ラベルの表示について
ラベリングは、マップ上のフィーチャに簡単にテキストを追加するための手段です。ラベルは動的に配置され、ラベルのテキスト文字列はフィーチャの属性に基づいて設定されます。ラベル マネージャで各レイヤおよびラベル クラスの横にあるボックスをオンにしたり、オフにしたりすることで、ラベルの表示/非表示を切り替えることができます。
レイヤ内のすべてのフィーチャに対してダイナミック ラベリングを使用することもできますが、ラベル クラスを使用して、同一レイヤ内のフィーチャに対して別々のラベリング プロパティを指定することもできます。たとえば、都市のレイヤでは、人口が 10 万人を超える都市には大きなフォント サイズのラベルを使用し、人口が 10 万人以下の都市には小さなフォント サイズのラベルを使用できます。また、レイヤ内のフィーチャがさまざまなシンボルでシンボル表示される場合は、シンボル クラスからラベル クラスを作成することができます。シンボル クラスからラベル クラスを作成すると、外観に統一性のあるマップを簡単に作成できます。
ラベリング ツールバー、ラベル マネージャ、およびラベリング サマリ ダイアログ ボックス
ArcMap では、[ラベリング] ツールバーからラベリングを開始します。このツールバーからラベリング プロセスを制御し、ラベル マネージャを開くことができます。ラベル マネージャでは、マップに含まれるすべてのラベルのラベリング プロパティを表示および変更することができます。[ラベル マネージャ] ダイアログ ボックスの [サマリ] ボタンをクリックすることで、[ラベリング サマリ] ダイアログ ボックスにアクセスできます。このダイアログ ボックスにはデータ フレーム内のラベリング クラスの概要が表示され、品質の確認やパフォーマンスのチェックを行うことができます。
ラベルの一般設定
個々のラベル クラスのラベリングを制御するためのパラメータに加えて、すべてのレイヤのラベルの配置方法を制御するためのグローバル パラメータがあります。次に、それらの機能を示します。
- 未配置ラベルの色を設定します。
- ラベルをデータ フレームと一緒に回転させるかどうかを制御します。
- 垂直ラベルの方向を設定します。
これらはグローバル パラメータなので、[ラベリング] メニューから開くことができる [ラベリング オプション] ダイアログ ボックスで設定します。
ラベルのシンボルとスタイル
ダイナミック ラベルの外観を制御するには、ラベル シンボルを変更します。ラベル シンボルは、レイヤまたはラベル クラスのすべてのラベルに使用されるテキスト シンボルです。テキスト シンボルには、フォント、サイズ、色などの基本的なプロパティがあります。また、より高度なテキスト シンボル プロパティを操作して、吹出し、引出し線、影、ハロー、およびその他のエフェクトをラベルに追加することができます。
ラベルの外観を変更するには、既存のラベル シンボルのプロパティを変更するか、スタイル ファイルから別のテキスト シンボルを選択します。たとえば、欧州の首都の地図で太字のフォントを使用したい場合は、既存のラベル シンボルのプロパティを太字に変更することができます。Esri スタイルには、ラベリングに役立つ複数のテキスト シンボルが含まれているので、スタイルから大文字シンボルを選択し、欧州の首都のラベリングに使用することもできます。
ラベリングのテキスト シンボルを再利用するには、シンボルをスタイルに保存します。保存されたテキスト シンボルは、別のマップでラベリングに使用するか、他の目的に使用することができます。
ラベルの外観を変更するもう 1 つのオプションは、ラベル スタイルを選択することです。ラベル スタイルは、テキスト シンボルとラベル配置プロパティの両方で構成されています。レイヤまたはラベル クラスのラベル スタイルを選択して、ラベルの外観と配置を変更できます。Esri スタイルには、ポイント、ライン、およびポリゴンのラベリングに役立つラベル スタイルが含まれています。これらは [ラベル] スタイル カテゴリに格納されています。ラベル スタイルを選択すると、ラベル シンボルに現在設定されているテキスト シンボルがそのテキスト シンボルに置き換えられます。
テキスト シンボルの [X オフセット] と [Y オフセット] を変更することはお勧めできません。ラベル エンジンは、ラベリングのパラメータとシンボルの設定を使用してラベルを配置してから、オフセット値を適用します。これにより、ラベルが重なり合うことがあります。
未配置ラベルの表示
多くの場合、マップ上にすべてのフィーチャのラベルを配置するだけのスペースはありません。[ラベリング] ツールバーの [未配置ラベルを表示] ボタンをクリックすると、配置されなかったラベルを表示できます。
未配置ラベルは、デフォルトでは赤色で表示されますが、[ラベリング] ツールバーにある [ラベリング] メニューの [ラベリング オプション] ダイアログ ボックスで、配置されていないラベルの色を変更できます。