ArcGIS 情報を KML へ変換

GIS ユーザにとって、KML には重要な 2 つの主要機能があります。

ArcMap、ArcGlobe、または ArcScene で作成されたマップ レイヤは、KML を使用して情報を準備および配信するために ArcGIS で使用される基本メカニズムです。基本的には、マップ レイヤを作成してさまざまな KML 機能をサポートします。

このヘルプ トピックでは、マップ レイヤ情報がこの KML フレームワークにどのように変換されるかを説明します。次の図に、Google Earth での単純な KML 表示を示します。マップ レイヤ情報がさまざまな KML 要素にどのように変換されるかを、この画面に示した番号付きアイテムのそれぞれについて説明します。

ArcGIS 要素の KML 表示
画像提供 Google Earth

1. Google Earth の [場所] パネルの最上位フォルダ

この KML フォルダの名前は、KML が生成された ArcMap データ フレームを使用して設定されます。

注意注意:

マップを KML に変換する場合は、この最上位フォルダのみを取得します。KML の生成には 2 つのオプションを使用することができます。最初の [レイヤ → KML(Layer To KML)] では、単一のマップ レイヤが変換されます。2 つ目の [マップ → KML(Map to KML)] では、データ フレーム全体(マップ レイヤすべて)が変換されます。

2. マップ凡例の表示に使用される KML スクリーン オーバーレイ

GIS マップ コンテンツを KML に変換するときにスクリーン オーバーレイとして使用するマップ凡例を作成するオプションがあります。

3. フォルダを使用した KML コンテンツの整理

ArcGIS から追加された各フィーチャ レイヤは KML フォルダになり、各ラスタ レイヤは Google Maps または Google Earth の [場所] パネルの単一エントリになります。

KML フォルダ名は、ArcMap のマップ レイヤ名から取得されます。フォルダの説明(Google Earth の [場所] パネルで名前をダブルクリックしたときに KML で表示されるレイヤ フォルダの短い説明)は、ArcMap、ArcScene、または ArcGlobe の [レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスで作成したマップ レイヤの説明の最初の 2 行から取得されます。

KML で使用されるマップ レイヤ名と説明

ArcGIS レイヤ名は、[場所] パネルの KML フォルダ名として使用されます。

[場所] パネルで KML フォルダ名をダブルクリックすることで、名前とマップ レイヤの説明が、Google マップ画面のポップアップに表示されます。

KML によるフィーチャ レイヤ名と説明のポップアップ
イメージ提供 Google Earth

イメージまたはラスタ レイヤのマップ レイヤ名が [場所] パネルに表示されます。

4. フィーチャ レイヤのフォルダ

これは、KML を使用して追加された、ArcMap、ArcGlobe、または ArcScene のフィーチャ マップ レイヤの名前です。Google Earth の [場所] パネルでフィーチャ フォルダを開くと、レイヤのすべてのフィーチャが一覧表示されます。

たとえば、フォルダ名の展開アイコン(Google Earth でフォルダ リストを展開する)をクリックすると、ここに示すように、個々の都市がフィーチャとして Google Earth の [場所] パネルに表示されます。

Google Earth の [場所] パネルにおけるフィーチャ名と KML スニペット
イメージ提供 Google Earth

5. KML フィーチャの名前と KML スニペットの設定

Google Earth の [場所] パネルには各フィーチャの名前が表示されます。次に示すように、ArcGIS の [レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスでフィーチャ名のソースを設定します。

ArcGIS におけるマップ レイヤのラベル プロパティとしての KML フィーチャ名の設定

フィーチャ属性テーブルの別の列を使用して、各フィーチャの KML スニペットの説明を追加することができます。この処理は、使用するフィーチャ属性テーブルのフィールドに対して ArcGIS でエイリアス名 KMLSnippet を追加することで行います。

属性フィールドをフィーチャの KML スニペットの説明に設定

KML スニペットは、Google Earth の [場所] パネルのフィーチャ名の下に表示されます。

6. フィーチャの説明

Google Earth でフィーチャのプレースマークをクリックすると、フィーチャの説明がバルーン ポップアップに表示されます。

フィーチャのプレースマークをクリックして表示されたフィーチャの説明
イメージ提供 Google Earth

デフォルトのフィーチャ説明は、マップ レイヤのフィーチャ属性テーブルの表示フィールドから構成されます。

KML フィーチャの説明のソースとして、ArcGIS のマップ レイヤの表示フィールドを使用

または、マップ レイヤの HTML プロパティを使用して、フィーチャの説明の表示方法や、ユーザが HTML を通じてアクセスできる追加コンテンツへのリンクの確立方法を制御することができます。たとえば、下のバルーン ポップアップには、土地区画の HTML コンテンツが追加情報への HTML リンクとともに表示されます。

Google マップでフィーチャをクリックすると、フィーチャの HTML プロパティが表示される
イメージ提供 Google Earth

ArcGIS で、マップ レイヤの HTML 表示プロパティを定義することができます。ArcGIS から KML を作成するときに使用できるオプションの 1 つは、これらの HTML プロパティを使用して KML 説明コンテンツを定義することです。詳細については、「フィーチャ レイヤに関する HTML ポップアップ プロパティの設定」をご参照ください。


7/10/2012