ワークスペース → ラスタ データセット(Workspace To Raster Dataset) (データの管理)

サマリ

指定したワークスペース内に格納されているすべてのラスタ データセットを、1 つのラスタ データセットにモザイクします。


使用法

構文

WorkspaceToRasterDataset_management (in_workspace, in_raster_dataset, {include_subdirectories}, {mosaic_type}, {colormap}, {background_value}, {nodata_value}, {onebit_to_eightbit}, {mosaicking_tolerance}, {matchingMethod}, {colormap_to_RGB})
パラメータ説明データ タイプ
in_workspace

ラスタ データセットにモザイクするすべてのラスタ データセットを含むワークスペース。


Workspace
in_raster_dataset

モザイクされたワークスペースのすべてのラスタ データセットを格納するラスタ データセット。
このラスタ データセットはすでに存在している必要があります。

Raster dataset
include_subdirectories
(オプション)

サブディレクトリを含めるかどうかを指定します。

  • NONEサブディレクトリを含めません。これがデフォルトです。
  • INCLUDE_SUBDIRECTORIES 読み込むときに、サブディレクトリ内のすべてのラスタ データセットを含めます。
Boolean
mosaic_type
(オプション)

オーバーラップ エリアのモザイク化に使用するメソッド。

  • FIRSTオーバーラップ エリアの出力セル値は、その格納場所にモザイク化される最初のラスタ データセットの値になります。
  • LASTオーバーラップ エリアの出力セル値は、その格納場所にモザイク化される最後のラスタ データセットの値になります。これがデフォルトです。
  • BLENDオーバーラップ エリアの出力セル値は、オーバーラップ エリア内のセル値の水平加重計算値になります。
  • MEANオーバーラップ エリアの出力セル値は、重なり合うセル間の平均値になります。
  • MINIMUMオーバーラップ エリアの出力セル値は、重なり合うセル間の最小値になります。
  • MAXIMUMオーバーラップ エリアの出力セル値は、重なり合うセル間の最大値になります。

各モザイク オペレータの詳細については、「モザイク オペレータ」をご参照ください。

String
colormap
(オプション)

モザイク出力に適用されるカラーマップを入力ラスタから選択する際に使用するメソッド。

  • FIRST一覧にある最初のラスタ データセットのカラーマップを、出力ラスタ モザイクに適用します。これがデフォルトです。
  • LAST一覧にある最後のラスタ データセットのカラーマップを、出力ラスタ モザイクに適用します。
  • MATCHモザイク化の際に、すべてのカラーマップを考慮します。(ビット深度に対して)すべての許容値がすでに使用されている場合、対象の値とそれに最も近い有効な色とのマッチングを試みます。
  • REJECTカラーマップに関連付けられていないラスタ データセットのみを、モザイク化します。

各カラーマップ モードの詳細については、「モザイク カラーマップ モード」をご参照ください。

String
background_value
(オプション)

ラスタ データの周囲に作成された不要な値を削除する場合に、このオプションを使用します。指定した値は、ラスタ データセットの他の有用なデータと区別されます。たとえば、ラスタ データセットの境界に沿ったゼロ値は、ラスタ データセット内のゼロ値と区別されます。

指定したピクセル値は、出力ラスタ データセットでは NoData に設定されます。

ファイルベースのラスタおよびパーソナル ジオデータベース ラスタの場合は、背景値を除外するために、[背景値を除外] を NoData と同じ値に設定する必要があります。ArcSDE およびファイル ジオデータベース ラスタについては、この余分の処理を行う必要はありません。

Double
nodata_value
(オプション)

指定した値を持つすべてのピクセルが、出力ラスタ データセットでは NoData に設定されます。

Double
onebit_to_eightbit
(オプション)

入力の 1 ビット ラスタ データセットを 8 ビット ラスタ データセットに変換するかどうかを選択します。この変換では、入力ラスタ データセットの値 1 が出力ラスタ データセットの 255 に変更されます。これは、1 ビット ラスタ データセットを ArcSDE にインポートするときに便利です。1 ビット ラスタ データセットは、ファイル システムに格納されたときには 8 ビット ピラミッド レイヤを持ちますが、ArcSDE では 1 ビット ラスタ データセットは 1 ビット ピラミッド レイヤしか持つことができず、そのために表示が不十分なものになります。このデータを ArcSDE の 8 ビットに変換すると、ピラミッド レイヤが 1 ビットではなく 8 ビットとして作成されるため、本来のラスタ データセットが表示されます。

  • NONE変換を実行しません。これがデフォルトです。
  • OneBitTo8Bit入力ラスタが変換されます。
Boolean
mosaicking_tolerance
(オプション)

モザイク化を実行したときに、ターゲット ピクセルとソース ピクセルの位置がいつも正確に揃うとは限りません。ピクセルの位置にずれがある場合は、リサンプリングを実行するかそれともデータをシフトするかを決める必要があります。ピクセルのリサンプリングを実行するか、それともピクセルをシフトするかは、モザイク化の許容値によって制御されます。

入力データセットとターゲット データセットのピクセル配置の差が許容値より大きければ、リサンプリングが実行されます。入力データセットとターゲット データセットのピクセル配置の差が許容範囲内であれば、リサンプリングは実行されません(代わりに、シフトが実行されます)。

許容値の単位はピクセルであり、有効な範囲は 0 ~ 0.9999 です。ピクセルのシフトが起こりうる許容値の最大は 0.5 です。つまり、0.5 を超える許容値を設定した場合には、必ずシフトが発生します。ピクセルの位置にずれがある場合、許容値が 0 であれば、必ずリサンプリングが発生します。

たとえば、ソース ピクセルとターゲット ピクセルのずれが 0.25 であるとします。モザイク化の許容値が 0.2 に設定されていると、ピクセルのずれが許容値を上回るため、リサンプリングが発生します。モザイク化の許容値が 0.3 に設定されていると、ピクセルがシフトします。

Double
matchingMethod
(オプション)

ラスタに適用するカラー マッチング メソッドを選択します。

  • NONEこのオプションは、ラスタ データセットをモザイク化する際にカラー マッチング操作を使用しません。
  • STATISTICS_MATCHINGこのメソッドは、参照するオーバーラップ エリアとソースのオーバーラップ エリアの間の統計的な差異(最小、最大、平均)をマッチングしてから、ターゲット データセット全体に変換を適用します。
  • HISTOGRAM_MATCHINGこのメソッドは、参照するオーバーラップ エリアのヒストグラムをソースのオーバーラップ エリアとマッチングしてから、ターゲット全体に変換を適用します。
  • LINEARCORRELATION_MATCHINGこのメソッドは、重なり合うピクセルをマッチングして、残りのソースに内挿します。1 対 1 のリレーションシップを持たないピクセルには、加重平均を使用します。
String
colormap_to_RGB
(オプション)

入力ラスタ データセットがカラーマップを持つ場合、出力ラスタ データセットを 3 バンドの出力ラスタ データセットに変換できます。これは、別のカラーマップでラスタをモザイク化するときに役立ちます。

  • NONE変換は行われません。これがデフォルトです。
  • ColormapToRGB入力データセットが変換されます。
Boolean

コードのサンプル

WorkspaceToRasterDataset(ワークスペース → ラスタ データセット)の例 1(Python ウィンドウ)

これは WorkspaceToRasterDataset(ワークスペース → ラスタ データセット)ツールを表す Python サンプルです。

import arcpy
arcpy.WorkspaceToRasterDataset_management("c:/data/WS2RD", "c:/fgdb.gdb/outdats",
                                          "INCLUDE_SUBDIRECTORIES", "LAST",
                                          "FIRST", "0", "9", "", "",
                                          "HISTOGRAM_MATCHING", "")
WorkspaceToRasterDataset(ワークスペース → ラスタ データセット)の例 2(スタンドアロン スクリプト)

これは WorkspaceToRasterDataset(ワークスペース → ラスタ データセット)ツールを表す Python スクリプトのサンプルです。

##==================================
##Workspace To Raster Dataset
##Usage: WorkspaceToRasterDataset_management in_workspace in_raster_dataset {NONE | INCLUDE_SUBDIRECTORIES} {LAST | FIRST | BLEND | MEAN | MINIMUM | MAXIMUM} {FIRST 
##                                           | REJECT | LAST | MATCH} {background_value} {nodata_value} {NONE | OneBitTo8Bit} {mosaicking_tolerance}  {NONE | 
##                                           STATISTIC_MATCHING | HISTOGRAM_MATCHING | LINEARCORRELATION_MATCHING} {NONE | ColormapToRGB}
try:
    import arcpy
    arcpy.env.workspace = r"\\MyMachine\PrjWorkspace\RasGP"
    ##Mosaic images to File Geodatabase Raster Dataset with Background and Nodata setting and Color Correction
    arcpy.WorkspaceToRasterDataset_management("WS2RD", "fgdb.gdb\\dataset", "INCLUDE_SUBDIRECTORIES", "LAST", "FIRST", "0", "9", "", "", "HISTOGRAM_MATCHING", "")
    
    ##Mosaic Colormap image to RGB image
    arcpy.WorkspaceToRasterDataset_management("WS2RD_clr","fgdb.gdb\\dataset2", "INCLUDE_SUBDIRECTORIES", "LAST", "FIRST", "", "", "", "0.3", "", "ColormapToRGB")
except:
    print "Workspace To Raster Dataset example failed."
    print arcpy.GetMessages()

環境

関連項目

ライセンス情報

ArcView: はい
ArcEditor: はい
ArcInfo: はい

7/10/2012