バージョンの作成と権限の設定
このトピックは、ArcEditor および ArcInfo にのみ適用されます。
ArcCatalog または ArcMap では、既存バージョンからの子バージョンとして新しいバージョンの作成が可能です。バージョンを作成する際には、バージョンの名前、オプションの説明、バージョンの権限を指定します。バージョンの所有者は、これらのプロパティの変更とバージョンの削除をいつでも行うことができます。
（バージョンの定義については、「バージョニングの概要」をご参照ください。）
バージョンの権限を設定して、バージョン所有者以外のユーザによる編集や表示を阻止します。バージョンには、次の 3 つの権限のいずれかを設定できます。
- プライベート - バージョンの所有者または ArcSDE 管理者のみがバージョンの表示とバージョン対応のデータの変更を行えます。
- プロテクト - すべてのユーザがバージョンを表示できますが、バージョンの所有者または ArcSDE 管理者のみがそのバージョンを使用して、読み取り/書き込み権限を持つデータセットを編集できます。
- パブリック - すべてのユーザがバージョンを表示できます。すべてのユーザはそのバージョンを使用して読み取り/書き込み（UPDATE、INSERT、DELETE、または read/write）の権限が割り当てられているデータセットを変更できます。
バージョンの権限を設定する際には、バージョンのワークフローに加えて、そのフレームワークで作業するさまざまなユーザのニーズを考慮してください。データへのアクセスを制御するには、バージョンの権限とデータセットの権限をあわせて使用する必要があります。
権限を設定する際には、DEFAULT バージョンを保護する方法に特に注意してください。DEFAULT バージョンは、ジオデータベースのその他すべてのバージョンのルートであり、通常はジオデータベースのマスタ バージョンを表します。DEFAULT バージョンから削除されたフィーチャまたは行は、他のバージョンで更新されていない場合、バージョンのデルタ ファイルに記録されていたとしても、データセットのバージョン対応登録を解除しない限り、復元することはできません。データセットのバージョン対応登録を解除すると、データセットはデータベースを最後に圧縮したときの状態に復元されますが、圧縮されていない編集内容はすべて失われます。このため、DEFAULT バージョンを誤って変更したり破壊したりしないように保護することが重要になります。
DEFAULT バージョンを保護する方法は次の 3 つです。
- ユーザが DEFAULT バージョンを直接編集できるようにする場合は、DEFAULT バージョンから読み取り専用のアーカイブとして新しいバージョンを作成します。DEFAULT バージョンから誤って削除されたフィーチャは、必要に応じて、このバージョンから復元することができます。
- DEFAULT バージョンを直接編集できるユーザを制限する場合は、DEFAULT バージョンから一部のユーザが編集するための新しいバージョンを作成します。
- DEFAULT バージョンを直接編集できないようにする場合、ArcSDE 管理者ユーザは DEFAULT バージョンの権限を（Private ではなく）Protected に設定する必要があります。Private に設定すると、ArcSDE 管理者ユーザを除くすべてのユーザがそのデータベースに接続できなくなります。権限を Protected に設定した場合、すべてのユーザは DEFAULT バージョンを表示できますが、DEFAULT バージョンを直接編集したり、他のバージョンから編集内容をリコンサイル/ポストしてマージできるのは ArcSDE 管理者ユーザのみとなります。
バージョンを作成してそのバージョンに権限を設定するシナリオの例については、「バージョンの作成と権限の例」をご参照ください。
ライセンス: バージョンの作成または権限の設定には、ArcEditor または ArcInfo ライセンスが必要です。
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以下のいずれかの方法で [バージョン マネージャ] ダイアログ ボックスを開きます。
- カタログ ツリーで、ジオデータベースへの接続を右クリックして [バージョン] をクリックします。
- ArcMap で [バージョニング] ツールバーの [バージョン マネージャ] ボタンをクリックします。
[バージョン マネージャ] ダイアログ ボックスが開きます。
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新しいバージョンを作成するには、新しいバージョンの派生元となるバージョンを右クリックして、[新規作成] をクリックします。
[新規バージョン] ダイアログ ボックスが表示されます。
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新しいバージョンの名前を入力します。
ヒント: バージョン名の長さは 62 文字に制限されています。
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バージョンの説明を入力します（オプション）。
ヒント:
バージョンの説明を使用して、バージョンの目的に関する追加情報を提供することができます。説明の長さは 62 文字に制限されています。
- バージョンに必要な権限レベルとして、[プライベート]、[パブリック]、[プロテクト] のいずれかを選択します。
- [OK] をクリックすると新しいバージョンが作成されます。