ArcGIS 10 の時系列データの新機能

ArcGIS 10 には、時系列データを視覚化するための新機能が備わっています。時系列データとは、1990 年の香港の土地利用パターンや 2009 年 7 月 1 日のホノルルの総雨量など、ある一時期の状態を表すデータをいいます。時系列データは、気候パターンや他の環境変数の解析、交通状況の監視、人口統計学的傾向の調査などのために収集されます。

時系列データの詳細

ArcGIS 10 では、単純なワークフローを使用して時系列データを視覚化できます。このワークフローでは、レイヤ上で時間プロパティをオーサリングし、シンプルで使いやすいタイム スライダを使用して時系列的にデータを視覚化します。これらの時系列マップを視覚化するだけでなく、こうしたマップを ArcGIS Server で公開することもできます。

データの時間の有効化

ArcGIS Desktop アプリケーション(ArcMap、ArcGlobe、または ArcScene)のいずれかで時系列データセットを追加したら、[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの [時間] タブで、そのデータの時間プロパティを設定する必要があります。レイヤ上で時間プロパティを有効化するには、[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの [時間] タブで [このレイヤで時間を有効にする] をオンにします。時間プロパティは、データに時間情報が格納される方法に基づいて設定されます。

[時間] の時間プロパティ

サポートされている時系列データの詳細

レイヤ上の時間プロパティの設定方法の詳細

タイム スライダを使用して時系列データを視覚化

タイム スライダ ウィンドウには、ArcGIS Desktop アプリケーション(ArcMap、ArcGlobe、ArcScene)で時系列データを視覚化できるようにするいくつかのコントロールが表示されます。タイム スライダ ウィンドウは、[ツール] ツールバーの [タイム スライダ ウィンドウ] ボタンをクリックすると表示されます。マップ、グローブ、またはシーンに時間対応データセットが存在しない場合、このボタンは使用できません。

タイム スライダの使用方法の詳細

タイム スライダ

時間対応データの公開

時間情報を使用してオーサリングされたレイヤは、ArcGIS Server に公開できます。公開されたこれらの時間対応のマップ サービスは、ArcMap や Web アプリケーションなどのクライアント アプリケーションによって利用することができます。

時間対応データの公開の詳細


7/10/2012