異なるサーバへの PostgreSQL と ArcSDE のインストール

PostgreSQL を ArcSDE とは別のコンピュータにインストールする場合は、st_geometry 共有ライブラリ ファイル（以下の表に記載）を PostgreSQL サーバ上の PostgreSQL の lib ディレクトリにコピーする必要があります。ST_Raster タイプを使用する場合は、st_raster 共有ライブラリ ファイルも PostgreSQL の lib ディレクトリにコピーする必要があります。詳細については、「リモート PostgreSQL データベースへの ST_Raster タイプのインストール」をご参照ください。

ライブラリ名	OS に依存したファイル名
st_geometry	st_geometry.dll（Windows） st_geometry.so（Linux）
st_raster	libst_raster_pg.dll（Windows） libst_raster_pg.so（Linux）

メモ:

PostgreSQL の lib ディレクトリは root ユーザが所有しているため、Linux で st_geometry.so ファイルと libst_raster_pg.so ファイルを PostgreSQL の usr/lib/pgsql（32 ビット）または usr/lilb64/pgsql（64 ビット）ディレクトリにコピーするときは、root ユーザとしてログインする必要があります。

Windows サーバの場合、st_geometry.dll ファイルと libst_raster_pg.dll ファイルを %PostgreSQL%\lib ディレクトリにコピーします。

また、Windows サーバの場合、ポスト インストール ウィザードを実行する代わりに sdesetup コマンドでジオデータベース リポジトリを作成する場合、PostgreSQL の lib ディレクトリから ArcSDE がインストールされているサーバの %SDEHOME%\bin に以下のライブラリをコピーして、ST_Geometry タイプがこれらにアクセスできるようにする必要があります。

• comerr32.dll
• gssapi32.dll
• k5sprt32.dll
• krb5_32.dll
• libeay32.dll
• libiconv2.dll
• libintl3.dll
• libpq.dll
• ssleay32.dll

Linux の場合、postgresql-libs-8.3.8-1PGDG.rhel15.i686.rpm を PostgreSQL の lib ディレクトリから ArcSDE サーバの $SDEHOME ディレクトリにコピーするか、FTP 転送します。RPM を Linux サーバに配置した後、rmp コマンドを実行する必要があります。

PostgreSQL データベース クラスタが ArcSDE とは別のサーバに存在する場合にジオデータベースをセットアップする具体的な手順は、使用するサーバ オペレーティング システムに応じて変わります。このトピックで説明した手順は、全般的に高度な操作方法です。使用しているオペレーティング システムの組み合わせに応じた具体的な手順については、以下のトピックのいずれかをご参照ください。

• 異なる Windows サーバへの ArcSDE と PostgreSQL のインストール
• 異なる Linux サーバへの ArcSDE と PostgreSQL のインストール
• PostgreSQL を Linux サーバに ArcSDE を Windows サーバにインストール
• PostgreSQL を Windows サーバに ArcSDE を Linux サーバにインストール

手順:

1. ArcSDE を片方のサーバにインストールします。まだポスト インストール処理には進まないでください。
2. PostgreSQL DBMS を別のサーバにインストールします。
3. st_geometry ライブラリ ファイルと st_raster ライブラリ ファイル（オプション）を SDEHOME から PostgreSQL サーバの PostgreSQL インストール ディレクトリにコピーまたは FTP 転送します。
4. Windows で sdesetup を実行している場合は、ライブラリを PostgreSQL の lib ディレクトリから SDEHOME の bin ディレクトリにコピーまたは FTP 転送します。
5. Linux サーバに ArcSDE をインストールする場合は、postgresql-libs-8.3.8-1PGDG.rhel15.rpm を PostgreSQL の lib ディレクトリから ArcSDE サーバの SDEHOME ディレクトリに FTP 転送します。
6. PostgreSQL インスタンスは、ArcSDE が稼動するコンピュータからの接続を受け入れるよう設定する必要があります。このためには、pg_hba.conf ファイルを変更します。詳細については、「クライアント接続を受け入れるための PostgreSQL データベース クラスタの設定（Linux）」、「クライアント接続を受け入れるための PostgreSQL データベース クラスタの設定（Windows）」をご参照ください。
7. ArcSDE サービスの使用を計画していて、ArcSDE を Windows サーバにインストールする場合は、「リモート Windows サーバからの ArcSDE サービスの作成」をご参照ください。