リモート SQL Server データベースへの ST_Raster タイプのインストール
ArcSDE と SQL Server を異なるサーバ上にインストールしている場合は、以下の手順に従って、データベースに ST_Raster アセンブリを作成し、それに対するアクセスを設定します。
手順:
- SQL Server リモート ホスト コンピュータにログインします。
- ArcSDE サーバとは異なる Windows オペレーティング システム(OS)に SQL Server をインストールしている場合(たとえば、ArcSDE サーバは Windows 32 ビット OS に、SQL Server は Windows 64 ビット OS にインストールしている場合)は、SQL Server サーバに ArcSDE for SQL Server をインストールして、st_raster、sde、ジオメトリ、投影エンジン、および tiff ライブラリを入手します。
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SQL Server サーバ上に、ライブラリを格納するフォルダを作成します。
SQL Server データベースがこのフォルダにアクセスできることを確認します。
- システムの PATH にこのフォルダの絶対パスを追加します。
- libst_raster_sql.dll、sde.dll、sg.dll、pe.dll、および libtiff.dll を、ステップ 3 で作成した SQL Server フォルダにコピーします。
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%SDEHOME%\tools\sqlserver にある createAssembly.sql ファイルを使用して、ST_Raster ライブラリ用のアセンブリを SQL Server データベースに作成します。
アセンブリは sysadmin ユーザで作成する必要があります。
以下に、このスクリプトを実行する SQL コマンドの例を示します。
sqlcmd -U sa -P <sa_pwd> -S <ss_server_name> -d <ArcSDE_admin_DB_name> -v st_raster_path="<full_lib_path>\libst_raster_sql.dll" -v admindb='<ArcSDE_admin_DB_name> ' -i createAssembly.sql
- ライブラリを取得するために SQL Server コンピュータに ArcSDE for SQL Server をインストールした場合は、ここでアンインストールします。
- ArcSDE サーバにログインします。
- sdesetup コマンドを install_st_raster 操作で実行します。
sdesetup -o install_st_raster -d SQLSERVER -D ssgdb -s instance1
メモ:ST_Raster は、SQL Server のマルチ空間データベース モデルのジオデータベースではサポートされていません。sde という名前のデータベースはすべて、マルチ空間データベースであると考えられます。したがって、ST_Raster は sde という名前のデータベースではサポートされていません。
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SQL Server Management Studio を使用して、ArcSDE データにアクセスするために作成した任意のユーザとして接続し、以下の SELECT ステートメントを実行して、ST_Raster タイプが正しくインストールされているか確認します。
SELECT <dbo or sde>.st_raster_util_getVersion();
このクエリでは 1000 以上の値が返されます。
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SDE_dbtune テーブルに ST_RASTER コンフィグレーション キーワードを作成して、RASTER_STORAGE パラメータを ST_RASTER に設定するか、DEFAULTS キーワードで RASTER_STORAGE パラメータを ST_RASTER に設定します。
- ArcGIS ソフトウェアにおいて、ほとんどまたはすべてのラスタ データを ST_Raster タイプを使用して作成する場合は、DEFAULTS キーワードで RASTER_STORAGE パラメータの値を ST_RASTER に設定します。
sdedbtune -o alter -k DEFAULTS -P RASTER_STORAGE -v ST_RASTER -i sde:sqlserver:serverb\ssdb -D gisdb -u sde
- 一部のラスタ データだけを ST_Raster タイプで作成する場合は、SDE_dbtune テーブルに ST_RASTER キーワードを追加して、キーワード内の RASTER_STORAGE パラメータを ST_RASTER に設定し、UI_TEXT パラメータを追加します。
sdedbtune -o insert -k ST_RASTER -P RASTER_STORAGE -v ST_RASTER -i sde:sqlserver:serverb\ssdb -D gisdb -u sde sdedbtune -o insert -k ST_RASTER -P UI_TEXT -v UI_TEXT -i sde:sqlserver:serverb\ssdb -D gisdb -u sde
- ArcGIS ソフトウェアにおいて、ほとんどまたはすべてのラスタ データを ST_Raster タイプを使用して作成する場合は、DEFAULTS キーワードで RASTER_STORAGE パラメータの値を ST_RASTER に設定します。
3/6/2012