パフォーマンスが向上するマップ シンボルの最適化

ここで説明するような設計の考慮事項に従うことで、表示パフォーマンスを適切なレベルで維持するシンボルを作成できます。選択するシンボルの種類と複雑さは、マップのエクスポート、印刷、提供だけでなく、マップの描画パフォーマンスにも直接影響します。

マップ用のシンボルを作成するときにパフォーマンスを維持するためのガイドラインを次に示します。

マーカー シンボル

マーカー シンボルで良好な描画パフォーマンスを維持するには、以下のことに注意する必要があります。

ライン シンボル

ライン シンボルは、マップに必要な詳細品質またはカートグラフィック品質を実現する一方で、十分な描画パフォーマンスを維持することに関しては、問題を含んでいる可能性があります。当然のことながら、表示時間を短縮するには、ライン シンボルを単純にするのが最も簡単な方法です。ただし、さまざまなシンボルに対するオプションは、幅と色以外にほとんどありません。

カートグラフィック ラインは最もよく使用されるライン シンボルであり、追加するオプションの数が増えるにつれパフォーマンスが低下します。たとえば、パターン テンプレートを追加すると、単色のカートグラフィック ライン シンボルと比べて描画時間が 2 倍以上になる可能性があります。オフセット値を追加したり、幅を広げたりすると、レイヤの更新時間がさらに倍増する可能性があります。ライン シンボルに関しては、使用するオプションが少ないほど描画時間が短くなります。

ラインを描画するときのパフォーマンスを改善する最も簡単な方法の 1 つは、ESRI_Optimized スタイルのライン シンボルを使用することです。このスタイルには、デフォルトの Esri スタイルに含まれる同種のライン シンボルと見た目は似ていながらパフォーマンスは向上するように設計されたシンボルが含まれます。ESRI_Optimized スタイルのライン シンボルは、パフォーマンス向上のために、レイヤを減らし、幅を狭くしてあります。最適化されたスタイルのライン シンボルの使用に関する詳細は、「ライン シンボルを作成する」をご参照ください。

ライン シンボルの描画パフォーマンスを低下させないためのガイドラインを次に示します。

ポリゴン シンボル

ポリゴンを描画するときのパフォーマンスを改善する最も簡単な方法の 1 つは、ESRI_Optimized スタイルの塗りつぶしシンボルを使用することです。このスタイルには、デフォルトの Esri スタイルに含まれる同種のシンボルと見た目は似ていながらパフォーマンスは向上するように設計されたシンボルが含まれます。ESRI_Optimized スタイルのシンボルは、パフォーマンス向上のために、レイヤを減らし、幅を狭くしてあります。ピクチャ塗りつぶしシンボルは、デフォルト スタイルで使用されるビットマップではなく、*.emf ファイルを利用します。最適化されたスタイルのライン シンボルの使用に関する詳細は、「塗りつぶしシンボルを作成する」をご参照ください。

ポリゴン シンボルの描画パフォーマンスを低下させないためのガイドラインを次に示します。

シンボルについてのその他の考慮事項

シンボル レベル ドローイングや可変階調マスクなどの、シンボルに関する他の技法は、効果の表示に追加処理が必要になるため、描画パフォーマンスが大きく低下する可能性があります。たとえば、シンボル レベル ドローイングを使用すると、マルチレイヤ シンボルのシンボルおよびシンボル レイヤをマップに描画する順序を指定して、ArcMap のデフォルトの描画順序を変更することができます。マスクは、通常、テキストやフィーチャのシンボルが密集するマップを読みやすくするために使用します。

これらの技法を効率よく作成して使用する方法のベスト プラクティスについては、「シンボル レベル ドローイングとは(What is symbol level drawing?)マスクの使用フィーチャ アウトライン マスク(Feature Outline Masks)(カートグラフィ)」をご参照ください。


7/10/2012