10029: ラスタ レイヤのデータ ソースにピラミッドがありません
マップ内のラスタ データセットにラスタ ピラミッドが含まれていません。これは、ダイナミック マップでのラスタ データの表示パフォーマンスを向上する多くの方法の 1 つです。
解決策
- ラスタ データセットのラスタ ピラミッドを計算します。詳細については、「ラスタ ピラミッド」をご参照ください。
- あるいは、ラスタ データセットに対して縮尺依存の描画を指定できます。データによってはラスタ ピラミッドを生成できない場合があります。しかし、適切なマップ縮尺ではオンになり、それ以外の縮尺では描画しないように、マップ レイヤを設計できます。たとえば、1 フィート解像度の詳細オルソ画像は、大きな調査区域に対して小さなマップ縮尺で描画する必要はありません。これを表示する必要があるのは、ユーザがより大きなマップ縮尺で領域を拡大するときだけです。これは、縮尺依存の描画を使用することで対応できます。ラスタ レイヤは、適切な範囲の縮尺のマップ表示でオンになり、それ以外の縮尺ではオフになります。詳細については、「特定のマップ縮尺でのレイヤの描画」をご参照ください。
有効なアプローチは、マップをさまざまにナビゲート(拡大縮小)して、ラスタ表示をオンにする適切なマップ縮尺を見つけることです。[縮尺に応じて表示を制御] で現在の縮尺を使用して、縮尺依存レンダリングに適切なマップ縮尺を設定することができます。
- 3 つ目の選択肢は、ArcGIS Server Image Extension を使用して、最適化されたラスタ表示を Web マップにサービスとして公開することです。この場合、ラスタ レイヤを新しいイメージ サービス レイヤに置き換えます。このアプローチの実装方法については、次の追加情報をお読みください。
追加情報
ピラミッドとは、データセットの低解像度の表現であり、パフォーマンスを改善するために使用されます。ピラミッドは、表示に必要な特定の解像度でのみデータを取得することで、ラスタ データの表示速度を高めることができます。ピラミッドを使用すると、データセット全体がより低い解像度を使用してすばやく描画されます。データを拡大するにつれ、レイヤはより高い解像度で描画されます。小さい領域を連続的に描画するため、パフォーマンスが維持されます。
ArcGIS は、マップの表示縮尺に基づいて、最適なピラミッド レベルを自動的に選択します。
ArcGIS Server Image Extension を使用して、最適化(およびパンシャープンやオルソ補正など他の画像処理技術)を使用してラスタ データを動的に計算および提供し、高速かつスケーラブルなパフォーマンスを得ることもできます。このアプローチは、イメージ サービス概観図、出力タイル、出力ラスタなどの最適化技術を使用します。これら出力画像はマップ キャッシュやラスタ ピラミッドと同等と見なすことができますが、これらは同じではありません。
ArcGIS Server Image Extension を使用するには、マップ設計を変更する必要があります。この場合、ArcMap ドキュメントからイメージ レイヤを削除します。Web アプリケーションで、削除後の最適化されたマップ サービスとイメージ サービスをマッシュアップします。
詳細については、「イメージ サービス レイヤの ArcMap への追加」をご参照ください。