[ストリート配置] スタイルを使用したラベリング

GIS では多くの場合、多数の個別のライン フィーチャによって道路が表現されます。この結果、必要以上に多くのラベルが配置されることがあります。このような問題を避けるために、道路を表すライン フィーチャは特殊なタイプのライン フィーチャとして扱うことができます。シンボルとラベルが一致し、複数のフィーチャが接続している場合、Maplex for ArcGIS では複数の道路フィーチャのセグメントをグループ化し、1 つの長いフィーチャとして扱います。これにより、各セグメントに対してではなく、道路全体に対してラベルを配置できるようになります。Maplex for ArcGIS では、道路をラベリングするときに、道路のジャンクションを避けるようにラベルを配置します。[ストリート配置] スタイルの使用時には、Maplex ラベル エンジンのライン接続パラメータ設定は無視されます。

道路フィーチャの配置位置には、[中央にカーブ][オフセットしカーブ][中央に直線][オフセットし直線] の 4 つがあります。道路フィーチャのワード間隔も設定できます。ワード間隔を設定するときは、道路のジャンクションの中または近くにラベルが配置されないように、[ストリート終点での間隔] の値を設定することもできます。テキストの改行時の最大行数は内部設定されます。また、改行文字を指定することもできません。Maplex では、ストリート配置の改行にはスペースのみが使用され、上書きすることはできないためです。最大行数は、配置スタイルが [中央] の場合は 3、[オフセット] の場合は 2 に設定されます。ストリート マップの目的は道路フィーチャを明瞭かつ完全に識別できることであるため、Maplex for ArcGIS では他のどのラベルよりも先に道路のラベルが配置されます。

ストリート配置の一般パラメータ

[ストリート配置] スタイルには、狭いエリアに道路ラベルを収めるために、以下のオプションが用意されています。

ラベルを道路の中央に、水平方向に配置

フィーチャ上に収めるにはラベルが大きすぎる場合は、このオプションを選択して、ラベルを道路の中央に水平方向に配置することができます。このオプションを使用して、ラベルを道路の急カーブよりも長くすることもできます。ラベルは、急カーブに沿って曲げて配置されるのではなく、道路を横切ってまっすぐに配置され、改行されます。

以下の図では、目黒通りが、フィーチャに沿って収まらないので、道路の中央に、水平方向に配置されています。

ラベルを道路の中央に、水平方向に配置

ラベルが道路終点よりも長く 2 行にわたるとき、1 行目と 2 行目の行間隔を短縮

このオプションを使用すると、ラベルがフィーチャよりも長い場合に、改行されているラベルの行間隔が詰められて 2 行目が 1 行目のより近くに表示され、狭い場所に配置できるようになります。

以下の図では、道路ラベルがフィーチャの終点で改行され、行間隔が詰められています。

改行ラベルの行間隔を短縮

道路終点に名前の主要部分を配置

このオプションを指定すると、ラベルがフィーチャよりも長い場合に、名前の主要部分が道路の終点の下に表示されるように、改行されているラベルで語順が逆になります。

以下の図では、スペースが限られているため、Elm Park Gardens というラベルの語順が逆になっています。

道路名の主要部分を残りの部分の下に配置

ワード間隔パラメータ

[ストリート沿いにワードを均等割り付け] チェックボックスをオンにすることにより、道路のラベルを配置するときに、ラベル内のワードの間隔を制御することができます。このチェックボックスをオンにすると、ラベル内のワード間隔を広げるための最大距離を指定できます。ラベルのテキスト シンボルの文字間隔は、最小間隔として使用されます。デフォルトの間隔は、1 文字分の幅です。この最小値は、テキスト シンボル エディタで変更できます。変更するには、基本的な文字間隔を設定するステップに従い、文字間隔の新しい値を入力します。

以下の図は、[ストリート沿いにワードを均等割り付け] パラメータの最大文字間隔が 0 に設定された道路ラベルを示しています。そのようにすることで、ラベルがフィーチャ全体にわたって広がって表示されるようにしています。

ワードの均等割り付けパラメータが設定されたライン ラベル

関連項目


7/10/2012