トラックの追跡ツール

[トラックの追跡] ツールは [個別属性] ツール 個別属性表示 の機能を高度化したバージョンです。このツールは、トラックにテンポラル イベントを編成したトラッキング レイヤで使用することを主な目的としています。[トラックの追跡] ツールを使用してマップ上のイベントを 1 つ選択すると、そのイベントに対応するトラックのイベントがすべて [イベント属性] ダイアログ ボックスに表示されます。発生順に一覧表示されているイベント間を前後に移動して、各イベントの属性を別々に確認できます。イベント間を移動していくと、現在選択しているイベントはマップ上でも選択した状態で表示されます。これで、追跡対象のエンティティの空間位置が時間の経過とともに変化する様子を表示しながら、そのエンティティの属性を効率的に解析できます。

[トラックの追跡] ツールでは、一度に 1 つのトラッキング レイヤのみを扱うことができます。このツールで操作するレイヤを指定するには、ツールがアクティブになっているときに [コンテンツ] ウィンドウでそのレイヤをハイライト表示します。

イベント属性の表示

レイヤからイベントを選択すると、そのイベントに対応するトラックのあらゆるイベントが [イベント属性] ダイアログ ボックスに追加されます。ダイアログ ボックスの上部にある各矢印ボタンまたはキーボードの上下方向キーを使用して、イベント間を前後に移動できます。ダイアログ ボックスにイベント属性が表示され、それに対応するイベントが選択状態でマップに表示されます。複数のトラックからイベントを選択すると、各トラックが展開可能なノードとして [イベント属性] ダイアログ ボックスの左側に表示されます。このノードを展開すると、トラックにあるイベントがすべて表示されます。いったん閉じた [イベント属性] ダイアログ ボックスをもう一度開くには、マップ上で右クリックして [トラックの追跡] ツールのショートカット メニューを使用します。

[トラックの追跡] ツールを使用してイベント属性を表示する方法の詳細

[イベント属性] ダイアログ ボックス

レンダリングの高度な設定オプション

[トラックの追跡] ツールには、[イベント属性] ダイアログ ボックスによる属性の表示のほか、アクティブ イベントでレンダリングの高度な設定機能を有効にする手段が用意されています。このツールをアクティブにしてショートカット メニューを使用しているときにマップ上で右クリックすると、イベント属性と方向ベクトルを表示できるようになります。

[トラックの追跡] ツールのショートカット メニュー
[トラックの追跡] ツールを使用してレンダリングの高度な設定オプションを有効にした場合、そのオプションはアクティブ イベントにのみ適用されます。このことは、方向ベクトルを視覚化してイベント属性を表示したままでトラックを追跡できるので便利です。属性ラベリングと方向ベクトルにはデフォルトでグローバル設定が使用されますが、これらの設定は [レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの [シンボル] タブでトラッキング レイヤごとに構成できます。イベントには最大 6 つの属性フィールドを表示でき、方向ベクトルの長さは変更できます。

[トラックの追跡] ツールを使用してイベント レンダリングの高度な設定を表示する方法の詳細

[トラックの追跡] ツールによるレンダリングの高度な設定

アクティブ イベントおよびアクティブ トラックの固定

いくつかのイベントでレンダリングの高度な設定オプション(方向ベクトルと属性ラベル)を画面に表示したままにする場合は、アクティブ イベントおよびアクティブ トラックを固定しておくと解析の際に便利です。イベントの「固定」とは、イベントがアクティブ イベントのままであるかどうかに関係なく、レンダリングの高度な設定オプションを画面に表示したままにすることです。アクティブ トラックを固定すると、アクティブ イベントと同じトラックにあるすべてのイベントで、レンダリングの高度な設定オプションが画面に表示されたままになります。イベントとトラックを固定すると、[トラックの追跡] ツールがアクティブ ツールである限り、固定したイベントとトラックに関係のあるイベントでは、レンダリングの高度な設定オプションが画面に表示されたままになります。固定したイベントとトラックは、用意されているオプションを使用して後で固定を解除できます。

[トラックの追跡] ツールを使用してアクティブ イベントおよびアクティブ トラックを固定する方法の詳細

フィーチャからグラフィックスへの変換

[トラックの追跡] ツールのショートカット メニューに用意されている [グラフィックスに変換] オプションを使用すると、アクティブ イベントのイベント属性をマップ上のグラフィック エレメントに変換できます。このオプションはすべてのトラッキング レイヤで使用できますが、特にリアルタイム トラッキング レイヤで使用すると便利です。リアルタイム トラッキング レイヤは定期的に削除されます。つまり、現在注目しているイベントはいつかはトラッキング レイヤから削除されます。イベント属性をイベントのグラフィックスに変換すると、そのイベントに対応するフィーチャがレイヤから削除された後でも、イベントのレコードをマップ上で保持できます。マップ上のグラフィックスに変換したイベント属性はグラフィック エレメントになります。したがって、[エレメント選択] ツール エレメント選択 を使用すると、そのグラフィック エレメントの移動、変更、または削除が可能です。

[トラックの追跡] ツールを使用してフィーチャをグラフィックスに変換する方法の詳細

関連項目


7/10/2012