3D 環境でのスナップについて

ArcGlobe と ArcScene の内部で編集する場合のスナップ環境は、従来のスナップと呼ばれています。

スナップ操作とは、新しいフィーチャの頂点の正確な位置を、他の既存のフィーチャを基準として確立するときに使用される編集機能です。たとえば、新しい道路フィーチャの始点を、既存の道路ラインの端点、エッジ、または頂点にスナップすると、線分が正確に接続されることが保証されます。

ArcScene と ArcGlobe では、従来のスナップが使用されます。従来のスナップとは、ArcGIS 9 以前の編集セッションで使用できるスナップ機能を指します。[スナップ環境] ウィンドウでレイヤとスナップ タイプを選択して、スナップ設定を指定します。ArcMap の場合、従来のスナップ機能もまだ使用できますが、デフォルトではオフになっていて、代わりに [スナップ] ツールバーが使用されます。

また、3D における従来のスナップは、2D 環境と比べると若干違いがあります。たとえば、3D では最終スナップ位置が表示されず、フィーチャのスナップ許容値の範囲内であれば、スケッチ ポインタが白抜き矢印のアイコンに変わるだけです。3D スナップは 3D ビュー内をクリックした後、実行されます。

続きの頂点の編集スケッチ フィードバック(ラインとポリゴンの場合)では、編集スケッチがスナップ位置に表示されて、効率よく編集ができます。

従来のスナップを使用する前に、スナップ設定を指定する必要があります。設定には、スナップ許容値、スナップ プロパティ、スナップの優先順位などがあり、以下で説明しています。

スナップ許容値

スナップ許容値とは、ポインタまたはフィーチャが別の位置にスナップされる距離のことです。スナップ先のエレメント(頂点またはエッジ)が設定した距離の範囲内にある場合、ポインタは自動的にその位置にスナップ(ジャンプ)します。

[3D エディタ] メニューの [従来のスナップ オプション] ダイアログ ボックスでシーン単位またはピクセル単位でデフォルトのスナップ許容値を設定します([3D エディタ] をクリックし、[スナップ] サイド メニューを展開し、[オプション] をクリックします)。

スナップを使用するときにもう一つ便利なのは、スナップ情報です。これは ArcGlobe および ArcScene のステータス バーに表示されるメッセージです。スナップ情報には、編集スケッチのスナップ先となるレイヤおよびスナップ タイプ(頂点、エッジ、端点)が示されます。[3D エディタ] [オプション] をクリックすると表示される [従来のスナップ オプション] ダイアログ ボックスでスナップ情報を有効にします。このダイアログ ボックスでは、スナップ許容値も設定できます。

スナップ プロパティ

レイヤのスナップ プロパティを設定すると、新しいフィーチャのスナップ先となるフィーチャの部分(頂点、エッジまたは端点)のスナップ タイプが有効になります。たとえば、新しいフィーチャ(地下鉄路線)を地下鉄駅ポイント フィーチャにスナップするには、[スナップ環境] ウィンドウで、地下鉄路線の横にある [頂点] のチェックボックスをオンにします。

スナップ優先度

また、3D ビューのレイヤのスナップ優先度を設定することもできます。[スナップ環境] ウィンドウでのレイヤの表示順序は、スナップを実行する順序を決定します。スナップは、リストの先頭のレイヤで最初に実行され、その後は各レイヤに対して上から順番に実行されます。スナップ優先度は、レイヤ名を新しい位置にドラッグすることで簡単に変更できます。

関連項目


7/10/2012