演習 3:ジオデータベースのアタッチ、作成、バックアップ、およびアップグレード
このトピックは、ArcEditor および ArcInfo にのみ適用されます。
ジオデータベースの移動を行うには、あるデータベース サーバからジオデータベースをデタッチし、新しい場所にコピーして別のデータベース サーバにアタッチすることで、ジオデータベースを移動することができます。このような移動操作は、たとえば、コンサルタントやクライアントにデータを配信するとき、新しいコンピュータ上に新しいデータベース サーバをセット アップしてジオデータベースを移動するとき、プロジェクトのさまざまなステージを通して(組織内の別の担当者や部署が各ステージを完了するごとに)データを移動するときなどに便利です。
この演習では、コンサルタントが初期データの作成を代行しデータベース ファイルが送付されていて、対象のデータはデータベース サーバにアタッチして編集できる状態にあると想定しています。この例で、コンサルタントがジオデータベースの作成に使った ArcGIS は、以前のバージョンのものです。そのため、ジオデータベースをアタッチし終わったら、バックアップ作成後にアップグレードします。
既存のジオデータベースのアタッチ
ここでは、buildings ジオデータベースをデータベース サーバにアタッチします。このジオデータベースには、さまざまな種類の Osokopf 島の建物についてのデータが格納されています。
buildings ジオデータベースには 2 通りのバージョンがあります。SQL Server 2005 Express 用と SQL Server 2008 Express 用です。適切なバージョンのジオデータベースを SQL Server Express のインスタンスにアタッチするようにしてください。
- ArcMap を起動し、カタログ ウィンドウを開いて、カタログ ツリー内の [Database Servers] ノードを展開します。
- カタログ ツリーでデータベース サーバを右クリックし、[アタッチ] をクリックします。
- [ジオデータベースをアタッチ] ダイアログ ボックスで、[...] ボタンをクリックします。
- 「DatabaseServers」チュートリアル フォルダ(C:\ArcGIS\ArcTutor\DatabaseServers)を参照します。
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データベース ファイルを選択します。
- SQL Server 2005 Express をご使用の場合は、buildings05.mdf を選択して、[OK] をクリックします。
- SQL Server 2008 Express をご使用の場合は、buildings08.mdf を選択して、[OK] をクリックします。
- [ジオデータベースをアタッチ] ダイアログ ボックスで、[OK] をクリックします。
カタログ ツリーのデータベース サーバの一覧に、buildings ジオデータベースが表示されるようになりました。
先に述べたように buildings ジオデータベースはすでにデータが格納されていますが、以前のバージョンのジオデータベースです。そのため、データを使って作業する前に、まず、ジオデータベースのバックアップを作成し、その後アップグレードします。
新しいジオデータベースのバックアップ作成
ジオデータベースをアップグレードまたは編集する際は、事前にそのジオデータベースのバックアップを作成する必要があります。バックアップ ファイルを作成しておけば、ジオデータベースを元の状態に復元する必要があると判断したときに利用できます。
- カタログ ウィンドウで、buildings ジオデータベースを右クリックし、[管理] をポイントして、[バックアップ] をクリックします。
- [バックアップ名] テキスト ボックスに、「buildings_bu1」と入力します。
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デフォルトの場所にジオデータベースのバックアップ作成先にすることもできますが、ここでは代わりに「DatabaseServers」チュートリアル フォルダをジオデータベースのバックアップ作成先にします。[バックアップ フォルダ] テキスト ボックスに、パスを入力します。
たとえば、「c:\ArcGIS\ArcTutor\DatabaseServers」と入力します。
- [説明] テキスト ボックスに、「buildings ジオデータベースの初期状態」と入力します。
- [OK] をクリックします。
バックアップ処理では、バックアップ時点でのジオデータベースとその内容のイメージが作成されます。作成されるバックアップ イメージは、データベースの完全なコピーです。以降にバックアップを実行する場合は、新しいバックアップ ファイルを作成するか、前のバックアップ ファイルを上書きするかを選択できます。
ジオデータベースを変更したら、バックアップを作成するようにしてください。これにより、ジオデータベースが破損したり、誤って削除した場合でも、編集内容をすべて失わずに済みます。間違った編集を行った場合は、データを前回バックアップした時点の状態に戻すことができます。
buildings ジオデータベースのアップグレード
buildings ジオデータベースは、ArcGIS Desktop 9.3.1 を使って作成されたものです。このチュートリアルの実行に ArcGIS Desktop 9.3 または 9.3.1 クライアントを使用している場合は、アップグレードは不要です。
ArcGIS Desktop 10 以降のバージョンのクライアントを使用している場合は、次の手順を実行してください。
- カタログ ウィンドウで、buildings ジオデータベースを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [ジオデータベース プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブをクリックします。
- [ジオデータベースのアップグレード] ボタンをクリックし、[ジオデータベースのアップグレード] ジオプロセシング ツールを開きます。
- [前提条件を確認] および [ジオデータベースをアップグレード] チェックボックスを両方ともオンのままにします。
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[OK] をクリックして、アップグレードを開始します。
進行状況ウィンドウが開きます。ツールで検査とアップグレードを実行している間、メッセージが表示されます。アップグレードに失敗した場合は、表示されたメッセージを確認して原因を特定します。システムの TEMP ディレクトリ内に、GDBUpgrade<n>.log というログ ファイルも作成されます。<n> は、アップグレード操作の固有 ID を示しています。
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アップグレードが正常に完了したら、ダイアログ ボックスを閉じます。
[一般] タブにある [アップグレード ステータス] セクションの説明が変更され、[ジオデータベースのアップグレード] ボタンが無効になったことを確認してください。
- [OK] をクリックして [ジオデータベース プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
ステータス情報が更新されない場合は、[ジオデータベース プロパティ] ダイアログ ボックスをいったん閉じてから再度開いてください。
この演習では、ジオデータベースをデータベース サーバにアタッチし、ジオデータベースのバックアップ コピーを作成し、最新のバージョンにアップグレードしました。これで、データベース サーバにユーザを追加して権限を割り当てることができるようになりました。