ArcGIS 10 の新機能 - アニメーション
アクションを必要に応じて再生できるように保存したアニメーションは、ドキュメントに躍動感を与えます。アニメーションは、視点の変化、ドキュメントのプロパティの変化、地理的な動きを視覚化するのに役立ちます。データのパターンを理解したり、視覚的な動きを通してのみ表現できるポイントを明らかにしたりする場合にアニメーションを使用します。
タイム アニメーション
時系列データを時系列的に視覚化すると、時間の経過に伴ってデータに表れるパターンやトレンドを確認できます。たとえば、時間と共に変化する海水温度を視覚化したり、人口増加の時系列パターンを観察したりできます。ArcGIS 10 では、タイム アニメーションにより、時系列データのこうした時系列変化を視覚化できます。タイム アニメーションでは、時間対応レイヤに描画されているフィーチャ、テーブル行、またはラスタに基づいて、データ表示(マップ、シーン、グローブ)の時間が決定されます。
タイム アニメーションを他のトラック上(カメラ トラックなど)で再生すれば、動的な視覚効果を生成できます。たとえば、データを時系列的に視覚化しながらカメラ フライバイを生成する場合は、データ表示(マップ、シーン、グローブ)の時間を変更するタイム アニメーション トラックと、カメラを移動するカメラ アニメーション トラックを作成します。この 2 つのトラックは、アニメーション コントロールを使用して一緒に再生できます。
- タイム アニメーションと同等の機能は、[ツール] ツールバーの新しい [タイム スライダ] ツールを使用して実行できます。時系列データの視覚化のみを行う場合は、新しい [タイム スライダ] ツールを使用してください。ただし、時系列データを更新しながらカメラを移動する動的アニメーションを作成する場合は、タイム アニメーションを使用した方が便利です。
- ArcGIS 9.x でサポートされているタイム レイヤ アニメーションは使用できなくなりました。タイム レイヤ アニメーションのトラックが含まれているマップ、シーン、またはグローブ ドキュメントを開くと、それらのトラックは、新しいタイム アニメーション トラックへ自動的に変換されます。
アニメーションを連続イメージとしてエクスポート
ArcGIS 10 では、アニメーションを連続イメージとしてエクスポートできます。連続イメージとは、アニメーションを構成する一連の静止画像であり、アニメーションのコミック版のようなものです。アニメーションをエクスポートできる出力画像形式は、Windows Bitmap(*.bmp)と JPEG(*.jpg)です。
さらに、出力した連続画像を [ラスタ → ビデオ(Raster To Video)] ジオプロセシング ツールの入力フレームとして使用すれば、ビデオ(AVI または QuickTime 形式)を作成できます。また、サードパーティのビデオ作成ソフトウェアで他の(ArcGIS でサポートされていない)ビデオ形式への出力イメージを使用することができます。エクスポートした連続イメージは、ビデオとして処理する前に編集できます。たとえば、イメージにタイトルやキャプションを追加することが可能です。