履歴管理のシナリオ

ジオデータベースの履歴管理(アーカイブ)機能では、アーカイブ クラスとジオデータベース履歴ビューアを問題解決ツールとして使用し、データの経時変化を解析することができます。次に、ジオデータベースの履歴管理を使用できる仮定的なシナリオをいくつか紹介します。

森林火災を調査する消防保安官は、火が燃え広がる様子を監視するために、ジオデータベースの履歴管理を実装することができます。火災の範囲に基づいて編集内容を作成し、これらを 20 分おきに保存することにより、消防保安官は時間の長さに沿った延焼範囲の履歴を構築することができます。その後、ジオデータベース履歴ビューアを使用して、火災の履歴において重要な瞬間に切り替えることができます。たとえば、風が強くなって火の勢いが増し、予断を許さない状況になった場合には、その直前の履歴に切り替えて、火がどこまで燃え広がっていたか確認することができます。これは、延焼を食い止めるためのリソースをどこに割り当てればよいか判断するのに有用な情報となります。

火が燃え広がる様子を確認したい場合、消防保安官はマップに火災範囲アーカイブ クラスを追加することができます。延焼範囲の拡大に伴う火災範囲の変化は、アーカイブ クラスで 20 分おきに編集および更新されます。gdb_to_date フィールドに基づいて火災の範囲を色分けすることで、刻々と変化する火災の範囲を 1 つ 1 つ確認することができます。結果として生成されるマップでは、火災の範囲の広がりを示すリングが 20 分おきに異なる色で表示されます。

土地区画の管理でも、同様の例が役立ちます。土地区画に対する継続的な編集は、アーカイブ クラスに保存することができます。課税目的などで特定の時点の土地区画を確認する場合、ジオデータベース履歴ビューアを使用して、適切な日時に切り替えることができます。特定の土地区画が変化していく様子を確認したい場合は、マップに土地区画アーカイブ クラスを追加して、確認したい土地区画をその識別番号などで選択することにより、選択した土地区画のアーカイブ クラスにおけるすべての時間の状態を確認することができます。

関連項目


3/6/2012