直交配置レイアウト アルゴリズム プロパティ
[レイアウト タスク] ドロップダウン リストで [直交配置] スケマティック レイアウト アルゴリズムを選択した場合、[スケマティック エディタ] ツールバーで [レイアウト アルゴリズム プロパティ] ボタン をクリックすると、関連付けられたプロパティを示す次のようなダイアログ ボックスが表示されます。
パラメータ値は、Schematics によって指定されたデフォルト値か、またはアクティブなダイアグラムに関連するスケマティック ダイアグラム テンプレートに対して、[スケマティック データセット エディタ] の [レイアウト タスク] タブでそのスケマティック ダイアグラム テンプレートのデフォルトとして個別に設定された値です。
始点ノードについて
直交配置レイアウト アルゴリズムは、一番下に配置される始点ノードから作業を開始し、この始点ノードから、その他のスケマティック ノードおよびリンクを直交方向に配置します。
アクティブなダイアグラムで始点ノードが設定されている場合、この始点ノードを基準にしてレイアウトが計算されます。ルート スケマティック ノードは、[始点の設定] ツール を使用して指定することができます。
ルート スケマティック ノードを指定しないと、スケマティック ノードのいずれかが自動的に始点ノードに設定されます。
ノード間隔パラメータ
[ノード間隔] パラメータでは、スケマティック ノード間の間隔を指定します。これらのパラメータの単位は、[絶対単位] チェックボックスの設定に基づきます。
- 同じ水平軸上に並んでいるスケマティック ノードの間隔を広げるには、[水平方向間隔] パラメータの値を大きくします。この値によって、水平に並んだ 2 つのノードの最小 x 間隔が決まります。同じ水平軸上に並んでいるすべてのノードが、この値またはこの値の倍数間隔で配置されます。
- 同じ垂直軸上に並んでいるスケマティック ノードの間隔を広げるには、[垂直方向間隔] パラメータの値を大きくします。この値によって、垂直に並んだ 2 つのノードの最小 y 間隔が決まります。同じ垂直軸上に並んでいるすべてのノードが、この値またはこの値の倍数間隔で配置されます。
以下の図は、[水平方向間隔] と [垂直方向間隔] にそれぞれ異なる値を設定した場合のダイアグラムを示しています。図 1.1 は初期状態のスケマティック ダイアグラムを示しています。図 1.2 は、[絶対単位] チェックボックスをオフにし、[水平方向間隔] の指定値を 3、[垂直方向間隔] の指定値を 6 とした場合の直交配置レイアウトの実行結果を示しています。ダイアグラム内の dX と dY の間隔は、[水平方向間隔] と [垂直方向間隔] の値に対応しています。
リンク間隔パラメータ
[リンク間隔] パラメータの値を使用して、重なり合っているリンクやリンク セグメントを離す間隔が計算されます。
- [ブレーク ポイント間隔] パラメータには、スケマティック リンクの端点ノードと、重なっているスケマティック リンクに挿入するブレーク ポイントとの間の間隔の計算に使用する 0 ~ 1 の数値を指定します。
水平リンクが重なっている場合、この値を [水平方向間隔] の値と掛け合わせることで、挿入するブレーク ポイントの x 座標が求められます。[水平方向間隔] の値が 3 で [ブレーク ポイント間隔] が 0.5 の場合、端点ノードと、重なり合っているリンクを離すために挿入されるブレーク ポイントとの間の水平方向の間隔は 3 x 0.5 = 1.5 になります。垂直リンクが重なっている場合、この値を [垂直方向間隔] の値と掛け合わせることで、挿入するブレーク ポイントの y 座標が求められます。[垂直方向間隔] の値が 3 で [ブレーク ポイント間隔] が 0.5 の場合、端点ノードと、重なり合っているリンクを離すために挿入されるブレーク ポイントとの間の垂直方向の間隔は 3 x 0.5 = 1.5 になります。アクティブなダイアグラムに関連付けられているダイアグラム テンプレートで別のデフォルト値が指定されている場合を除き、[ブレーク ポイント間隔] の値はデフォルトで 0.1 になります。
- [リンクのシフト間隔] パラメータにも 0 ~ 1 の範囲の数値を指定し、この値を使用して重なり合っているリンクの間隔が計算されます。水平リンクが重なり合っている場合、この値と [垂直方向間隔] の値が掛け合わされます。[垂直方向間隔] の値が 6 で [リンクのシフト間隔] が 0.5 の場合、重なり合っているリンクの垂直方向の間隔は 6 x 0.5 = 3 になります。垂直リンクが重なり合っている場合、この値と [水平方向間隔] の値が掛け合わされます。[水平方向間隔] の値が 6 で [リンクのシフト間隔] が 0.5 の場合、重なり合っているリンクの水平方向の間隔は 6 x 0.5 = 3 になります。
アクティブなダイアグラムに関連付けられているダイアグラム テンプレートで別のデフォルト値が指定されている場合を除き、[リンクのシフト間隔] の値はデフォルトで 0.1 になります。
以下の図は、これらのパラメータの値を変えてアルゴリズムを実行したときの結果を示しています。図 2.1a は、[ブレーク ポイント間隔] と [リンクのシフト間隔] の両方の値を Null に設定して直交配置レイアウトを実行したときのダイアグラムを示しています。この場合、2 つのスケマティック リンクの水平セグメントが重なり合っています。dX は水平方向間隔(この例では値 3)、dY は垂直方向間隔(この例では値 6)を示しています。図 2.1b は、[ブレーク ポイント間隔] と [リンクのシフト間隔] の両方の値を 0.5 に設定して直交配置レイアウトを実行した場合のダイアグラムを示しています。このアルゴリズムはこれらの値を使用することで、X = 0.5dX および Y = 0.5dY として x および y の間隔を計算します。これにより、重なり合っていた水平リンク セグメントが離されます。
以下の図は、[水平方向間隔] の値が 3 で、[垂直方向間隔] の値が 6 のときに、[ブレーク ポイント間隔] と [リンクのシフト間隔] のパラメータをさまざまな値に設定した場合の直交配置レイアウトの結果を示します。図 2.2 は、[ブレーク ポイント間隔] の値が 0.1、[リンクのシフト間隔] の値が 0.1 の場合の結果です。図 2.3 は、[ブレーク ポイント間隔] の値が 0.2、[リンクのシフト間隔] の値が 0.5 の場合の結果です。図 2.4 は、[ブレーク ポイント間隔] の値が 0.5、[リンクのシフト間隔] の値が 0.2 の場合の結果です。図 2.5 は、[ブレーク ポイント間隔] の値が 0.5、[リンクのシフト間隔] の値が 1 の場合の結果です。図 2.6 は、[ブレーク ポイント間隔] の値が 1、[リンクのシフト間隔] の値が 0.5 の場合の結果です。
垂直線から反時計回りの回転角度(度)パラメータ
[垂直線から反時計回りの回転角度(度)] パラメータでは、直交配置レイアウトの方向を指定します。デフォルトでは、直交配置レイアウト アルゴリズムはスケマティック フィーチャを直交し、ルート スケマティック ノードが一番下、末端スケマティック ノードが一番上に配置されます。デフォルトで、[垂直線から反時計回りの回転角度] パラメータの値は 0 になります(アクティブなダイアグラムに関連付けられているダイアグラム テンプレートで別の角度がデフォルトとして指定されている場合を除く)。
以下の図は、[垂直線から反時計回りの回転角度(度)] パラメータに異なる値を指定した場合の結果を示しています。
絶対単位チェックボックス
デフォルトでは([絶対単位] チェックボックスがオン)、[ノード間隔] パラメータは、[スケマティック ダイアグラム プロパティ] ダイアログ ボックスの [XY 座標系] タブで指定された座標系に基づく絶対単位として解釈されます。[絶対単位] チェックボックスをオフにすると、[間隔] パラメータ値は、ダイアグラム内のスケマティック ノードを表すのに使用されている現在のシンボル サイズの平均を基準にした相対単位として解釈されます。この場合、[水平方向間隔] パラメータの値を 2 にすると、水平に並んだ 2 つのスケマティック ノードの間隔は、並んで配置されている 2 つのシンボルの平均サイズと等しくなります。
パラメータの指定には、絶対単位を使用するより相対単位を使用するほうが容易ですが、相対単位による指定が真の意味を持つのは、対象のダイアグラムに基準縮尺が設定されている場合に限られます。
デフォルトに戻すボタン
[デフォルトに戻す] ボタンをクリックすると、すべての直交配置パラメータがデフォルト値に戻ります。復元される値は、Schematics によって指定されたデフォルト値か、またはアクティブなダイアグラムに関連するスケマティック ダイアグラム テンプレートに対して、[スケマティック データセット エディタ] の [レイアウト タスク] タブでそのテンプレートのデフォルトとして個別に設定された値です。