CAD テキストからジオデータベース アノテーションへの変換
CAD テキストをジオデータベース アノテーション フィーチャクラスに変換する場合は、次の 2 つのジオプロセシング ツールのいずれかを選択できます。
- [CAD → ジオデータベース(CAD to Geodatabase)] ツールは、アノテーションを含む CAD データセットを変換します。このツールでは、最小限の入力だけで済み、CAD ファイル内のテキスト レイヤごとにアノテーション サブクラスが自動的に作成されます。ダイアログ ボックスには、デフォルトで、1:1,000 の基準縮尺が表示されます。
- [CAD アノテーションからインポート(Import CAD Annotation)] ツールは、個々の CAD アノテーション フィーチャクラスを変換します。このツールには、レイヤによってアノテーション クラスを作成するためのオプション、均一のフォント プロパティを適用するオプション、シンボル コレクションを参照するオプション、および出力フィーチャクラスを別のフィーチャクラス内のフィーチャにリンクするオプションが用意されています。ダイアログ ボックスには、デフォルトで、ArcMap ツールバーに表示されるマップ縮尺に等しい基準縮尺が表示されます。マップ縮尺が利用できない場合は、デフォルトで基準縮尺 1:1,000 が設定されます。
計測単位
計測単位は、アノテーション変換ツールがテキストおよびフォント サイズの計算を行うために必要です。CAD データセットの座標系を定義することで、これらのツールに計測単位を提供します。座標系が定義されていないか、または [不明] に設定されている場合、これらのツールはデフォルトの計測単位としてメートルを使用します。
座標系の単位が CAD ファイル内の単位と一致する場合、新しいアノテーション クラスの表示サイズは、元の CAD テキストと一致します。単位が一致しない場合は、予期しないフォント サイズが生成されることがあります。計測単位が不一致であっても、ツールから警告は出されません。
一般的な例は、CAD ドローイングが US Survey フィートで作成され、座標系が割り当てられない場合です。変換中、ツールは CAD ファイル内の 1 フィートが 1 メートルであると想定します。その結果、新しいアノテーションは元の CAD テキストよりもかなり大きく表示されます。そのような場合は、変換後に属性テーブルを開いて FontSize フィールドの値を変更することで、インポートした CAD アノテーションのサイズ変更を行うことができます。
CAD アノテーション変換ツールは、ArcMap でデータ フレームに割り当てられている単位も座標系も参照しません。変換後、新しいアノテーション クラスの表示サイズは、[データ フレーム プロパティ] ダイアログ ボックスに定義されている単位を反映します。
基準縮尺
基準縮尺は、指定されたフォント サイズが真のサイズ(1:1)で表示される場合の相対縮尺です。これは、データ フレーム内の詳細が、特定の縮尺で発行されるマップと同じように、画面上のデータ ビューに表示される必要があるワークフローに役立ちます。たとえば、1:25,000 で印刷されるマップで作業する場合、基準縮尺を 1:25,000 に設定することで、データ フレーム内のテキストは、マップを印刷したときと同じ相対サイズで表示されます。
基準縮尺は、アノテーション フィーチャクラスのプロパティとして格納されます。変換後、[アノテーション] タブの [フィーチャクラス プロパティ] ダイアログ ボックスを使用して、基準縮尺を変更できます。特定のカートグラフィック ワークフローの場合を除き、通常は、CAD アノテーションのインポート時にターゲット基準縮尺の計算は不要です。