演習 2:1 つのモザイク データセットからの複数のモザイク データセットの作成
このトピックは、ArcEditor および ArcInfo にのみ適用されます。
この演習では、1 つの DEM が含まれるモザイク データセットを作成します。このモザイク データセットは、2 種類の陰影起伏データを作成するためのソースデータとして使用します。このチュートリアルでは、DEM ファイルを 1 つだけ使用してステップを進めますが、通常は複数の DEM が含まれるモザイク データセットを作成し、DEM にはさまざまな空間解像度がある可能性があります。
この演習では、参照モザイク データセットを作成する方法と、その関数チェーンを編集する方法を説明します。
この演習は、これまでのどの演習にも依存しません。
演習を始める前にチュートリアルが C:\arcgis\ArcTutor\Raster\Data にインストール済みであることが想定されています。この想定と異なる場合は、チュートリアル全体でパスを適宜変更して、適切に機能するようにしてください。
ArcMap の起動
- [スタート] → [すべてのプログラム] → [ArcGIS] → [ArcMap 10] の順にクリックして、ArcMap を起動します。
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[ArcMap - はじめに] ウィンドウで [キャンセル] をクリックします。
[はじめに] ウィンドウを表示しないように設定している場合は、このウィンドウが開きません。
注意:この演習では、この後、デフォルト マップ ドキュメントのジオデータベースを設定します。
ファイル ジオデータベースの作成
他の演習で ImageGDB をすでに作成している場合は、このステップを省略できます。
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[標準] ツールバーの [カタログ ウィンドウ] ボタン をクリックします。
カタログ ウィンドウが開きます。
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[場所] テキスト ボックスに「C:\arcgis\ArcTutor\Raster」と入力して、Enter キーを押します。
カタログ ツリーで、[フォルダ接続] の下にこの場所が追加されます。
チュートリアル データが別の場所にインストールされている場合は、実際のインストール場所に従ってパスを変更してください。
- Raster フォルダを右クリックして、[新規作成] → [フォルダ] の順に選択します。
- このフォルダに「Exercises」という名前を付けます。
- Exercises フォルダを右クリックして、[新規作成] → [ファイル ジオデータベース] の順に選択します。
- 新しいファイル ジオデータベースの名前を「ImageGDB」に変更します。
デフォルト ジオデータベースの設定
マップ ドキュメントごとに、マップの空間コンテンツに対するホーム位置に相当する、デフォルト ジオデータベースがあります。この位置は、データセットを追加したり、データセットにさまざまな編集操作やジオプロセシング操作を実行した結果を保存したりするときに使用します。
- カタログ ウィンドウで ImageGDB ジオデータベースを右クリックし、[デフォルト ジオデータベースに設定] の順に選択します。
新しいモザイク データセットの作成
他のモザイク データセットから参照される、元のモザイク データセットを作成します。
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カタログ ウィンドウで ImageGDB を右クリックし、[新規作成] をポイントしてから [モザイク データセット] をクリックします。
[モザイク データセットの作成(Create Mosaic Dataset)] ツールのダイアログ ボックスが表示されます。
- [モザイク データセット名] テキスト ボックスに、「DEM」と入力します。
- [座標系] の参照ボタン をクリックします。
- [選択] をクリックします。
- [Geographic Coordinate Systems] フォルダをダブルクリックし、[World] フォルダをダブルクリックし、[WGS 1984.prj] をクリックしてから [OK] をクリックします。
- [OK] をクリックして [空間参照プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
- [モザイク データセットの作成(Create Mosaic Dataset)] ツールのウィンドウで [OK] をクリックします。
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プロセスが完了したら、[閉じる] をクリックします。
DEMのモザイクデータセット がジオデータベースに作成され、ArcMap のコンテンツ ウィンドウに追加されます。これは空のモザイク データセットです。次のステップでラスタ データセットを追加します。
モザイク データセットがコンテンツ ウィンドウに追加されるときは、モザイク レイヤとして追加されますが、これは基本的に特殊なグループ レイヤになります。トップ レベルにはモザイク データセットの名前である DEM が表示されます。[境界線]、[フットプリント]、[イメージ] という名前の空のレイヤも表示されます。
モザイク データセットへのラスタの追加
- [カタログ] タブをクリックしてウィンドウを展開します。
- [デフォルト ジオデータベース] ボタン をクリックします。
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DEM のモザイク データセットを右クリックして、[ラスタの追加] をクリックします。
[モザイク データセットへのラスタの追加(Add Rasters To Mosaic Dataset)] ツールのダイアログ ボックスが表示されます。
- [ラスタ タイプ] リストから [ラスタ データセット] を選択します。
- [入力] の矢印をクリックして、[ワークスペース] をクリックします。
- [入力] の参照ボタン をクリックし、C:\arcgis\ArcTutor\Raster\Data\DEM にナビゲートして、[追加] をクリックします。
- [概観図の更新] をオンにします。
- [OK] をクリックします。
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プロセスが完了したら、[閉じる] をクリックします。
モザイク データセットにラスタ データセットが追加されます。各ラスタ データセットにフットプリントが作成され、モザイク データセット全体に境界線が作成されます。続いて概観図がモザイク データセット全体について作成されます。
- コンテンツ ウィンドウの DEM を右クリックし、[レイヤの全体表示] をクリックします。
参照モザイク データセットの作成
- 検索ウィンドウ ボタン をクリックします。
- 検索ウィンドウで [ツール] をクリックします。
- 「mosaic dataset」と入力し、キーボードの Enter キーを押します。
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返されたアイテムの中から [既存カタログからモザイク データセット作成] をクリックします。
[既存カタログからモザイク データセット作成(Create Referenced Mosaic Dataset)] ジオプロセシング ツールが開きます。
- [入力ラスタ カタログまたはモザイク データセット] の矢印をクリックし、[DEM] をクリックします。
- [出力モザイク データセット] ボックスのパスを C:\arcgis\ArcTutor\Raster\Exercises\ImageGDB.gdb\Hillshade に変更します。
- [OK] をクリックします。
- プロセスが完了したら、[閉じる] をクリックします。
コンテンツ ウィンドウに Hillshade のモザイク データセットが追加されます。
モザイク データセットへの Hillshade 陰影起伏関数の追加
- [カタログ] タブをクリックしてウィンドウを展開します。
- Hillshade のモザイク データセットを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [関数] タブをクリックします。
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[モザイク関数] を右クリックし、[挿入] をポイントしてから [陰影起伏関数] をクリックします。
[光源方位]、[光源高度]、[Z 係数] の値は、変更することも、デフォルトのままにしておくこともできます。
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[OK] をクリックして [ラスタ関数プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
- [OK] をクリックして [モザイク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
統計情報の計算
モザイク データセットがより適切に表示されるようにモザイクデータセットの統計情報を計算する必要があります。通常、統計情報の計算はデータ容量が大きいモザイク データセットにたいして実行します。統計情報の計算処理に要する時間を短くするために、大きなスキップ ファクタ(100 など)を指定できます。ただし、この Hillshade のモザイク データセットは非常に小さいので、スキップ ファクタを指定する必要はなく、デフォルトを使用できます。
- [カタログ] タブをクリックして、カタログ ウィンドウを開きます。
- カタログ ウィンドウで Hillshade のモザイク データセットを右クリックし、[統計情報の計算] をクリックします。
- [OK] をクリックします。
- プロセスが完了したら、進行状況ウィンドウを閉じます。
もう 1 つの参照モザイク データセットの作成
- 検索ウィンドウ ボタン をクリックします。
- 返されたアイテムの中から [既存カタログからモザイク データセット作成] をクリックします。
- [入力ラスタ カタログまたはモザイク データセット] の矢印をクリックし、[DEM] をクリックします。
- [出力モザイク データセット] ボックスのパスを C:\arcgis\ArcTutor\Raster\Exercises\ImageGDB.gdb\ShadedRelief に変更します。
- [OK] をクリックします。
- プロセスが完了したら、[閉じる] をクリックします。
コンテンツ ウィンドウに ShadedRelief のモザイク データセットが追加されます。
モザイク データセットへの Shaded Relief 陰影起伏関数の追加
- [カタログ] タブをクリックしてウィンドウを展開します。
- ShadedRelief のモザイク データセットを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [関数] タブをクリックします。
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[モザイク関数] を右クリックし、[挿入] をポイントしてから [陰影起伏関数] をクリックします。
[カラー ランプ]、[光源方位]、[光源高度]、[Z 係数] の値は、変更することも、デフォルトのままにしておくこともできます。
- [OK] をクリックして [ラスタ関数プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
- [OK] をクリックして [モザイク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
統計情報の計算
モザイク データセットの統計情報を計算し、より適切に表示されるようにする必要があります。
- [カタログ] タブをクリックして、カタログ ウィンドウを開きます。
- カタログ ウィンドウで ShadedRelief モザイク データセットを右クリックし、[統計情報の計算] をクリックします。
- [OK] をクリックします。
- プロセスが完了したら、進行状況ウィンドウを閉じます。
ここまでの操作で、3 つのモザイク データセットを作成し、そのうちの 1 つを他の 2 つのモザイクデータセットのソースとして使用しました。元の DEM のモザイク データセットを移動または削除すると、他の 2 つの参照モザイクデータセットが影響を受けます。これは、もともとのDEMデータではなく、DEMデータをもとに作成したモザイクデータセットを参照しているためです。