z/OS での DB2 の ArcSDE ジオデータベースのアップグレード
JCL スクリプトを FTP を使用して z/OS コンピュータにアップロードし、実行する必要があります。続いて、Windows クライアントで [ジオデータベースのアップグレード(Upgrade Geodatabase)] ジオプロセシング ツールを実行します。
- ArcSDE ジオデータベースを構成するサブシステムのバックアップを作成します。
- Windows クライアント コンピュータから ArcSDE をアンインストールします。
- Windows クライアント コンピュータに新しいリリースの ArcSDE をインストールします。
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DB2 の ESRIOBJ.XMIT および ESRIDBRM.XMIT ファイルを更新します。これらのファイルの新しいコピーは、SDEHOME\tools\db2zos ディレクトリにあります。これらを DB2 に読み込むには、次の操作を実行します。 
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SYSADM として、FTP を使用してデータセットを z/OS システムにアップロードします。 
データは、TSO/E(Time Sharing Option/Extension)の TRANSMIT または RECEIVE 形式で、BINARY 転送を使用して z/OS にアップロードする必要があります。 
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FTP を使用して転送を行う場合、2 つのデータセットは最終的に次の特性を持つように z/OS で定義する必要があります。 
RECFM=FB,LRECL=80,BLKSIZE=3120. 一般的な FTP システムの設定では、受信したデータで新しいデータセットが生成される場合、生成された新しいデータセットは必要な形式になっていません。ただし、FTP コマンドを使用して、データセットの形式を変更することができます。FTP がバイナリ モードであることを確認し、オペレーティング システムに応じて適切なコマンドを入力してください。 FTP を使用して Windows から転送を行うコマンドは、次のようになります。 quote site recfm=fb lrecl=80 blksize=3120 z/OS にログオンしていて、FTP を使用してファイルを取得する場合は、次のコマンドを使用します。 locsite recfm=fm lrecl=80 blksize=3120 
- データセットに対して、z/OS システムのユーザ アカウントで TSO/E RECEIVE を実行する必要があります。z/OS システムに SYSADM ユーザ アカウント ID でログオンし、ISPF(Interactive System Productivity Facility)のオプション 6(コマンド パネル)を開きます。
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アップロードする 2 つのデータセットは、ESRIOBJ.XMIT と ESRIDBRM.XMIT です。したがって、次の TSO/E コマンドを一度に 1 つずつ発行して、データセットを受信します。 
RECEIVE INDA('SYSADM.ESRIOBJ.XMIT')RECEIVE INDA('SYSADM.ESRIDBRM.XMIT')これらの各コマンドでは、データセット作成のオーバーライドの指定を確認するプロンプトが返されます。オーバーライドを指定しない場合、2 つのデータセットはログインしているユーザ ID の HLQ(高位修飾子)以下に作成されます。 これで、SCR03 に 2 つの対応するデータセットが作成されます。 <user>.ESRI.OBJLIB <user>.ESRI.DBRMLIB 
- データセットの名前を確認します。名前が正しい場合は、次のステップでアップロードする ESRI UDF インストール ジョブで、これらのデータセットが参照されます。
 
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SYSADM として、FTP を使用してデータセットを z/OS システムにアップロードします。 
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次の SQL 式を発行して、SDE_V_NOT_DEFAULT 関数を確認します。
SELECT count(*) FROM sysibm.sysroutines WHERE name like 'SDE_V_NOT_DEFAULT' 
- 前のステップで実行した SQL からレコードが 1 つ返された場合は、ステップ 8 に進みます。
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実行した SQL に対してレコードが返されない場合は、%SDEHOME%\tools\db2zos にある ESRIUDFI JCL スクリプトの ESRIS2D のステップを実行します。
実装に応じた固有の情報を使用して ESRIUDFI スクリプトをカスタマイズし、スクリプトを z/OS にアップロードして実行する必要があります。手順はスクリプト内で説明されています。 スクリプトを実行すると、UDF が再作成されます。 
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Windows クライアント コンピュータに新しいリリースの ArcGIS Desktop をインストールします。 
手順については、ArcGIS Desktop に付属のインストール ガイドをご参照ください。 
- [スタート] → [すべてのプログラム] → [ArcGIS] → [ArcCatalog 10] の順にクリックして、ArcCatalog を起動します。
- カタログ ツリーの [Database Connections] フォルダを展開します。
- ArcSDE 管理者として、ジオデータベースにダイレクト コネクションを確立する必要があります。必要な接続ファイルが [Database Connections] 以下に存在しない場合は、[空間データベース接続の追加] をダブルクリックし、接続情報を入力してファイルを作成します。
- カタログ ツリーで該当するジオデータベース コネクションを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [一般] タブをクリックします。アップグレードが必要な場合には、[ジオデータベースのアップグレード] ボタンが有効になります。 [ジオデータベースのアップグレード] ボタンがアクティブになっていない場合は、接続元クライアントが ArcSDE ジオデータベースと同じバージョンであるか、使用している DBMS がアップグレード可能バージョンとしてサポートされていないか、ジオデータベースに対してダイレクト コネクションではなく ArcSDE サービス接続を使用しているか、または接続元となった ArcGIS Desktop クライアントが ArcView ライセンスで稼働している可能性があります。 
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[ジオデータベースのアップグレード] ボタンをクリックします。
[ジオデータベースのアップグレード(Upgrade Geodatabase)] ジオプロセシング ツールが開きます。このツールを [ジオデータベースのアップグレード] ボタンを使って起動すると、[入力ジオデータベース] テキスト ボックスにジオデータベース コネクション情報が入力されます。 
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[ジオデータベースのアップグレード(Upgrade Geodatabase)] ジオプロセシング ツールでは、[前提条件を確認] および [ジオデータベースをアップグレード] オプションをオンのままにすることをお勧めします。これにより、ジオデータベースのアップグレードを続ける前に、アップグレードを行うための前提条件を満たしているかどうかが確認されます。
前提条件のチェックでは、ジオデータベースへの他のアクティブな接続を検出し、接続しているユーザにジオデータベースをアップグレードするための十分な権限が付与されているかどうか、データベースが XML 列をサポートできること、およびすべてのデータセットを開くことができることが確認されます。前提条件のいずれかが満たされていない場合、ツールは終了します。アップグレードの手順を再度実行する前に、問題を修正する必要があります。 このチェック結果は、ジオプロセシング ツールのダイアログ ボックス、およびシステムの TEMP ディレクトリの GDBUpgrade<#>.log にレポートされます。 
- [OK] をクリックして、チェックとアップグレードを開始します。
- すべてのチェックに合格した場合、ツールはアップグレードに進みます。前提条件チェックとアップグレードの状態は、ジオプロセシング ツールの進行状況を示すダイアログ ボックスと GDBUpgrade<#>.log に表示されます。詳細な情報は、システムの TEMP ディレクトリに作成される sdesetup log でも確認できます。
- ツールが正常に終了したら、[閉じる] をクリックして、ジオプロセシング ツールの進行状況を示すダイアログ ボックスを閉じます。
 注意:
注意:[ジオデータベースのアップグレード] ツールは、他のジオプロセシング ツールがクライアント コンピュータでバックグラウンド プロセスとして実行されている場合には、実行できません。
ジオデータベースが最新バージョンにアップグレードされます。