設計のヒント
ジオデータベースのデータ モデルは、幅広いユーザによって現実的な用途において使用されることを想定したものです。個々の設計を理解しやすく、実装しやすいものにするために、各データ モデルは既存のデータ構造からの簡単な移行をサポートし、組織がデータ モデルを、容易に導入しかつ柔軟に拡張できるように設計されています。次に、設計時のヒントをいくつか紹介しますので、設計を実装する際の参考にしてください。
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既存の GIS 設計を基にする
既存のデータベース設計の多くは、カスタマイズに適しています。過去の成功事例に基づいた設計を使用し、さらにその設計を向上させるジオデータベースの新機能を追加することができます。
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可能な限り、基本のジオデータベース タイプを使用する
基本のデータ構造と高度な GIS ツールを組み合わせると、複数のユーザとアプリケーションに対応する最も効果的なソリューションが得られます。ArcGIS ソフトウェアのロジックを設計にできるだけ活用します。カスタマイズされた GIS データ構造を使用するのはあくまでも最後の手段です。
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トポロジを使用して関連するフィーチャクラスを管理する
カバレッジを使用する ArcInfo ユーザは、ジオデータベースのトポロジを使用して、さまざまなケースでフィーチャクラスを管理することができます。ジオデータベースのトポロジを使用する方法とそのルールを理解することで、編集作業が大幅に効率化されるだけでなく、カスタマイズ作業が最小限に抑えられ、ユーザの生産性が向上します。小規模な GIS 組織でも、データの保守効率が最大 40% も向上する場合があります。
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このセクションの GIS 設計概念と従来のリレーショナル データベースの設計手法を組み合わせる
GIS を効果的に設計するには、DBMS と GIS の設計手法の両方が重要となります。どちらか一方だけでは不十分です。両方のテクニックを使用する方法を学び、適用してください。
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ジオデータベース設計のプロトタイプを作成し、パイロット テストを実施する
ファイル ジオデータベース、パーソナル ジオデータベース、または ArcGIS Desktop に付属している ArcSDE Personal ジオデータベースを使用すると設計のプロトタイプを容易に効率良く構築することができます。プロトタイプのテストにより得られる多くの情報により、設計プロセスをさらに効果的かつ効率的にすることができます。
設計の最終段階では、組織がジオデータベースで実行する作業を表すワークフローとスケーラビリティをテストする必要があります。これに基づいて、設計の最終調整を実行します。より運用に近い現実的なテストを実施し、必要に応じて設計を調整してください。