ジョブ ディレクトリの管理
ジオプロセシング サービスのプロパティの 1 つに、[ジョブ ディレクトリ] があります。複数のジョブ ディレクトリを作成し、サービスごとに異なるジョブ ディレクトリを使用することができます。
サービス内のタスクが実行されると、以下の図の <一意なジョブ ID> に示すように、ArcGIS Server がジョブ ディレクトリ内にタスクのフォルダを作成します。このタスク フォルダ内には、scratch フォルダと scratch ファイル ジオデータベースがあります。ジオプロセシングの scratch ワークスペース環境は、scratch フォルダの場所に設定されます。中間データと出力データは、scratch フォルダまたは scratch ジオデータベースに書き込む必要があります。
メモ:
- サーバ構成にローカル エリア ネットワーク(LAN)上の複数のコンピュータが含まれている場合、サービスのジョブ ディレクトリは、それらすべてのコンピュータからアクセス可能な共有ディレクトリでなければなりません。つまり、サービスを公開する際、サービスのジョブ ディレクトリはこの共有ジョブ ディレクトリの UNC パスになります。
- サーバ構成に LAN 上の複数のコンピュータが含まれている場合は、パフォーマンスの向上のために [ローカル ジョブ ディレクトリ] をオンにします。
ジョブ ディレクトリのクリーニング モードとスケジュール
ジョブ ディレクトリにはそれぞれクリーニング モードとスケジュールが設定されます。スケジュールは分単位です。クリーニング モードとしては、次のいずれかを選択できます。
- なし: タスク フォルダを明示的に削除する必要があります。
- 最後のアクセスからの経過時間:タスク フォルダは、クライアントがフォルダの内容に最後にアクセスしてから経過した時間に基づいて削除されます。
- 作成時からの経過時間: タスク フォルダは、フォルダの内容が作成されてから経過した時間に基づいて削除されます。
モードとスケジュールは、ArcGIS Server がタスクの実行ごとに作成されたタスク フォルダを削除するために使用する命令です。適切なクリーニング モードとスケジュールを決定する必要があります。例を次に示します。
- カスタム タスクは、ユーザが後からダウンロードする出力(*.zip ファイルなど)を作成します。この場合に適したクリーニング スケジュールは、クライアントが出力をダウンロードした後(最後のアクセスからの経過時間)にのみ、タスク フォルダを削除することです。
- カスタム タスクは多くのクライアントによって頻繁に使用され、タスクの結果はタスクが実行されたことを [はい]/[いいえ] で確認する単純なものです。煩雑になるのを避け、ディスク領域を節約するために、作成されてからの経過時間に基づいて、数分おきにタスク フォルダを削除するのが適切なスケジュールでしょう。
ジョブ ディレクトリの作成と編集
ジョブ ディレクトリをセットアップするのはサーバ管理者です。ただし、サービスの作成者も、新しいジョブ ディレクトリのセットアップ方法を知っている必要があるかもしれません。基本的な手順は次のとおりです。
- ファイル システム上にディレクトリを作成し、その共有とアクセス権限を構成します。Web 経由でコンテンツにアクセスできるようにしたい場合は、仮想ディレクトリも作成する必要があります。
- カタログ ウィンドウまたは ArcCatalog で、サーバを選択し、すべてのサービスを停止します。
- カタログ ツリーで、サーバを右クリックし [サーバ プロパティ] をクリックします。
- [ArcGIS Server プロパティ] ダイアログ ボックスで、[ディレクトリの種類] として [ジョブ ディレクトリ] を選択します。
- [追加] をクリックします。
- [サーバ ディレクトリの追加] ダイアログ ボックスで、次の作業を行います。
- ファイル システム ディレクトリを入力します。
- 必要に応じて、仮想ディレクトリを入力します。
- 必要に応じて、説明を追加します。
- クリーニング モードを選択します(上記を参照)。
- ファイルの有効期限を選択します。
- [OK] をクリックします。
- 新しいジョブ ディレクトリを追加した後、ジオプロセシング サービスを編集して、それらのジョブ ディレクトリを変更することができます。
関連項目
3/6/2012