標準ラベル エンジンでのラベルの配置

ダイナミック ラベリングを有効にすると、ArcMap の標準ラベル エンジンは、ラベルが重なり合わない限り、マップで利用可能なスペース内にできるだけ多くのラベルを配置します。画面移動やズームを行うと、ArcMap は空いているスペースに合わせて自動的にラベルを調整します。マップの多くは、ArcMap のデフォルトのラベリングで十分に対応できます。ラベリングするフィーチャやラベルの配置場所をより厳密に制御するには、優先度ウェイト、重なり合い、および配置のオプションを操作する必要があります。さらに、ライン フィーチャまたはマルチパート ポリゴン フィーチャをラベリングする場合は、ラベルの重複に対処する必要があります。これらのプロパティはすべて、ラベル クラス レベルで適用されます。

ラベルの配置をより詳細に制御するには、Maplex for ArcGIS のエクステンションを使用できます。

Maplex ラベル エンジンでのラベリングの詳細

マップの拡大表示および縮小表示を行っても、ラベルのサイズは変化しません。ラベル テキストのサイズをマップに合わせてスケーリングするには、データ フレームを右クリックして [基準縮尺] をクリックします。

基準縮尺とラベリングの詳細

標準ラベル エンジンの配置オプション

ラベル配置オプションは、フィーチャに対するラベルの配置を制御します。たとえば、都市のラベルは常に都市の右上に表示されるように指定できます。

標準ラベル エンジンのラベル配置オプションは、ポイント、ライン、ポリゴン フィーチャなどのフィーチャのタイプに応じて異なります。

注意注意:

Maplex for ArcGIS エクステンションをインストールして有効にすると、さまざまなラベル配置オプションが表示されます。

Maplex ラベル エンジンでのラベリングの詳細

ポイント フィーチャの配置オプション

ポイント フィーチャには、4 つの配置オプションがあります。1 つのオプションのみを選択できます。

  • ポイントの水平方向のオフセットを利用してラベルを配置:ポイントの上ではなく周囲にラベルを配置する場合に、このオプションを選択します。フィーチャを基準として特定のラベルを 1 つの位置(右上など)にのみ配置することを保証する配置パターンを選択することができます。または、複数の配置オプションに優先度を指定するパターンを選択することもできます。たとえば、ArcMap は最初にフィーチャの右上にラベルを配置しようとします。これでラベルが適合しなければ、右下への配置を試みます。
  • ポイント上にラベルを配置: ラベルの中心をポイント上に合わせる場合に、このオプションを選択します。
  • 指定した角度でラベルを配置:ラベルの候補角度のリストを入力する場合に、このオプションを選択します。ArcMap はこのリストに従って、すべてのラベルの配置を試みます。ArcMap は、各フィーチャをラベリングする際、まずリストの最初の角度を試します。競合が生じた場合は、ラベルが適切に配置されるまでリストの後続の角度を試していきます。
  • フィールドで指定された角度でラベルを配置:レイヤ内の属性を使用して各ラベルの回転角度を指定する場合に、このオプションを選択します。このオプションでは、フィーチャごとにラベルの角度を制御できます。角度は度単位で指定します。

ライン フィーチャの配置オプション

ライン ラベルの配置オプションの設定には、次の 3 つのカテゴリがあります。ポイント ラベルとは異なり、これらの設定がすべて組み合わされて、ラベルの配置が確定します。

  • ラベルの向きを制御する設定:デフォルトのライン ラベルの向きの設定は [平行] であり、ラインに沿った角度で一直線に配置されます。また、ラインに垂直な(平行方向から 90 度回転した)ラベルを配置することもできます。高速道路標識を持つ道路フィーチャのラベリングでは、[水平方向] オプションが主に使用されます。このオプションは、ページに対して水平にラベルを配置します。

    ラインのカーブに沿ってラベルを配置する場合は、[曲線] オプションを選択します。

  • ライン フィーチャのどちら側にラベルを配置するかを制御する設定:ライン フィーチャのどちらかの側にラベルを配置する場合に使用する方向を選択します。ページを基準として方向を選択する場合は、[ラインの上]、[ライン上]、または [ラインの下] のいずれかにラベルを配置することができます。複数のオプションを選択することができます。

    ラインを基準として方向を選択する場合は、[左]、[ライン上]、または [右] のいずれかにラベルの位置を制約できます。ここでも、複数のオプションを選択することができます。(ライン上ではなく)ラインの一方の側にラベルを配置する場合は、ラインから各ラベルへの垂直方向のオフセット距離も指定することができます。

  • 各ライン沿いにラベルの位置を制御する設定:ラベルを配置する位置として、ラインの始点、終点、ライン沿いの最適な位置のいずれかを指定することができます。デフォルトの設定は [最適] です。

ポリゴン フィーチャのラベル配置オプション

ポリゴン フィーチャには、次の 3 つのラベル配置オプションがあります。デフォルトでは、ラベルは常に各フィーチャの中心に水平に配置されます。

  • 常に水平:ラベルは各フィーチャの中心に水平に配置されます。
  • 常に直線:各ラベルは、ラベリングするポリゴンの最も長い方向に沿って配置されます。
  • 水平方向優先:最初に水平方向でのラベルの配置を試み、それが不可能な場合は、直線配置を試みます。

また、ラベリングするポリゴン フィーチャからまったくはみ出さずに配置できる場合にのみ、ラベルを配置するかどうかを選択できます。

重複ラベル

ライン レイヤとポリゴン レイヤをラベリングする際には、重複するラベルを処理するために、次の 3 オプションのいずれかを選択できます。ポイント フィーチャのラベリングでは、重複するラベルに関するオプションはありません。

注意注意:

Maplex for ArcGIS エクステンションをインストールして有効にすると、重複するラベルに対処するためのさまざまなオプションが表示されます。

Maplex ラベル エンジンでのラベリングの詳細

関連項目


7/10/2012