AGV ファイルのビデオ ジオリファレンス タグについて
グローブ上のビデオ レイヤの表示位置は、AGV ファイル内に定義されるジオリファレンス情報を使用して指定されます。フレーム ファイルまたはフォルダにアクセスするビデオ レイヤについては、ビデオが再生されるサラウンドが定義されます。カスタム DLL ビデオ レイヤの場合は、レイヤの範囲にズームすることを選択すると、ズーム先の最初の位置が示されます。
ビデオ レイヤのジオリファレンス詳細情報を定義する際は、以下の 3 つのオプションがあります。
- 回転したバウンディング ボックス(A rotated bounding box) - 地表の矩形範囲
- 2 つの 3D ポイント(Two 3D points) - カメラの位置とそのカメラが向けられている目標点
- 1 つの 3D ポイントと角度(One 3D point and angles) - カメラの位置とその位置の 3D ビュー ベクタ
回転したバウンディング ボックス(A rotated bounding box)
このジオリファレンス オプションは長方形の形状のビデオを対象としています。この種のビデオは真下にあるグローブのサーフェスを指します。これは、多くの場合、GIS 解析結果がビデオにエクスポートされている例に該当します。AGV ファイルはこのビデオ ソースを、AGV ファイル内の以下の XML タグ内に接続情報を含めることで識別されます: <VideoGeoReferencing ProjectionType="Ortho"> と </VideoGeoReferencing>(以下の XML テキストの例を参照)。このXML テキストの例を以下に示します。
ジオリファレンス詳細情報は <OrthoGraphicLocation> タグと <\OrthoGraphicLocation> タグの間にあります。
さらに、次の情報も定義する必要があります。
- <North>、<South>、<East>、および <West> タグを使用したバウンディング ボックス - これらの値は、経度と緯度の値を使用するグローブのサーフェス上の長方形を定義します。
- <Rotation> タグによる、バウンディング ボックスのオプション回転 - この値は度単位(0 ~360)であり、0 は北、90 は東を表します。
例
以下に示すのは、「回転したバウンディング ボックス」ビデオ投影の例です。
<VideoGeoReferencing ProjectionType="Ortho"> <OrthoGraphicLocation> <North>38.0</North> <East>-120.0</East> <West>-123.0</West> <South>37.0</South> <Rotation>45.0</Rotation> </OrthoGraphicLocation> </VideoGeoReferencing>
2 つの 3D ポイント
このジオリファレンス オプションはカメラの位置とそのカメラが向けられている位置の中心点が既知であるビデオを対象としています。この種の情報は、多くの場合、交通量調査カメラや防犯ビデオ向けに定義されます。この種のジオリファレンス情報は、AGV ファイル内の XML タグ内に含まれます: <VideoGeoReferencing ProjectionType="Camera"> と </VideoGeoReferencing>(以下の XML テキストの例を参照)。
この方式では、ビデオ ジオリファレンス情報が次の 4 つのセクションで定義されます。
- <CameraFOVAngle>:カメラの視野(FOV)角度
- この値は度単位であり、カメラ レンズのビュー範囲を表します。
- デフォルト値は 55 度です。
- <CameraPosition>: カメラの 3D ポイント位置
- このオプションで使用されるジオリファレンス タグは <Longitude>、<Latitude>、および <Elevation> です。
- 3D ポイントの単位は X、Y(度(10 進))と Z(メートル)です。
- <FrameCenterPosition>: カメラが向けられている 3D ポイント位置
- このオプションで使用されるジオリファレンス タグは <Longitude>、<Latitude>、および <Elevation> です。
- 3D ポイントの単位は X、Y(度(10 進))と Z(メートル)です。
次の図では、CameraPosition ポイントを上部の緑の円で、FrameCenterPosition ポイント下部の赤い円で示しています。
- <Roll>: オプションで <Roll> タグを使用してカメラのロール角度を定義できます。
- この設定のデフォルト値は 0 度、つまり直立状態です。
- 正の値ではカメラは右にロールし、負の値ではカメラは左にロールします。
例
以下に示すのは、「2 つの 3D ポイント」ビデオ投影の例です。
<VideoGeoReferencing ProjectionType="Camera"> <CameraFOVAngle>55</CameraFOVAngle> <CameraPosition> <Longitude>-75.16949951808976</Longitude> <Latitude>39.958137211454</Latitude> <Elevation>42.0</Elevation> </CameraPosition> <FrameCenterPosition> <Longitude>-75.16949951808976</Longitude> <Latitude>39.958137211454</Latitude> <Elevation>3.85</Elevation> </FrameCenterPosition> <Roll>10</Roll> </VideoGeoReferencing>
1 つの 3D ポイントと角度
このジオリファレンス オプションはカメラの位置とそのカメラの方位(コンパス方位)および傾斜が既知であるビデオを対象としています。この種の情報は、多くの場合、交通量調査カメラや防犯ビデオ向けに定義されます。また、このオプションは、ジオリファレンス詳細情報の値が、多くの場合、試行錯誤を通じて推論されることからビデオのジオリファレンス情報が極端に少ない場合に便利です。この種のジオリファレンス情報は、AGV ファイル内の XML タグ内に含まれます: <VideoGeoReferencing ProjectionType="Camera"> と </VideoGeoReferencing>(以下の XML タグの例を参照)。
この方式では、ビデオ ジオリファレンス情報が次の 3 つのセクション(6 種類のタグ値)で定義されます。
- <CameraFOVAngle>:カメラの視野(FOV)
- この値は度単位であり、カメラ レンズのビュー範囲を表します。
- デフォルト値は 55 度です。
- <CameraPosition>: カメラの 3D ポイント位置
- このオプションで使用されるジオリファレンス タグは <Longitude>、<Latitude>、および <Elevation> です。
- 3D ポイントの単位は X、Y(度(10 進))と Z(メートル)です。
- カメラが向けられている 3D 方向を定義する値のセット
- <Heading>: この値は度単位であり、カメラのコンパス方位を表します。
- たとえば、90 度は東、180 度は南を示しています。
- Heading(進行方向)の値は、0 ~ 360 の範囲で指定する必要があります。
- <Tilt>: この値は度単位であり、垂直方向に対する相対角度を表します。
- たとえば、85 はほぼ水平を指し、0 は真下を指しています。
- Tilt(傾斜)の値は 90 度未満でなくてはいけません。
- <Range>:この値はメートル単位であり、カメラからグローブ サーフェスまでの、ビュー ベクタに沿った概算距離を示します。
- この値は正確である必要はありません。カメラが地表に対してほぼ水平で、ビデオに水平線(地平線)が入ると、その付近は画像が粗くなります。この値は、それを切詰めるための係数として使用されます。
次の図では、カーブした赤色の相対角度が傾斜を指定し、太字の青線が範囲を指定しています。
- <Roll>: オプションで <Roll> タグを使用してカメラのロール角度を定義できます。
- この設定のデフォルト値は 0 度、つまり直立の姿勢です。
- 正の値ではカメラは右にロールし、負の値ではカメラは左にロールします。
- <Heading>: この値は度単位であり、カメラのコンパス方位を表します。
例
<VideoProjectionType="Camera"> <Camera> <FOVAngle>55.0</FOVAngle> <CameraPosition> <Longitude>-117.194374</Longitude> <Latitude>34.056886</Latitude> <Elevation>405.0</Elevation> </CameraPosition> <Heading>45.0</Heading> <Tilt>45.0</Tilt> <Range>30.0</Range> <Roll>0.0</Roll> </Camera>