ST_Raster

定義

ST_Raster は、ST_Raster タイプのオブジェクトを作成します。

構文

Oracle

sde.st_raster (filename IN VARCHAR2)

sde.st_raster (filename IN VARCHAR2, 
               options IN VARCHAR2)

sde.st_raster (data IN ST_PIXELDATA)

sde.st_raster (data IN ST_PIXELDATA, 
               options IN VARCHAR2)

PostgreSQL

st_raster (filename IN TEXT)

st_raster (filename IN TEXT, 
           options IN TEXT)

st_raster (data IN ST_PIXELDATA)

st_raster (data IN ST_PIXELDATA, 
           options IN TEXT)

SQL Server

st_raster (filename IN NVARCHAR, 
           data IN ST_PIXELDATA, 
           options IN NVARCHAR)

パラメータ

パラメータ

説明

filename

ソース ラスタ データの名前

data

定義済みの ST_PixelData オブジェクト

options

単一引用符で囲んだカンマ区切りのリスト。以下のパラメータを指定できます。

  • align - ST_Raster のピクセル セルの配置に従うように、ソース ピクセルを最大でピクセル セルの幅または高さの半分まで自動的にシフトします。デフォルトではデータのシフトを行わず、データが整列されない場合はエラーを返します。
  • compression <lz77 | jpeg | jp2> - ST_Raster オブジェクトに適用する圧縮アルゴリズムを指定します。デフォルトでは、データは圧縮されません。
  • interleave <separate | contiguous> - このオプションは、3 バンドの 8 ビット ピクセル データを格納する ST_Raster オブジェクトに適用されます。インターリーブに separate を指定すると、ピクセル データが独立した RGB バンドに格納されます。contiguous を指定すると、ピクセル データは隣接する赤、緑、および青ピクセルの単一のバンドに格納されます。
  • recursive - 名前が検索条件に一致する画像ファイルを、filename 引数に指定したフォルダとそのサブフォルダで検索するようコンストラクタに指示します。
  • conversion <rgb | grayscale> - rgb に設定した場合は、シングルバンドのカラーマップ ソース画像を 3 バンドの RGB ST_Raster オブジェクトに変換するよう、コンストラクタに指示します。conversion パラメータを grayscale に設定すると、コンストラクタは 1 ビットの白黒ソース画像を変換して、8 ビットのグレースケール ST_Raster オブジェクトに挿入します。
  • quality <値> - JPEG または JPEG 2000 可変圧縮に関する ST_Raster オプションの圧縮品質を指定します。
  • bitrate <値> - JPEG 2000 圧縮のビット レートを指定します。
  • nodata <(r,g,b) | 値> - ST_Raster に挿入したときに NoData に変換される、ソース画像のピクセル値を指定します。
  • nocolormap - カラーマップ ソース画像を ST_Raster に挿入するときに、カラーマップを削除するように指定します。
  • edge <値>:<許容値> - ST_Raster の周囲にある NoData にマークされた不要な境界ピクセルを削除します。edge オプションを指定すると、指定した値の範囲にあるピクセルだけが、ラスタの外側エッジのみから削除されます。これにより、ラスタ内部にある同じ値のピクセルが削除されるのを防止します。
  • level=<ピラミッド レベル> - ソース画像を ST_Raster に挿入した後に作成される最大のピラミッド レベル。
  • origin (x,y) - ST_Raster のピラミッド基準原点。
  • skipLevel1 - ST_Raster のピラミッドの第 1 レベルを作成しません。
  • tile (<幅>,<高さ>) - タイルの ST_Raster 格納の幅と高さ。
  • nearest | bilinear | bicubic - ST_Raster オブジェクトのピラミッドを作成する内挿アルゴリズム。
  • log <ログファイル名> - コンストラクタが結果を書き込むログ ファイル。

Oracle

次の例は、ST_Raster コンストラクタを明示的に呼び出して、GeoTIFF 画像ファイルを ST_Raster オブジェクトに挿入しています。

INSERT INTO NOVA (image)
 VALUES (sde.st_raster('nova.tif','compression=lz77'));

次の例は、ST_Raster オブジェクトの値を、テーブル world からテーブル nova にコピーしています。この場合、INSERT ステートメントによって ST_Raster コンストラクタが暗黙的に呼び出され、コピー先のテーブルに ST_Raster オブジェクトが作成されます。

INSERT INTO NOVA (image)
SELECT image 
FROM WORLD;

次の例では、ST_Raster オブジェクトのピクセルで ST_PixelData オブジェクトを設定し、別の ST_Raster オブジェクトに挿入しています。

DECLARE
  	  data sde.ST_PixelData;
BEGIN
  	  SELECT t.image.getPixelData('level=1') INTO DATA FROM NOVA t;
  	  INSERT INTO NOVA VALUES (sde.st_raster(data, 'compression=lz77'));
     END; 
     /

PostgreSQL

次の例は、ST_Raster コンストラクタを明示的に呼び出して、GeoTIFF 画像ファイルを ST_Raster オブジェクトに挿入しています。

INSERT INTO nova (image)
VALUES (sde.st_raster('nova.tif','compression=lz77'));

次の例は、ST_Raster オブジェクトの値を、テーブル world からテーブル nova にコピーしています。この場合、INSERT ステートメントによって ST_Raster コンストラクタが暗黙的に呼び出され、コピー先のテーブルに ST_Raster オブジェクトが作成されます。

INSERT INTO nova (image)
SELECT image 
FROM world;

次の例では、ST_Raster オブジェクトのピクセルで ST_PixelData オブジェクトを設定し、別の ST_Raster オブジェクトに挿入しています。

DECLARE data st_pixeldata; 
BEGIN 
		SELECT getPixelData(image, 'level=1') 
  INTO data 
  FROM nova; 
  INSERT into nova 
  VALUES (sde.st_raster(data,''compression=lz77'')); 
END;

SQL Server

次の例は、ST_Raster コンストラクタを明示的に呼び出して、GeoTIFF 画像ファイルを ST_Raster オブジェクトに挿入しています。

 INSERT INTO nova (image)
 VALUES (ST_Raster::construct('nova.tif',NULL,'compression=lz77'));

次の例は、ST_Raster オブジェクトの値を、テーブル world からテーブル nova にコピーしています。この場合、INSERT ステートメントによって ST_Raster コンストラクタが暗黙的に呼び出され、コピー先のテーブルに ST_Raster オブジェクトが作成されます。

INSERT INTO nova (image)
SELECT image 
FROM world;

次の例では、ST_Raster オブジェクトのピクセルで ST_PixelData オブジェクトを設定し、別の ST_Raster オブジェクトに挿入しています。

DECLARE
@data ST_Pixeldata;
SET @data =
(SELECT image.getPixelData('level=1')
 FROM nova);
 INSERT INTO nova
 
VALUES (ST_Raster::construct(NULL, @data, 'compression=lz77')) ;

7/10/2012