モザイク データセット内にある 1 つ以上のラスタの表示
モザイク データセットは、ひとまとまりのラスタ データを管理するために最適です。モザイク データセットは単一のモザイク画像として表示できますが、必要に応じてモザイク データセットの中に含まれている個々のラスタを表示したり、これらのラスタにアクセスしたりすることもできます。アクセスする方法はいくつかあります。
- [Lock Raster(ラスタをロック)] モザイク手法を使用する
- テーブルを開き、画像とそのプロパティを表示する
- ラスタをダウンロードする
[Lock Raster(ラスタをロック)] モザイク手法の使用
モザイク データセットに対して使用できるモザイク手法にはさまざまなものがあります。デフォルトでは、[Closet to Center(中心に最も近い)] 手法が適用されます。この手法では、表示している縮尺と場所で画像が最適に表示されます。ただし、画面移動やズームを行うと、モザイク イメージの選択に使用されるパラメータによっては、モザイク データセット内の別のラスタが表示される場合があります。特定のフィーチャや視野角を検討していて、モザイク イメージの内容をどれも変更したくない場合には、別のラスタが表示されることが望ましくないときもあります。たとえば日付の属性が存在する場合には、[By Attribute(属性による] モザイク手法を使用すれば、特定の日付に作成された画像のみを表示できますが、さらに詳細な指定が必要な場合は、モザイク データセット内にある特定のラスタを指定または選択し、これらのラスタのみを表示することもできます。このためには、[Lock Raster(ラスタをロック)] モザイク手法を使用します。このモザイク手法を使用する方法はいくつかあり、それぞれの方法について次に説明します。
選択ラスタにロック
モザイク データセット内で選択を行う方法は数多くあります。[選択] メニューのオプションを使用して検索することも、属性テーブルを開き、テーブルのツールを使用して選択を行うことも、インタフェースに備わっているフィーチャ選択ツールを使用することもできます。ここで説明する手順では最後に示した方法を使用しますが、最も便利な方法をどれでも使用できます。
この選択は表示のみに影響し、ソースのモザイク データセットを変更することはありません。
ここで行ったモザイク データセットの表示の変更を元に戻すには、モザイク手法を再び [Closet to Center(中心に最も近い)] に変更します。
-
[四角形によるフィーチャの選択] ボタン をクリックして四角形を描画するか、モザイク データセット内の場所をクリックして、表示したいラスタのフットプリントを選択します。
定義したエリア内にあるすべてのラスタが選択されます。これにはプライマリ ラスタとオーバー ビューが含まれる場合があります。
- オプションで、[フットプリント] レイヤを右クリックし、[選択] をクリックして、[プライマリ ラスタのみを再選択] をクリックします。
このようにすると、選択されていたオーバー ビューのフットプリントがすべて削除されます。
- [フットプリント] レイヤを右クリックし、[選択] をクリックして、[選択ラスタにロック] をクリックします。
選択したラスタを表示するために、表示を拡大する必要が生じることがあります。
選択したフットプリントに対応するラスタのみが表示されます。
指定ラスタにロック
この手法では、選択ツールを使用するのではなく、特定のラスタの ObjectID 値を入力できます。
- [個別属性] ツール を使用して、フットプリント フィーチャの ObjectID を記録し、表示する 1 つ以上のラスタを特定します。
- [イメージ] レイヤを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [モザイク] タブをクリックします。
- [モザイク手法] 矢印をクリックし、[Lock Raster(ラスタをロック)] をクリックします。
-
[ロック ラスタ ID] テキスト ボックスに ObjectID を入力します。
カンマを使用して値を区切ることによって、複数の値を入力できます。
- [適用] をクリックして、変更した内容をプレビューします。
- [OK] をクリックして、ダイアログ ボックスを閉じます。
選択したラスタを表示するために、表示を拡大する必要が生じることがあります。
ArcMap で選択したラスタをレイヤとして表示する
ArcMap のコンテンツ ウィンドウで、選択したラスタを個々のレイヤとして表示できます。この手法を使用すると、モザイク データセットへの接続が新たに行われ、新しいレイヤがコンテンツ ウィンドウに追加され、これらのレイヤは選択したそれぞれの画像にロックされます。各レイヤは単一のラスタ レイヤとして表現され、モザイク データセット レイヤとしては表示されません。レイヤはそれぞれグループ レイヤ内に追加され、指定した属性に従って配列されます。
-
[四角形によるフィーチャの選択] ボタン をクリックして四角形を描画するか、モザイク データセット内の場所をクリックして、表示したいラスタのフットプリントを選択します。
定義したエリア内にあるすべてのラスタが選択されます。これにはプライマリ ラスタとオーバービューが含まれる場合があります。
- [フットプリント] レイヤを右クリックし、[選択] をクリックして、[プライマリ ラスタのみを再選択] をクリックします。
このようにすると、選択されていたオーバービューのフットプリントがすべて削除されます。
-
[フットプリント] レイヤを右クリックし、[選択] をクリックして、[選択ラスタをマップに追加] をクリックします。
[選択ラスタをマップに追加] ダイアログ ボックスが開きます。
- [グループ レイヤ名] テキスト ボックスに名前を入力します。
- [レイヤ名ベース] ドロップダウン矢印をクリックし、属性フィールド名を選択します。
- [OK] をクリックします。
選択したラスタがそれぞれ、グループ レイヤ内の個別のラスタ レイヤとしてコンテンツ ウィンドウに追加されます。
テーブル内でのラスタの表示
フットプリントの属性テーブルを開く際に、テーブル内でラスタをプレビューできます。これは、[ラスタをロック] モザイク手法で使用する画像を決定するために役立ちます。
- [フットプリント] レイヤを右クリックして、[属性テーブルを開く] をクリックします。
- [ラスタ] 列の下にあるフィールドをクリックします。
テーブルのセルに矢印ボタンが表示されます。
- 矢印をクリックします。
ダイアログ ボックスが開き、ラスタ データセットのメタデータ、関数、およびプロパティが表示されます。
- [プレビュー] タブをクリックして、ラスタ データセットをプレビューします。
ラスタのダウンロード
場合によっては、モザイク データセットを使用して画像を表示するのではなく、ソース ラスタ データをローカル コンピュータにダウンロードしたいときがあります。
-
[四角形によるフィーチャの選択] ボタン をクリックして四角形を描画するか、モザイク データセット内の場所をクリックして、表示したいラスタのフットプリントを選択します。
定義したエリア内にあるすべてのラスタが選択されます。これにはプライマリ ラスタとオーバービューが含まれる場合があります。
- [フットプリント] レイヤを右クリックし、[選択] をクリックして、[プライマリ ラスタのみを再選択] をクリックします。
このようにすると、選択されていたオーバービューのフットプリントがすべて削除されます。
- [フットプリント] レイヤを右クリックし、[データ] をクリックして、[選択ラスタをダウンロード] をクリックします。
[選択ラスタのダウンロード] ダイアログ ボックスが開きます。ここでは、ダウンロードする画像とそのメタデータを選択でき、ソース ラスタをクリップすることもできます。
- ラスタ データの保存先の場所を入力する、もしくは、参照ボタンをクリックして保存先までナビゲートできます。
- [ダウンロード] ボタンをクリックして、データのダウンロードを開始します。
- すべてのデータがダウンロードされたら [閉じる] をクリックします。
GRID ラスタ形式で格納されたソース ファイルは、ダウンロードすることができません。