Web マッピング アプリケーションのカスタマイズ
Manager によって生成された Web アプリケーションを Visual Studio で開き、引き続き各自のニーズに合わせてカスタマイズすることができます。また、Web マッピング アプリケーションは Visual Studio にテンプレートとしても統合されています。Manager または Visual Studio で作成された Web マッピング アプリケーションは、標準の Web ページ デザイン エレメントと Web コントロールで構成されます。これらの Web コントロールには、ASP.NET の標準の Web コントロールと Esri の Web ADF 固有のコントロールが含まれます。
Web マッピング アプリケーションは、一般に次の 2 つのレベルでカスタマイズできます。
- Web コントロールのプロパティと基本的な HTML を変更します。ArcIMS HTML ビューアでカスタマイズを行った経験がある場合、これは ArcIMSparam.js を修正し、HTML に基本的な変更を施すことに相当します。このレベルのカスタマイズでは、プログラミングは必要ありません。
- さまざまな API でプログラミングを行います。
Manager と ArcIMS Designer の比較
次の表は、Manager で利用可能な機能への理解を深めるために、ArcIMS Designer の機能と Manager でそれに相当する機能を比較したものです。多くの場合、両者は 1 対 1 に対応していますが、形式や順序は異なります。
機能 |
Designer |
Manager |
---|---|---|
Web アプリケーション名の設定 |
名前を入力します。 |
同じ |
アプリケーションのタイトルの設定 |
タイトルを入力します。 |
同じ |
サービスの追加 |
ArcIMS サービスのみ。HTML ビューアでは、ビューアにつき 1 つのサービスに限定されます。Java カスタム ビューアと Java スタンダード ビューアでは、ビューアにつき複数の ArcIMS サービスを参照できます。サービスには HTTPS 経由でアクセスします。 |
ArcIMS、ArcGIS Server、WMS、Bing Maps。サービスには 1 つ以上のサイトからアクセスできます。ArcIMS サービスには HTTP または TCP 経由でアクセスします。 |
マップ範囲の設定 |
Intial Extent は、サービスの範囲に基づくか、サービスのレイヤによって設定されます。Extent Limit はサービスまたはレイヤが許可する最大範囲です。 |
カスタム範囲が許可されます。デフォルト範囲はプライマリ マップ リソースから取得されます。 |
概観図の選択 |
マップと同じサーバ上のイメージ サービスまたは ArcMap イメージ サービス |
どのサービスでも構いません。 |
縮尺記号の選択 |
データ ソースと縮尺記号の単位を設定します。 |
縮尺記号の単位と色を設定します。 |
ツールバーの選択(ツールとタスクの詳細については、この後の説明を参照) |
ツールバーに追加するツールを選択します。 |
ツールバーを追加するかどうかを選択します。 |
タスクの選択 |
なし |
属性検索タスク、属性クエリ タスク、印刷タスク、住所検索タスクから選択します。 |
方位記号の選択 |
デフォルトで含まれます。 |
選択により、ナビゲーション ツールのルック&フィールが得られます。 |
コンテンツ ウィンドウの選択 |
凡例とレイヤ リストがデフォルトで含まれます。 |
コンテンツ ウィンドウ(TOC)を含めるかどうか、TOC にサービスを含めるかどうか、スウォッチを含めるかどうかを選択します。 |
ルック&フィールの選択 |
なし |
ページ エレメントの一部 |
タイトル バーへの Web リンクの追加 |
なし |
ページ エレメントの一部 |
Web アプリケーションの場所の選択 |
デフォルトはポスト インストール時に設定される仮想ディレクトリ |
デフォルトは wwwroot ディレクトリ |
出力の変更 |
不可 |
可能 |
ツールとタスク
ツールバーを通じて処理される HTML ビューア、Java スタンダード ビューア、Java カスタム ビューアの操作の多くは、Web マッピング アプリケーションにも含まれています。ただし、一部の操作を処理するために、新しい方法が採用されている場合があります。大きな違いの 1 つは、タスクを使用することです。タスク フレームワークは、Web マッピング アプリケーションに GIS 機能を提供するための標準的な手段です。デフォルトの機能を使いやすくすることに加えて、モデルを使用してカスタム タスクを構築することもできます。各タスクは、多くの場合はユーザにダイアログ ボックスを操作させる作業単位です。たとえば、HTML ビューアで [検索] ツールをクリックすると、検索文字列を入力できるダイアログ ボックスが表示されます。Web マッピング アプリケーションでは、ツールバーにこれに相当するツールはありません。代わりに、ユーザが検索文字列を入力できる検索タスク(属性クエリ タスクと属性検索タスク)を設定することができます。[属性検索] タスクに加えて、ArcIMS ユーザは、[属性クエリ]、[印刷]、[住所検索]、[地名検索] タスクを利用することができます。
次の表は、HTML ビューア、Java スタンダード ビューア、Java カスタム ビューアのツールバーと、Web マッピング アプリケーションでそれに相当するツールまたはタスクを比較したものです。
HTML ビューア、Java スタンダード ビューア、Java カスタム ビューア |
Web マッピング アプリケーション |
---|---|
凡例とレイヤ リストの切り替え |
TOC はレイヤとスウォッチで構成され、たたみ込みが可能なドッカブル パネルが含まれています。 |
概観図の切り替え |
たたみ込みが可能なドッカブル パネルに含まれています。 |
拡大、縮小、画面移動 |
ツールバーに含まれています。マウス ホイールやキーボードを使用することもできます。 |
全体表示 |
ツールバーに含まれています。 |
レイヤの全体表示 |
アクティブ レイヤという概念はありません。 |
前の表示範囲 |
ツールバーに含まれています。 |
東西南北への画面移動 |
ナビゲーション ツールを使用してマップを画面移動できます。 |
個別属性表示 |
ツールバーに含まれています。 |
クエリ |
クエリ タスクとして含まれています。 |
検索 |
検索タスクとして含まれています。 |
ストアド クエリ |
クエリ タスクまたは検索タスクを使用します。 |
計測 |
ツールバーに含まれています。 |
単位の設定 |
[計測] ダイアログ ボックスの一部として含まれています。 |
バッファ |
「ヒント」を参照 |
矩形、ラインまたはポリゴンによる選択 |
「ヒント」を参照 |
住所検索 |
住所検索タスクとして含まれています。 |
選択の解除 |
選択フィーチャを個別に有効にすることでフィーチャがハイライト表示されます。各フィーチャをオフにすると、フィーチャが削除されます。 |
印刷 |
印刷タスクとして含まれています。 |
なし |
ツールバーの拡大鏡ツール |
バッファとフィーチャ選択は、ツールバーには含まれていません。ArcGIS Server ユーザは、これらの操作をサポートするためのジオプロセシング タスクを作成することができます。ArcIMS ユーザは、Web マッピング アプリケーションをカスタマイズして、これらの操作を追加することができます。
ArcIMS Java カスタム ビューアと Java スタンダード ビューアには、HTML ビューアと同じツールの他に、以下の追加ツールが含まれています。
Java カスタム ビューア、Java スタンダード ビューア |
Web マッピング アプリケーション |
---|---|
プロジェクトを開く、保存、閉じる |
Web マッピング アプリケーションを使用する場合、これらに相当するものはありません。ただし、ArcGIS Explorer を使ってマップを開き、保存し、閉じることができます。 |
マップチップ |
Manager の [マップ リソース] タブで利用できます([マップ リソース プロパティ] ダイアログ ボックスの [レコード] タブにあります)。 |
レイヤ プロパティ |
Manager の [マップ リソース] タブで利用できます。 |
編集について |
Manager で編集タスクを利用できます。 |
マップについて |
Manager の一部として含まれていないが、同様の機能をサポートするように Web マッピング アプリケーションをカスタマイズできます。 |
Web マッピング アプリケーションのカスタマイズ
Web マッピング アプリケーションのカスタマイズの詳細については、開発者ヘルプで「Web マッピング アプリケーションのカスタマイズ」をご参照ください。