スケマティック フィーチャクラスとは
スケマティック フィーチャクラスを使用すると、特定のスケマティック ダイアグラム テンプレートによって実装されるダイアグラムで予想される特定のタイプのスケマティック フィーチャを実装することができます。スケマティック フィーチャクラスは、同じオブジェクト タイプ(ノード、リンクなど)、同じジオメトリ タイプ(ポイント、ライン、ポリゴン)、および共通のエリアの同じスケマティック属性を共有するスケマティック フィーチャのコレクションです。
スケマティック フィーチャクラスを、そのスケマティック フィーチャクラスによって実装されるスケマティック フィーチャを含むスケマティック ダイアグラムを実装する 1 つまたは複数のスケマティック ダイアグラム テンプレートと関連付けることができます。スケマティック フィーチャクラスは 1 つのスケマティック データセットに割り当てられますが、同じスケマティック データセットに複数のスケマティック フィーチャクラスを定義することができます。スケマティック フィーチャクラスは、物理フィーチャクラスとしてスケマティック データセット内に常に存在し、実装するスケマティック フィーチャを含んでいます。
スケマティック フィーチャクラスでは親-子リレーションシップがサポートされるため、子スケマティック フィーチャクラスに親のパラメータを継承することができます。
スケマティック データセット エディタは、スケマティック フィーチャクラスを作成および定義するために使用するユーティリティです。Schematics コンポーネント(esriSchematic.olb)を使用してスケマティック フィーチャクラスの作成を開発し、パラメータを定義することもできます。
新しいスケマティック フィーチャクラスを作成する際には、そのタイプ、ジオメトリ タイプ、空間参照、属性、フィールドなど、構造を定義するさまざまなプロパティを指定する必要があります。
スケマティック フィーチャクラスのタイプ
4 つのタイプのスケマティック フィーチャクラスを指定できます。ノード、リンク、ノード オン リンク、およびサブ リンクです。
- ノード タイプは通常、スケマティック ダイアグラムでデバイスまたは他のポイント フィーチャを表すために使用します。これは、ジオメトリック ネットワークにおけるフィーチャ ジャンクションと同じです。ノードには、ジオグラフィック、セミジオグラフィック、またはグラフィック座標を指定できます。
- リンク タイプは通常、スケマティック ダイアグラムでエッジを表すために使用します。これは、ジオメトリック ネットワークにおけるフィーチャ エッジと同じです。リンクは、パスを定義する任意の数のリンク ポイント(頂点)で構成されます。また、直接的な単一線分または 1 つ以上の頂点を通過する複数の線分で表されます。各リンク スケマティック フィーチャは通常、ジオメトリック ネットワークの 1 つのフィーチャ ラインまたは 1 つのエッジに対応します。ただし、複雑なエッジを使用する場合は例外です。この場合、スケマティック リンクは複数のエッジを構成する 1 つのネットワーク セグメントに対応します。
- ノード オン リンク タイプは、ノード スケマティック フィーチャが配置されているリンク タイプのスケマティック フィーチャに常に関連付けられている特殊なノード スケマティック フィーチャを表すために使用します。ノード オン リンクは、関連付けられたリンクに完全に依存します。関連するリンクを移動すると、ノード オン リンクも移動します。関連するリンクを削除すると、ノード オン リンクも削除されます。
- サブ リンク タイプは、リンクタイプのスケマティック フィーチャに常に関連付けられている特殊なリンク スケマティック フィーチャを表すために使用します。サブ リンクは、関連付けられたリンクに完全に依存します。関連するリンクを移動すると、サブ リンクも移動します。関連するリンクを削除すると、サブ リンクも削除されます。
ジオメトリ タイプ
スケマティック フィーチャを表すために、3 つのジオメトリ タイプを使用できます。このジオメトリ タイプとスケマティック フィーチャクラスのタイプはリンクしています。
- ポイント ジオメトリは通常、リンク上のノードを実装するために使用されるスケマティック フィーチャクラスに使用します。
- ポリライン ジオメトリは通常、リンクまたはサブ リンクを表すために使用されるスケマティック フィーチャクラスに使用します。
- ポリゴン ジオメトリは、スケマティック フィーチャがコンテナとして機能する必要がある場合など、ノードを実装するために使用されるスケマティック フィーチャクラスにも使用することもできます。
空間参照
スケマティック フィーチャクラスには、スケマティック フィーチャの XY ドメインとなる座標系を定義する空間参照もあります。Schematics で、定義した座標系にスケマティック フィーチャのジオメトリを保存できるように、各スケマティック フィーチャクラスの空間参照を指定することを強くお勧めします。
フィーチャ データセットに再編成されるときに空間参照が同じでなければならない標準のフィーチャクラスとは異なり、スケマティック データセット内に存在するスケマティック フィーチャクラスでは空間参照が異なっていてもかまいません。これは、特定のスケマティック ダイアグラム テンプレートに関連付けられているスケマティック フィーチャクラスの場合も同じです。空間参照が異なっていてもかまわないため、スケマティック ダイアグラム テンプレート自体に指定されている空間参照と異なるものを指定することができます。
スケマティック属性およびフィールド
スケマティック フィーチャクラスにはさらに、共通の属性とフィールドがあります。スケマティック フィーチャクラスにフィールドとして物理的に保存される属性もあれば、メモリのみに保存される属性もあります。また、一部の属性は、スケマティック フィーチャクラスのタイプにリンクしています。たとえば、ノード スケマティック フィーチャクラスに固有の属性や、リンク スケマティック フィーチャクラスに固有の属性があります。Schematics によって完全に管理される属性もあれば、自由に適用できる属性もあります。