ArcGIS で利用可能なモザイク化ツールとは

ArcGIS では、モザイク データセットを使用した仮想モザイクを使用する方法と複数のラスタデータセットを物理的に繋ぎ合わせるモザイク方法の 2 つの手法でラスタ データのモザイクを行うことができます。モザイク データセットは、ジオデータベース内のデータ モデルです。このモデルは、データのそのプロパティに定義されたモザイクのルールに従って、モザイクされた状態のイメージをリアルタイムに作成します。

モザイク データセットの詳細

永続的にモザイクされたラスタ データセットの作成が必要になることがあります。たとえば、次のようなケースが考えられます。

複数のラスタ データセットを単一のラスタ データセットにモザイクするには、いくつかのジオプロセシング ツールを使用することができます。次のようなツールが提供されています。

ArcCatalog または [カタログ] ウィンドウでラスタ データセットを右クリックし、データを読み込むオプションを選択すると、[モザイク(Mosaic)] ツールにアクセスできます。複数のラスタ データセットを新しいラスタ データセットにモザイクする場合は、[新規ラスタにモザイク(Mosaic To New Raster)] ツールを使用します。ArcGIS からエクスポート可能なラスタ形式にのみモザイクすることができます。ArcGIS からエクスポート可能な形式については、「サポートされているラスタ データセット ファイル形式」をご参照ください。

多数のラスタ(ArcSDE に格納されている 50 個のラスタなど)をモザイクする場合は、非管理方式のラスタ カタログを [ラスタ カタログ → ラスタ データセット(Raster Catalog To Raster Dataset)] ツールを使用して作成するほうが [新規ラスタにモザイク(Mosaic To New Raster)] ツールを使用するよりも高速に処理できます。

ArcMap のコンテンツ ウィンドウでラスタ カタログ レイヤをクリックし、[データ] [ラスタ カタログのモザイク] の順にクリックして、[ラスタ カタログのモザイク] ダイアログ ボックスを開くことができます。このダイアログから、選択した一連のラスタ(データ フレームまたはグラフィクスにクリップされたもの)からモザイクされたラスタ データセットを作成するか、ラスタ データセット全体のモザイクを作成することができます。必要に応じて、[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスで行ったカラー補正設定を適用することができます。画像解析ウィンドウの [モザイク] ボタン モザイク を使用して、選択した一連のラスタ レイヤをまとめてモザイクすることもできます。これらは、テンポラリ レイヤとしてコンテンツ ウィンドウに追加されます。このレイヤを永続的なラスタ データセットとして保持するには、モザイク レイヤを保存する必要があります。保存を行うには、コンテンツ ウィンドウでレイヤを右クリックし、[データ] [データのエクスポート] の順にクリックするか、画像解析ウィンドウでレイヤを選択し、[エクスポート] ボタン エクスポート をクリックします。

[ラスタのコピー(Copy Raster)] ツールを使用して、モザイク データセットをモザイクされたラスタ データセットにエクスポートすることができます。

ワイヤフレームを表示せずに、ラスタ カタログ内のラスタ データセットを表示する必要がある場合が考えられます。基本的に、このような処理はリアルタイム モザイクと似ています。このような場合とモザイク データセットを使用する場合の違いは、ピクセルへのアクセス方法と、モザイク方法のルールが無い点です。このため、ラスタ カタログ内のイメージは、追加順に表示されるか、または [レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの順序フィールドで定義した順に表示されます。

関連項目


7/10/2012