換] がオフの場合
- パーソナル ジオデータベース内のデータを参照するレイヤは常にファイル ジオデータベースに変換されますが、この点を除けば、入力レイヤの形式は保持されます。
- データ ソースはそれぞれ独自の形式を保持します。ファイル ジオデータベースはバージョン固有のフォルダに統合されます。それ以外の形式はすべて commonData フォルダ内部に統合されます。
- ArcSDE データ ソースを参照するレイヤは接続情報を保持し、統合フォルダ内またはパッケージ内の ArcSDE データ ソースを参照し続けます。
- ADRG、CADRG/ECRG、CIB、および RPF ラスタ形式は、常にファイル ジオデータベース ラスタに変換されます。ArcGIS では、それらの形式をネイティブに書き出すことはできません。効率向上を図るために、常にファイル ジオデータベース ラスタに変換されます。
- 圧縮ラスタ形式およびベクトル形式は、[範囲] パラメータで範囲が指定されていても、クリッピングの対象から外されます。
-
レイヤが結合を含んでいるか、またはリレーションシップ クラスに関与する場合、結合済みデータ ソースまたは関連データ ソースがすべて出力フォルダに統合されます。
-
フィーチャ レイヤに対しては、[範囲] パラメータを使用して、統合されるフィーチャを選択します。ラスタ レイヤに対しては、[範囲] パラメータを使用して、ラスタ データセットをクリップします。
-
データセットによっては、他のデータセットを参照するものもあります。たとえば、4 つのフィーチャクラスを参照するトポロジ データセットがあるとします。他のデータセットを参照するデータセットの例としては、それ以外にも、ジオメトリック ネットワーク、ネットワーク、ロケータなどがあります。それらのタイプのデータセットに基づいてレイヤを統合するかパッケージ化すると、関与するデータセットも統合またはパッケージ化されます。
[スキーマのみ] パラメータがオンの場合、入力データソースのスキーマのみが統合されます。スキーマとは、フィールド定義、テーブル定義、座標系プロパティ、シンボル、フィルタ設定などで構成されるフィーチャクラスまたはフィーチャ テーブルの構成または設計です。データまたはレコードは、統合対象外です。
[スキーマのみ] をサポートしないデータ ソースは、統合またはパッケージ化の対象から外されます。[スキーマのみ] パラメータがオンの場合、[スキーマのみ] をサポートしないレイヤは、ツールに検出されますが、警告メッセージが表示されて、そのレイヤの処理は省略されます。指定したレイヤが [スキーマのみ] をサポートしていない場合、ツールはエラー終了します。
カバレッジ レイヤまたは VPF レイヤを統合するかパッケージ化すると、カバレッジ データセットまたは VPF データセット全体が統合フォルダまたパッケージにコピーされます。
構文
パラメータ | 説明 | データ タイプ |
in_layer [in_layer,...] |
統合する入力レイヤ | Layer |
output_folder |
レイヤ ファイルおよび統合したデータを格納する出力フォルダ | Folder |
convert_data (オプション) |
入力レイヤをファイル ジオデータベースに変換するか、それとも元のフォーマットを保持するかを指定します。
| Boolean |
convert_arcsde_data (オプション) |
入力レイヤをファイル ジオデータベースに変換するか、それとも元の形式を保持するかを指定します。
| Boolean |
extent (オプション) |
範囲パラメータで、座標を「最小 X 最小 Y 最大 X 最大 Y」形式で手動入力して、範囲を指定します。加えて、特定のレイヤの範囲を使用する場合は、その範囲パラメータのレイヤ名だけを追加してください。
| Extent |
apply_extent_to_arcsde (オプション) |
ArcSDE データ ソースの選択に使用する範囲を指定します。
| Boolean |
schema_only (オプション) |
入力レイヤのスキーマを統合するか、それともパッケージ化するかを指定します。
| Boolean |
コードのサンプル
次の Python ウィンドウ スクリプトで、ConsolidateLayer(レイヤ コンテンツの統合)ツールをイミディエイト モードで使用する方法を示します。
import arcpy arcpy.env.workspace = "C:/arcgis/ArcTutor/BuildingaGeodatabase/Layers" arcpy.ConsolidateLayer_management('Parcels.lyr', 'Consolidate_folder', "PRESERVE", "CONVERT_ARCSDE", "#", "ALL","ALL")
指定したフォルダ内に存在するすべてのレイヤ ファイルを検索し、レイヤ ファイルごとに個別の統合フォルダを作成します。
# Name: ConsolidateLayerEx1.py # Description: Find all the layer files that reside in a specified folder and create a consolidated folder for each layer file. # Author: ESRI # import system modules import os import arcpy from arcpy import env # Set environment settings env.overwriteOutput = True env.workspace = "C:/arcgis/ArcTutor/BuildingaGeodatabase/Layers" # Loop through the workspace, find all the layer files (.lyr) and create a consolidated folder for each # layer file found using the same name as the original layer file. for lyr in arcpy.ListFiles("*.lyr"): print "Consolidating " + lyr arcpy.ConsolidateLayer_management(lyr, os.path.splitext(lyr)[0], "PRESERVE", "CONVERT_ARCSDE", "#", "ALL", "ALL")
指定したワークスペース内に存在するすべてのレイヤ ファイルを検索し、すべてのレイヤ ファイルに対して 1 つの統合フォルダを作成します。
# Name: ConsolidateLayerEx2.py # Description: Find all the layer files that reside in a specified folder and create a single # consolidated folder that will contain all layers found. # Author: ESRI # import system modules import os import arcpy from arcpy import env # Set environment settings env.overwriteOutput = True env.workspace = "C:/arcgis/ArcTutor/BuildingaGeodatabase/Layers" # Find all the layer files (.lyr) in a workspace and create a single consolidated folder lyrs = arcpy.ListFiles("*.lyr") arcpy.ConsolidateLayer_management(lyrs, 'all_layers',"PRESERVE", "CONVERT_ARCSDE", "#", "ALL", "ALL")