ツールの共有の概要
ツールの作成者にとって、自分のツールを他者に配布して、すべてがすばらしく機能していることや、仕事が数か月分短縮された(実際にあることです)ことなどの報告を聞くときほど満足感が得られるものはありません。逆に、ツールを操作に使用することができず、時間を無駄にしただけだったと聞くときほどがっかりするものはありません。後者の状況は、ある程度の洞察力と多少の簡単なガイドラインによって、容易に回避することができます。
ツールを共有するときの最大の障害は、ツールが使用するリソースです。この場合のリソースとは、ツールが使用するデータセット、マップ ドキュメントのレイヤ、ツールボックス、スクリプト、レイヤ ファイル、グラフィック ファイル、ドキュメント ファイルなど、ユーザがツール パラメータに指定するデータ以外のすべてを意味します。ツールの作成時にコンピュータに存在したリソースが、他のユーザがそのツールを使用するときにはアクセスできなくなっている場合があります。ツールをローカルで実行するときには些細なことに思われたデータ アクセスの問題が、ツールを共有するときには大きな問題になります。このようなデータ アクセスの問題は、ArcGIS だけに限られたものではありません。あらゆるソフトウェア アプリケーションで見られる一般的な問題です。
トピックのまとめ
以下に示すトピックへのリンクでは、ツールを共有する最良の方法を判断するための洞察が得られるだけでなく、ツールボックス、データ、スクリプト、スクリプト ライブラリ、コンパイル済みヘルプ ファイル、グラフィックス、レイヤ ファイル、マップ ドキュメントなどを、クライアントが簡単に配布、インストール、使用できるように構成するためのガイドラインも提供されます。
トピック |
説明 |
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ツールとツールで使用されるリソースを共有する方法について説明します。 |
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このツールセットはデータ管理ツールボックス内にあり、レイヤとマップ ドキュメントを統合、パッケージ化、共有するためのツールが含まれています。 | |
パスは、データやツールボックスに移動するために日常的に扱うものです。ツールやデータを共有することになるまでは、パスについてそれほど深く考えることもなく、その必要もなかったかもしれません。パスに関するセクションでは、基本を説明し、ArcGIS でのパスの管理方法を解説しています。 |
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ツールやデータを適切な構造のフォルダに整理することは、ツールを共有する第一歩です。このトピックでは、適切に整理されたフォルダのテンプレートとして使用できる [ToolShare] フォルダを使用するフォルダ構造を提案しています。 |
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ツールの適切なドキュメントはツールの共有に不可欠です。 | |
ArcSDE データを使用するツールを共有するための方法と技術を説明します。 | |
Python スクリプトやライブラリをポータブルにするための方法について説明します。 |
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このトピックでは、モデルによって作成された中間データの書き込まれる場所がジオプロセシングで決定される方法の詳細を説明します。ArcGIS Server のツールを作成するときに特に重要です。 |
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ArcGIS Server の技術を使用すると、インターネット全体でツールを共有および使用することができます。ArcGIS Server は、ArcGIS と共に動作する別の製品で、ワークプレースに一度インストールすると、インターネット接続があれば誰でも利用できるサービスとしてツールを共有できるようになります。 |
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このチェックリストは、ツールとツールボックスを共有するときに使用すると便利です。 |