バージョンのリコンサイル（Reconcile Version） (データの管理)

サマリ

あるバージョンをその系統の別のバージョンに対してリコンサイルします。

使用法

• リコンサイル プロセスを実行するには、バージョンを編集中のユーザが自分だけであることと、バージョンの保存またはポストまでのリコンサイル プロセス全体を通じてバージョンの編集を許可されたユーザが自分だけであることが前提要件となります。

• リコンサイル プロセスを実行するには、編集中のバージョンで変更されたすべてのフィーチャクラスに対するフル アクセス権が必要です。

• バージョニング ツールで扱えるのは、ArcSDE のデータのみです。ファイル ジオデータベースとパーソナル ジオデータベースは、バージョニングをサポートしていません。

• ジオデータベースは、バージョンを使用した長いトランザクションの効率的管理およびサポートが可能な設計になっています。

• リコンサイル プロセスを実行すると、編集バージョンとターゲット バージョン間の差分が検出され、その差分に競合フラグを設定します。競合が発生している場合は、その競合を必ず解決してください。

構文

ReconcileVersion_management (in_workspace, version_name, target_name, {conflict_definition}, {conflict_resolution}, {acquire_locks}, {abort_if_conflicts}, {post})

パラメータ	説明	データ タイプ
in_workspace	リコンサイル可能バージョンを格納する ArcSDE ジオデータベース。デフォルトでは、その環境で定義されているワークスペースが使用されます。	Workspace
version_name	ターゲット バージョンに対してリコンサイルされる編集バージョンの名前	String
target_name	編集バージョンの直系に当たる任意の上位バージョン（親バージョンやデフォルト バージョンなど）の名前	String
conflict_definition （オプション）	競合の発生に必要な条件を記述します。 BY_OBJECT —親バージョン内と子バージョン内の同じ行またはフィーチャに加えたすべての変更に対して、リコンサイル中に競合を発生させます。これがデフォルトです。 BY_ATTRIBUTE —親バージョン内と子バージョン内の同じ行またはフィーチャの同じ属性に加えた変更に対してのみ、リコンサイル中に競合フラグを設定します。リコンサイル中に別の属性に加えた変更は、競合とは見なされません。	String
conflict_resolution （オプション）	競合が検出された場合の動作を記述します。 FAVOR_TARGET_VERSION —すべての競合において、ターゲット バージョンを優先して解決します。これがデフォルトです。 FAVOR_EDIT_VERSION —すべての競合において、編集バージョンを優先して解決します。	String
acquire_locks （オプション）	フィーチャのロックを取得するかどうかを指定します。 LOCK_ACQUIRED —編集セッションをポストする意図がない場合に、ロックを取得します。これがデフォルトです。 NO_LOCK_ACQUIRED —ロックを取得せずに、編集セッションをターゲット バージョンにポストします。	Boolean
abort_if_conflicts （オプション）	ターゲット バージョンと編集バージョン間の競合が検出された場合に、リコンサイル プロセスを中断するかどうかを指定します。 NO_ABORT —競合が検出された場合でも、リコンサイルを中断しません。これがデフォルトです。 ABORT_CONFLICTS —競合が検出された場合に、リコンサイルを中断します。	Boolean
post （オプション）	リコンサイル後のターゲット バージョンに、現在の編集セッションをポストします。 NO_POST —リコンサイル後のターゲット バージョンに、現在の編集内容をポストしません。これがデフォルトです。 POST —リコンサイル後のターゲット バージョンに、現在の編集内容をポストします。	Boolean

コードのサンプル

次のスタンドアロン Python スクリプトは、ReconcileVersion（バージョンのリコンサイル）ジオプロセシング ツールを使用して、あるバージョンをそのバージョンの系統のバージョンに対してリコンサイルし、リコンサイル後のバージョンをポストします。

# Name: ReconcileVersion_Example.py
# Description: Reconciles a version with a version in the version lineage and then posts that version
# Author: ESRI

# Import system modules
import arcpy

# Set local variables
inWorkspace = "Database Connections/[e-mail]"
versionName = "myVersion"
targetVersion = "dbo.DEFAULT"

# Execute ReconcileVersion
arcpy.ReconcileVersion_management(inWorkspace, versionName, targetVersion, "BY_OBJECT", "FAVOR_TARGET_VERSION", "LOCK_acquireD", "NO_ABORT", "POST")

環境

現在のワークスペース, 出力データのコンフィグレーション キーワード, テンポラリ ワークスペース

ライセンス情報

ArcView: いいえ

ArcEditor: はい

ArcInfo: はい