表示するレイヤの選択
アプリケーションで表示するマップ リソースを選択するには、1 つ以上の GIS サーバに接続し、マップ リソースとしてマップに追加するマップ サービスを選択します。ArcGIS Server、ArcIMS、Bing Maps、および OGC(Open Geospatial Consortium, Inc.)WMS(Web Map Service)サーバのマップ サービスを、同じ Web アプリケーションに含めることができます。マップ サービスは Web マッピング アプリケーションにマップ リソースとして表示され、アプリケーションのユーザはマップ サービスに含まれているサブレイヤを個別に操作することができます。
Web アプリケーションの各レイヤには、設定可能なプロパティがあります。たとえば、レイヤをオーバーレイするときには、下にあるレイヤが見えるように透過表示を設定することができます。デフォルトでは、最下位以外のレイヤの背景はすべて透過表示となります。レイヤ内のサブレイヤのプロパティを設定することもできます。たとえば、サブレイヤを入力として使用するタスクを実行するときに、フィールド エイリアスや表示設定の調整、描画シンボルの設定、属性の表示方法の制御などが可能です。
マップへのレイヤの追加
Manager の [レイヤ] タブを使用して、レイヤをマップに追加できます。
- [レイヤ] タブで、[マップ リソースの追加] をクリックします。
- 利用可能な GIS サーバのリストを調べます。マップ リソースを含んでいるサーバがリストに表示されない場合は、[GIS サーバの追加] をクリックして、追加するサーバのタイプを選択します。
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ArcGIS Server Internet
ArcGIS Server に HTTP を使用して接続します。ArcGIS Server に接続する際に推奨される方法ですが、ArcGIS Server Internet 接続は Web 編集レイヤや ArcObjects を通して操作するレイヤでは使用できません。
ArcGIS Server Internet 接続を作成するには、サーバの URL を入力する必要があります。サーバの URL は「http://<サーバ名>:8399/<インスタンス名>/services」の形式で入力します。ほとんどの場合、<インスタンス名> にはデフォルトの名前(ArcGIS)を使用します。
ログインが必要な ArcGIS Server Internet サービスに接続する場合は、[セキュアなサービスに接続] をクリックします。この時点で、ユーザ名とパスワードを入力することができます。
ArcGIS Server Internet 接続は、ArcObjects を通じて Web またはレイヤ経由で編集するレイヤには使用できません。また、ArcGIS Server Internet 接続をプールされていないサービスへのアクセスに使用しないでください。
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ArcGIS Server Local
ArcGIS Server Local 接続は、ローカル エリア ネットワーク上の ArcGIS Server への接続に使用されます。ArcGIS Server Local 接続は、一般的に Web 編集アプリケーション(編集タスクを含むアプリケーションなど)を作成するときに使用されます。
ArcGIS Server Local 接続を作成するには、接続先のサーバ(具体的には、SOM(Server Object Manager)を実行しているサーバ)の名前を入力する必要があります。接続する ArcGIS Server の、agsusers または agsadmin グループのアカウントに対応するユーザ名とパスワードも入力する必要があります。
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ArcIMS
ArcIMS イメージ サービスまたは ArcMap イメージ サービスを追加する場合は、[ArcIMS] オプションを使用します。Web マッピング アプリケーションでは、フィーチャ サービスまたはメタデータ サービスはサポートされません。
ArcIMS サービスを追加するには、ドロップダウン メニューから [ArcIMS サーバ ローカル] または [ArcIMS サーバ インターネット] のいずれかを選択する必要があります。ArcIMS サーバ ローカル接続を使用する場合は、ホストとポートを指定する必要があります。ホストは、ArcIMS Application Server が実行されているサーバです。ポートは、Application Server で使用するポートで、デフォルトは 5300 です。ArcIMS サーバ インターネット接続を使用する場合は、アクセス先のサーバの URL を指定する必要があります。たとえば、サーバが mymachine である場合、URL は「http://mymachine」です。セキュリティで保護されたサービスに接続する必要がある場合は、セキュリティで保護されたサービスのチェックボックスをオンにし、ユーザ名とパスワードを入力します。
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OGC WMS
OGC WMS 仕様をサポートするマップにサービスを追加できます。Web ADF によってサポートされる WMS のバージョンは、1.3.0、1.1.1、1.1.0、1.0.0 です。追加するサービスの URL を指定する必要があります。ArcIMS または ArcGIS Server でホストされている WMS サービスを使用している場合、URL は次のようになります。
ArcIMS:http://<サーバ名>/wmsconnector/com.esri.wms.ESRImap/<サービス名>
ArcGIS Server:http://<サーバ名>/arcgis/services/<サービス名>/MapServer/WMSServer
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Bing Maps
Bing Maps の詳細な道路地図または航空写真を Web アプリケーションに追加できます。手順の詳細については、「Web アプリケーションでの Bing Maps レイヤの使用」をご参照ください。
上記のようにサーバの接続情報を入力したら、[追加] をクリックします。
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- リストにサーバが表示されたら、ダブルクリックして利用可能なサービスのリストを表示します。追加するサービスを選択し、[追加] をクリックします。
- このプロセスを繰り返して、マップに他のマップ リソースを追加します。
アンチエイリアスが有効な MSD ベースのマップ サービスにアクセスしている場合、Web アプリケーションの画像形式を PNG に設定すると、アプリケーションは自動的に PNG 32 形式で画像を取得します。アプリケーションに PNG 32 をサポートしないその他のサービスが含まれている場合は、サービスがサポートする PNG 形式で画像が取得されます。
レイヤをプレビューして透過表示を設定する方法
[プレビュー] タブを使用して、レイヤの名前、透過表示、または位置を変更できます。
レイヤの名前、透過表示、または位置の変更
- [プレビュー] タブがアクティブでない場合は、クリックしてアクティブにします。
- 変更するレイヤをクリックします。次の操作が可能です。
- レイヤの新しい名前を入力します。
- スライダ バーを使用して、レイヤの透過表示の割合を設定します(レイヤが 1 つしかない場合は、スライダ バーを使用して透過表示を変更することはできません)。
- 矢印ボタンを使用して、コンテンツ ウィンドウでのレイヤの順序を変更します。
- 表示するデータ フレームを選択します。
- 変更を行った後に、[適用] をクリックします。プレビュー画像に、アプリケーションに表示されるマップの様子が示されます。
Web アプリケーションでの Bing Maps レイヤの使用
Web アプリケーションに Bing Maps レイヤを追加することもできます。これらは、Microsoft が開発し管理しているタイル状の道路や航空写真マップで、ユーザ独自のデータの背景またはコンテキストを提供する場合にごく一般的に使用されます。
Manager で Web アプリケーションにレイヤを追加すると、Bing Maps への接続が自動的に表示されます。この接続はログイン時に追加されます。Bing Maps 接続に必要なキーは、ArcGIS Server 認証ファイルから得られます。
Bing Maps キーは、Manager の [設定] ページでも確認できます。Web アプリケーションを Eclipse または NetBeans IDE で構築している場合は、キーをメモしておき、Bing Maps への接続を追加するときにキーを手動で入力する必要があります。
Esri カスタマ サービス担当者または代理店では、お客様の Bing アカウントの詳細およびご購入済みのアクセス レベルをお知らせすることができます。
Manager で Bing レイヤを操作するには、次の手順を実行します。
- Manager のレイヤ選択パネルで、[マップ リソースの追加] をクリックします。
- [マップ リソースの追加] ダイアログ ボックスで、Bing Maps への接続を表示する場合は、その接続をダブルクリックし、次の手順に進みます。それ以外の場合は、[GIS サーバの追加] をクリックします。[タイプ] ドロップダウン リストから、[Bing Maps] を選択します。Bing Maps キーを入力し、[追加] をクリックします。
- [イメージ] を選択し、[追加] をクリックします。
- [イメージ] をダブルクリックして Bing Maps を Web マッピング アプリケーションに追加し、[閉じる] をクリックして [マップ リソースの追加] ダイアログ ボックスを閉じます。
- [現在のマップ リソース] セクションで、[イメージ] をクリックします。Bing Maps サービスのレイヤ プロパティが表示されます。
- [マップ スタイル] ドロップダウン リストをクリックします。Bing Maps が、3 つのマップ スタイルで表示されます。道路マップ、航空写真マップ、航空写真に地名、境界、道路などのラベル付きオーバーレイを表示したマップを選択できます。目的のマップ スタイルを選択します。
- [表示言語] ドロップダウン リストをクリックします。Web マッピング アプリケーションのユーザが使用するラベルの表示言語を選択します。マップに使用可能な言語には、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、スペイン語などがあります。
Web マッピング アプリケーションの Bing Maps レイヤの振舞い
Bing Maps をアプリケーションに追加する際には、Microsoft からマップ画像タイルにアクセスすることを念頭に置いてください。それらの画像はフィーチャ属性やジオメトリなどのバックエンド データには関連付けられていないため、[個別属性] ツールは Bing Maps レイヤに使用できません。マップ内に Bing Maps レイヤ以外のレイヤがなければ、[個別属性] ツールは表示されません。
Bing Maps レイヤは通常、プライマリ マップ リソースとして設定する必要があります。なぜなら、マップの座標系の定義には Bing Maps レイヤが使用されるためです。プライマリ マップ リソースとして別のレイヤを使用する場合は必ず、Bing Maps と同じタイル スキーマを使用するキャッシュ レイヤを指定してください。このタイル スキーマは、ArcGIS Server マップ キャッシュ ツールのオプションとして組み込まれています。
Bing Maps で使用される座標系(WGS 1984 Web Mercator [Auxiliary Sphere])と一致しないアプリケーションにも、サービスを追加することができます。ただし、最高のパフォーマンスを得るには、Web アプリケーションからアクセスされるすべてのソース マップおよびデータを、事前に Bing Maps の座標系に投影変換しておいてください。
Bing Maps ジオコーディングは、[住所検索タスク] を通して Web マッピング アプリケーションでも使用できます。
レイヤの追加が完了した後の操作
レイヤの選択が完了し、アプリケーションのタスクを構成する準備ができたら、[次へ] をクリックして、ウィザードの次の画面に進みます。
ウィザードの次のパネルについては、「タスクの構成」をご参照ください。