ラスタ データをマップへ追加する際の重要な概念
ラスタ データセット レイヤを ArcMap に追加する際には、データの 1 つのバンドを表示するか、それともデータの 3 つのバンドからカラー コンポジットを表示するかを選択できます。
また、レイアウト ビューでラスタ データセットをピクチャ(マップ エレメント)として追加することもできます。これらのラスタは、通常、会社のロゴや不動産マップの住宅の写真など、グラフィック以外の画像を表します。
座標系は異なるが、同じ地理領域を表す複数のデータがある場合、ArcMap のデータ フレームに最初に追加したデータセットの座標系が使用され、その他のデータはこの座標系にオンザフライ変換されます。これは、すべてのフィーチャクラスまたはラスタ データ(ラスタ データセット、ラスタ カタログ、モザイク データセット)に適用されます。
ArcMap にラスタの座標系を認識させるには、その座標系が定義されている必要があります。ファイル形式で座標系が定義されていない場合は、[プロパティ] ダイアログ ボックスまたは [投影法の定義(Define Projection)] ツールを使用して変更できます。
ラスタ データセットにジオリファレンス情報(ピクセル サイズ、座標値、または座標系など)が関連付けられていない場合は、ArcMap でジオリファレンスできます。「ラスタ データセットのジオリファレンス」をご参照ください。
ラスタ カタログは、1 つの大きなファイルにマージしたり、モザイク化したりせずに、複数、または隣接するラスタ データセットを表示するために使用されます。ラスタ カタログは、ArcMap の [データの追加] ダイアログ ボックスに表示され、ジオデータベース内ではラスタ カタログ オブジェクト(または、通常のテーブル)として表されます。
ArcMap でラスタ カタログのラスタ データセットを表示すると、それらはテーブルの最初のレコードから最後のレコードを順に描画します。ラスタ カタログのラスタ数が 10 以上である場合、レイヤは各ラスタの境界を表すワイヤフレームとして描画されます。このデフォルト設定は、[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの [表示] タブで変更できます。
ラスタ カタログは、複数のラスタ タイプ、形式、解像度、およびファイル サイズで構成することができます。ジオデータベースでラスタ カタログを作成するための手順は、主に次の 2 つです。ラスタ カタログをジオデータベースに作成し、ラスタ データセットをラスタ カタログに読み込みます。これらの操作は、ArcCatalog と ArcToolbox の両方のツールで実行できます。
また、テーブル ファイル形式を使用して従来のイメージ カタログを作成することもできます。イメージ カタログの定義に使用するテーブルは、テキスト ファイル(*.dbf など)を含めどのような形式でもかまいません。これらのイメージ カタログでは、テーブルに IMAGE、XMIN、YMIN、XMAX、および YMAX の 5 つの列が必要です。
モザイク データセットは、ラスタ カタログとラスタ データセットを合わせたものであり、ラスタ カタログのモザイク ビューをオンザフライで表します。ラスタ カタログと同様、モザイク データセットには複数のラスタ タイプ、形式、解像度、ファイル サイズを含めることができます。さらに、ArcMap で表示するときは、各ラスタおよびモザイク画像のフットプリントを表示できます。画像をモザイク処理して表示する方法は、モザイクのプロパティ(モザイク手法など)で指定します。