演習 1：ファイル ベースのネットワーク データセットを使用したルート検索

複雑さ: 初心者 データ要件: ArcGIS チュートリアル データのセットアップ 目的: このチュートリアルの目的は、ArcMap で [ルート検索] ダイアログ ボックスを使用してルートを計算する方法を紹介することです。

[ルート検索] ダイアログ ボックスは使いやすいツールで、ファイル ベースのネットワーク データセット、ArcGIS Server ルート サービス、および ArcGIS Online ルート サービスを使用して、ArcMap でルートを計算できます。このツールは、ルートの計算と表示をカスタマイズするためのさまざまなオプションを備えています。たとえば、ストップにタイム ウィンドウを割り当てたり、ネットワーク属性の規制を設定したり、バリアを定義したり、ルートが最も効率的になるようにストップの順序を自動的に変更したり、特定の道路タイプの速度値を変更したりすることができます。

この演習では、ファイル ベースのネットワーク データセットを使用して単純なルートを計算する方法を学習します。StreetMap North America データ（ArcGIS に付属の Data & Maps DVD に収録）をこの演習では使用します。タイム ウィンドウを使用する方法と、分かっている住所を指定してストップを追加する方法を学習します。また、[ルート検索] インタフェースの操作方法についても詳しく見ていきます。

手順:

1. ArcMap を起動します。
2. Esri Data & Maps StreetMap North America DVD（以後、このチュートリアルでは DVD と呼びます）の \streetmap_na フォルダにある、StreetMap North America.mxd を開きます。
3. [ツール] ツールバーの [ルート検索] ボタン をクリックして、[ルート検索] ダイアログ ボックスを開きます。
4. [オプション] タブをクリックします。
5. [ルート サービス] ドロップダウン矢印の隣にある [参照] ボタン をクリックします。
6. StreetMap North America データの場所までナビゲートします。このデータは、DVD の \streetmap_na\data フォルダにあります。
7. streets.rs を選択して、[開く] をクリックします。
8. 他のオプションについてはデフォルト値のままにして、[ストップ] タブをクリックします。
9. [ストップの追加] ボタンをクリックします。[検索] ダイアログ ボックスが開きます。
10. [住所ロケータの選択] ドロップダウン矢印の隣にある [参照] ボタン をクリックします。
11. Street_Addresses_US 住所ロケータまでナビゲートします。これは、DVD の \streetmap_na\data フォルダにあります。[Street_Addresses_US] を選択し、[追加] をクリックします。

    Street_Addresses_US ロケータが [住所ロケータの選択] ドロップダウン リストに表示されます。

12. [検索] ダイアログ ボックスの [Street or Intersection] テキスト ボックスに 380 New York Street と入力します。
13. [City] テキスト ボックスに Redlands と入力し、[State] テキスト ボックスに CA、[ZIP] テキスト ボックスに 92373 と入力します。
14. [検索] をクリックします。
15. [検索] ダイアログ ボックスの下部にあるリストで、使用する場所の候補を右クリックして、[ルート検索にストップとして追加] をクリックします。その場所が、[ルート検索] ダイアログ ボックスの [ストップ] リストに追加されます。
また、[ジオコーディング] ツールバーで住所を入力し、その住所を右クリックして [ルート検索にストップとして追加] をクリックすれば、[ルート検索] ダイアログにこれらの住所をストップとして追加できます。
16. 前記の手順を繰り返します。ただし今回は、210 Indian Canyon Dr., Palm Springs, CA, 92262 という住所を使用します。
17. 前記の手順を繰り返します。ただし今回は、49500 Seminole Dr, Cabazon, CA という住所を使用します。
18. 完了したら、[検索] ダイアログ ボックスの [キャンセル] をクリックします。
19. [ストップ] タブの下部にある [戻り先] チェックボックスをオンにし、ドロップダウン リストから [380 New York St] を選択します。
20. [ストップ] リストですべてのストップを選択し、[ズーム] ボタンをクリックします。

    マップ内では、すべてのストップに吹出しのラベルが付いています。これは、[オプション] タブの [吹出し] チェックボックスがデフォルトでオンになっているからです。
21. リストにあるストップの 1 つを右クリックし、ショートカット メニューのコマンドを確認します。興味のあるコマンドを試してください。
22. [ルート検索] をクリックします。ルートが計算され、マップに表示されます。同時に、[ルート検索] ダイアログ ボックスの [ルート案内] タブにルート案内が表示されます。
23. [ルート案内] タブでは、ルート全体を表示したり、ルートの個々のセグメントにズームしたり、距離単位を変更したり、ルート案内をファイルに保存したり、ルート案内とマップを印刷したりすることができます。興味のある機能を試してください。
24. [オプション] タブをクリックします。
25. [移動開始時間の使用] チェックボックスをオンにします。変更する時刻と日付の部分をクリックし、上矢印または下矢印をクリックして目的の値を設定します。日付は今日のままにし、時刻を午前 8 時に変更します。移動開始時間の機能は、配達のシナリオをシミュレートするために使用します。このシナリオでは、各ストップにタイム ウィンドウが定められており、その時間内に配達を行う必要があります。また、各ストップに滞在する必要がある特定の時間の長さが定められています。
26. [ストップ] タブをクリックします。
27. [Palm Springs] ストップを右クリックして、[プロパティ] ボタンをクリックします。
28. [停止期間] リスト ボックスで、0m の部分の 0 をクリックして、値を 30 分に変更します。これにより、Palm Springs の場所での滞在時間となる 30 分が移動時間に加算されます。
29. [タイム ウィンドウを適用] チェックボックスをオンにして、タイム ウィンドウの [開始] と [終了] の時刻を設定します。日付が [オプション] タブで設定された移動開始日と同じであることを確認してください。[開始] の時刻を 08:00 AM に変更し、[終了] の時刻を 09:00 AM に変更します。このタイム ウィンドウ内で配達を完了する必要があり、そうでなければルート案内にタイム ウィンドウ違反が報告されます。
30. [OK] をクリックします。
31. [Cabazon] ストップを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
32. [停止期間] の値を 1h 0m に変更します。
33. [タイム ウィンドウを適用] チェックボックスをオンにしてから、[開始] の時刻を 08:00 AM に変更し、[終了] の時刻を 09:00 AM に変更します。日付が [オプション] タブで設定した移動開始日と同じであることを確認してください。
34. [OK] をクリックします。
35. [ルート検索] をクリックします。
36. [ルート案内] タブに [総移動時間] が表示されていて、その時間が [運転時間] と異なることに注意してください。[総移動時間] は、運転時間と、各ストップに指定された停止期間を合わせた時間を反映しています。また、ルートの右左折地点それぞれの到着時刻がルート案内に含まれていることにも注意してください。
37. ルート案内をスクロールダウンして、Cabazon ストップへの到着を表すアイテムを表示します。ルート案内のテキストに、到着が遅れてタイム ウィンドウ違反が発生したことが示されているので注意してください。
38. [ストップ] タブをクリックし、[すべて削除] ボタンをクリックします。ストップ リストが消去されます。

この演習では、ArcGIS に付属の Data & Maps データを使用して、[ルート検索] ダイアログ ボックスでルートを計算する方法を学習しました。また、ルートでタイム ウィンドウを使用する方法も学習しました。