ネットワーク データセットの作成

ネットワーク データセットの設計が完了したら、ネットワーク データセットの作成に進むことができます。

注意注意:

ネットワーク データセットの作成手順を示す Network Analyst チュートリアルに、演習が 2 つあります。これらの演習には、このトピックの「関連項目」セクションのリンクからアクセスできます。

ネットワーク データセットの作成手順は、大きく 5 つに分かれています。

  1. フィーチャ データセットとソースを準備します。
    • ジオデータベース ベースのネットワーク データセットを作成する場合は、ネットワークにソースとして含めるすべてのフィーチャクラスを 1 つのフィーチャ データセットにまとめる必要があります。
    • シェープファイルからネットワークを作成する場合は、ソースとして使用されるすべてのフィーチャクラスを同じフォルダにまとめる必要があります。
    • 新しいフィーチャ データセット、または新しいフィーチャクラスの作成が必要となる場合、およびフィーチャの編集が必要となる場合があります。

  2. ネットワーク データセット内の適切な役割のためにソースを用意します。
    • ソースにはネットワーク インピーダンス値を示すフィールドを必ず含めます(距離や移動時間など)。これらのフィールドは [新規ネットワーク データセット] ウィザードにより自動的に検出されるので、最良の結果を得るために、これらのフィールドの名前としてインピーダンスの単位を使用します。たとえば、移動時間フィールドに「Minutes」という名前を付けると便利な場合があります。移動方向によってインピーダンス値が異なるエッジ ソースの場合、移動方向ごとに独立したフィールドを提供します(たとえば、「FT_Minutes」、「TF_Minutes」)。
    • 一方通行の道路をモデリングする場合は、一方通行の道路の情報を指定するフィールドがエッジ ソースに存在していなければなりません。[新規ネットワーク データセット] ウィザードは「One_Way」または「Oneway」という名前の文字列フィールドを認識し、その値を次のように解釈するエバリュエータを作成します。

      • 「FT」または「F」は、一方通行道路を示し、エッジのデジタイズされた方向への移動のみを許可します。
      • 「TF」または「T」は、エッジのデジタイズされた方向と反対の方向への移動のみを許可する一方通行道路を示します。
      • 「N」は、いずれの方向への移動も許可しない道路を示します。
      • 他の値は、いずれの方向への移動も許可する道路を示します。

      ネットワークで使用されるエバリュエータの種類の詳細

    • データに標高の Z 値またはレベルの Z 値を使用して高架と地下をモデリングする場合、この情報を 1 組の整数フィールドに必ず格納します(エッジの各端部に対してそれぞれ 1 フィールド)。これらのフィールドの名前が「F_ELEV」と「T_ELEV」、または「F_ZLEV」と「T_ZLEV」である場合、[新規ネットワーク データセット] ウィザードはこれらのフィールドを自動的に検出します。

      接続性の詳細

    • ネットワーク解析からルート案内テキストを生成する予定がある場合は、ルート案内を生成するのに必要な情報(道路クラス、道路名、高速道路の標識、境界情報など)を含んでいるフィールドがエッジ ソースに存在する必要があります。

      ルート案内の設定の詳細

  3. ターン フィーチャクラスを用意し、ターン情報を追加します。
    • ターン フィーチャクラスは、ネットワーク データセットに関連付けられます。
    • ネットワーク データセットの作成にターンは必要ありません。
    • ターン情報が ARC/INFO または ArcView 3 のターン テーブルに格納されている場合は、ターン フィーチャクラスにターン テーブルをインポートします。

      ターン データの移行の詳細

    • ARC/INFO または ArcView 3 のターン テーブルが存在しない場合に、ネットワーク解析にターン情報を使用するときは、ターン フィーチャクラスを新規作成し、新しいターン フィーチャにその情報を格納します。

    • ターン フィーチャクラスは、ターンのインピーダンス(たとえば、この左折に要する時間は 2 分)や条件付のターン規制(たとえば、トラックに限りこの右折は禁止)など、ネットワーク属性で使用される情報が入るフィールドを含む必要があります。
  4. [新規ネットワーク データセット] ウィザードを使用して、ネットワークデータセットを作成します。
    • [新規ネットワーク データセット] ウィザードでは、ネットワーク データセット名の設定、ネットワーク ソースの識別、接続性の設定、エレベーション データの識別(必要時)、ターン ソースの指定(必要時)、属性(Cost(コスト)、Descriptor(説明)、Restriction(規制)、Hierarchy(階層)など)の定義、およびルート案内表示仕様の設定を行います。
  5. ネットワーク データセットを構築します。

関連項目


7/10/2012